「どうしたらすてきな女性になれますか?」
「とりあえず、煙草、吸ってりゃいいのよ。」
(桃井かおり)

煙草を吸っている女性は何となくかっこいい。ちょっぴりセクシー。大人っぽい。
今回は、女っぷりをあげたいけれどどうもしっくり来ない、という女性たちのために
煙草をおすすめしよう。

まずは20歳以上ですか? 保護者が未成年の喫煙を知っていて放置した場合、
保護者は1円以下の科料を課せられるという法律があるんですね。1円って。
まあ適用されることはないと思いますが、法律に触れるよってことで。

ちなみに、煙草の効用ですが、「百害あって一利なし」ということはありません。
さすがに妊娠の可能性がある人はいけませんが。
煙草は、筋肉の緊張をほぐし、気持ちの安定剤にもなるし、目覚ましにもなります。
また、喫煙という行為によって、偏りがちな注意力を分散させ、作業の能率なども上がる。
糸井重里も「煙草って、小銭で買える自由なんですよね」とおっしゃっています。
忙しい現代社会、せめて煙草一本分でも「自分の時間」を演出してみたいもの。

さて、銘柄選びです。
どうも、女性の煙草のイメージというと、細長いメンソール味の煙草が多いように思います。
これは、いけません。もっとこだわろうよ。
とはいえ、筆者も食堂で堂々とセブンスターをくゆらす女の子を見たときはちょっと引いたけど。

歌手の椎名林檎さんは、「いつか成功したら、部屋の壁一面を水色に染めたい」ほど、
『ハイライト』という煙草を好んでいました。ハイライトはキツめの味の煙草ですが、
パッケージのレトロな水色は大変おしゃれだと思います。かくいう筆者も初めての
煙草はハイライトでした。
ともすれば、喫煙は下品な行為、怠惰な習慣に陥りがちです。せめて見た目にはこだわりたいもの。
やはりパッケージの素晴らしさで一番だと思うのは、「ジタン(GITANES)」です。
青い横長のパッケージに、踊るジプシーのイラストが入っています。
そのイラストもポンティーという画家によるもので、煙草の箱といえど手を抜いてません。
さすがフランス。
ただこの煙草、日本とは違う品種の葉を使っていて、味に癖があります。それもまた良し。

お次は、最近モデルチェンジしたJTの「キャスター(caster)」シリーズ。
昔から女性にも人気で、バニラ風味が香ばしい煙草ですが、これもパッケージがすばらしい。
こう、文字では説明しがたいんですが、マークの入れ方とか、ケース下部に入ったラインとか、
ハイパーレトロというか、ミッドセンチュリーというか、うん、ステキです。
自販機を見ればすぐわかるくらい。おもちゃかお菓子でも入っていそうな雰囲気です。
さまざまな色違いがあるのもいいところ。その日の気分や洋服の色に合わせて持ち歩く、
なんてことも可能ですね。

しかし、「おじさんっぽいモノを女性が持つとかわいくなる」という魔法のような事実もあります。
わざと無骨なもの、ダサいかなというものを選ぶのも、一つの手です。
反対に、「若い女性っぽいモノを中年男が持つと気持ち悪い」ので、大変うらやましいことですね。
で、それは点火具選びにも言えるわけです。点火具、って要はマッチかライターですが。

もうね、マッチの良さはみなさんもわかってると思うのであんまり書きません。
お気に入りのカフェには素敵なマッチが置いてあるでしょう?
マッチを擦るとき「うわあ中学の理科の実験思い出すー」って毎回ちょっとドキドキするでしょう?
しかし、素敵なお気に入りのマッチほど、減りが早くて悲しいものです。
やはり基本的にはライターを使いましょう。

ライターといってもいろんな方式があります。百円、ジッポ、イムコ、ロンソン、火縄。
ジッポ、イムコなどのメタリックなオイルライター系は、女の子が持つと
「パパのを借りて来ちゃった」感が出てなかなかいいと思います。
この場合、わざと慣れない手つきで扱いましょう。落として傷が付いても、それは「味」です。
しかしメンテナンスはわりと面倒かな。でも楽しいものです。
火縄式はもっと面倒です。フランス革命のころにレジスタンスの闘士たちが使っていたそうです。
フレンチポップなあなたにピッタリかも!? カヒミ・カリィも愛用してるって! 嘘ですが。

ガスライターなら、ブランド品も一つは持っていたいもの。
カッチリしたスーツや、すてきなワンピースを着ているときに100円ライターじゃあ涙が出ます。
ジッポなんかも場違いですよね。
例えばヴィヴィアン・ウエストウッドみたいに、「おじちゃんおばちゃんは持たないブランド」のもの
は如何でしょう。ジバンシーとか、レノマとかそういうのは避けろと。
もちろん、カジュアルな服装の時には、雑貨屋で見つけたかわいい動物型ライターとかを
バッグに忍ばせておくのがいいですね。そういうライターは大抵デカいので、男子のようにポケット
に入れちゃいけません。
オイルライターと違って、ガスライターはお尻からコンビニでも売ってるガスを注入するだけで、
扱いは簡単。おもわず集めたくなります。

でも、結局100円ライターって一番軽くて場所取らないから便利なんですね。
だからそのまま使うんじゃなくて、ネイルシールとかマニキュアの余りで飾ってみたり、
ステッカーをキッチリ貼ってみたりして、小器用なところを見せるのも一興かと。
あなた色で染めてあげてください。

道具がそろったらあとは火をつけて吸うだけ。と言いたいところですが、
なるべくパッケージの形を崩さぬよう、取り扱いには気をつけましょう。
クシャクシャのソフトパックからヨレた煙草を取り出しちゃったら次元大介ですから。
そして点火の際には、必ず煙草から手を離さないこと。煙草を口にくわえて、片手で煙草の先を覆って
もう片方の手でライター点火、っていうのもマナー的にはいけないそうです。
鼻から煙を吐き出すなんてもってのほか。
この辺に関しては、ヨーロッパの映画をいろいろ見るのがいいかもしれません。
くわえ煙草、鼻から煙を出す、ポイ捨て、歩行喫煙。みんな大きなマナー違反ですね。気をつけて。

そうやって慣れてくると、雑貨屋で素敵な灰皿やライターを選ぶ楽しみも増えますね。
あと、部屋に残るにおいが気になってきたら、三角コーン型のお香を買って、
煙草とおなじ灰皿で焚くといいでしょう。割とごまかせます。

「慕情」(ヘンリー・キング監督、1955年)という映画には、夜の浜辺で彼が火の点いた自分の煙草の先を、彼女の煙草に触れ合わせて火を点けてやるというシーンがあります。
これは、無数の恋人たちに模倣されたに違いない、有名なラブシーン。
愛煙家の彼といいムードになったら、ぜひ。

最後に。
一番大事なのは、「煙草を吸っている自分を客観視すること」
つまり、人の目を気にすること。これがイイ女への第一歩です。ご健闘をお祈りします。

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