館長のコラム(9)

白内障のメガネ
人生80年時代。白内障の手術をして若いときの視力を取り戻し、元気で前向きな高齢者が多いことは喜ばしいことです
私の先輩たちが若くて活き活きしていると、自分があの年になったらもっと元気でいられるだろうと嬉しくなります。

私がメガネ業界に入った昭和40年代は、今と違って白内障の手術は未だ患者にとって大変な手術でして、
手術中はもとより終わってからも絶対に顔を動かしてはいけない、と言われたといいます。
つらい、大変な負担があったのです。
術後に掛けるメガネも分厚い凸レンズでしたので、大変慣れるのに苦労しました。
私のおばあちゃん(明治32年生、もう故人です)が昔の白内障の手術をしました。取り出した水晶体を見ると
茶色に濁っていたのを覚えています。厚い凸レンズのメガネに慣れるのが大変でした。

白内障は眼の中の水晶体というレンズが経年変化で濁ってくるんですね。曇りガラスを通してみるのと同じで、
全体に雲がかかったように見えてくるんです。日中は太陽の明かりが眼の中で乱反射してとても眩しく、
夕方とか夜暗くなった方が眼が楽になりますので、日中はサングラスを掛けたりします。
最近は、紫外線の影響も言われていまして、
外ではなるべく紫外線よけ(UVカット)レンズのメガネを掛けた方が良いです。
紫外線というと色つきのサングラスと勘違いする人がまだまだ多いですね。全く違います。
メガネ専門店で紫外線よけのメガネを買ってください。陽が眩しければサングラスで紫外線よけにしましょう。
子供のころからメガネを掛けている人は白内障になりにくい、とも言われています。
レンズが紫外線をカットしていたんですね。
矢張りメガネは良い事ずくめです。

白内障自体は昔と変わらないですが今は手術法が全く変わりまして、日帰りでも良い、と言う眼科もあります。
今では眼内レンズを水晶体を吸引した跡に入れますので、昔のような分厚い凸レンズのメガネはなくなりました。
目医者さんも技術の日進月歩で、取り入れ、付いていくのが大変だと思います。
手術法はお医者さんに任せますが、術後のことでご相談に来る人が多いです。
生身の人間の眼のことですから、体調や、他の疾患のために手術前の計算どおりにいかないこともありますが、
殆どはうまくいっています。術後はすごく良く見えて感動ものです。
作家の曽野綾子さんも白内障の手術をした感動の気持ちを文章に残しています。
この明るさ、鮮明さ、青白く見えるこの色はきっと生まれてきた赤ちゃんが初めて見た時のものと同じではないか、と。

日が経つにつれ乱視があったり、もう少しよく見たいと言う願望が出てきますが、直ぐにはメガネを処方できません。
術後の眼は早くて2ヶ月、普通3ヶ月置かないと安定しませんのでその間は我慢してください。
眼内レンズは眼科医が患者と相談して度数を決めますが、高齢者ですと軽い近視にすることが多いようで、
メガネが要らなくなった、と喜んでいます。
仕事を持つ人は、良く見えなけば困りますので遠用と近用のメガネの処方がでます。
(水晶体の代わりの眼内レンズには調節力がありませんので二つめがねが必要です)
明るく眩しく感じる人もあり、カラーレンズの必要な人もあります。
術後は度数の変わることは殆どありませんが、後発白内障が出ることもあります。
これは簡単にレーザーで取れますから心配ありません。

いよいよメガネが出来たら、それを掛けて外にに出かけましょう。
今までと違う世界があります。
花の色、新緑、山の色全てにすばらしい感動があります。
それよりもっと感動することは、
ご主人、奥さん、孫の顔が良く見えた、と。

メガネのご相談、お問合せなどは TEL 054-367-0543 10:00〜19:00 館長の春田まで。
  水曜日はお休みです。                      
                                               メガネ館 館長 春田政孝
2003/3/25