2003年7月に、処女作「星にとどけ、ベルカント」を発刊することになりました。
この作品は、弱視者である青年が、ある音楽学校の好意で、初めて健常者と並んで声楽や合唱指揮を勉強し、歌唱指導の「初舞台」を踏むまでの、心の成長を描いた青春小説です。
題名 星にとどけベルカント
著者 遠浜 々(とおはま・のま)
出版社 東洋出版
発売日 2003年7月2日
ヤナギ科ヤナギ属
Salix alba (Salicaceae)
英名 willow
ヤナギの仲間は北半球の暖帯から寒帯にかけて200種ほど分布しており、日本にも20種以上が自生している。また、自然交配種が多い。「柳は緑、花紅(くれない)」と言われるように新緑が美しく、猫じゃらしのような可愛い花をつけるため、街路樹や観賞用にも栽培されてきた。特にやや湿った土地の公園樹・護岸樹・街路樹などに利用され、東京・銀座のヤナギの並木はよく知られている。すべて落葉樹で、低木の方が多い。葉は単葉で互生するものが多く、葉柄と托葉のあるものが多い。花は雌雄異株で、葉の出る前に咲くものが多いが、春から初夏に咲くものもある。動物のしっぽのような雄花は、早春の風物詩として、生け花などに使われる。タネには綿毛がついていて、風で遠くへ飛ばされる。これを「柳絮」という。属名はラテン語でヤナギの意味。
栽培
不思議なことに、英国などのかなり大きなタネ屋でも、ポプラ類を含めてヤナギのタネは売っていないようだ。6月から7月にその年に出た若い芽を切り取って挿し芽にするか、早春に古い枝を挿しても容易に活着する。川や池のそばなどに、湿り気の多い粘土質の土地を好むが、日当たりはよい方がよい。
利用法
A元祖アメリカ人たちが解熱剤や鎮痛剤として利用していたことから、1893年にドイツ人のホフマンがアスピリンの合成に成功した。sづぴりんは現在でも最も安全な解熱・鎮痛剤として用いられている。
B柳はあまり大木にならないので、建築材には向かないが、小物の細工用に用いられている。とくに柳行李(やなぎごうり)は昔引っ越しようなどに徴用された。水に強いことから舟の材料にもなり、経木や割り箸にも用いられている。
C庭木・街路樹・護岸樹などに用いられ、ネコヤナギなどの雄花は、生け花に利用されている。、
ヤマノイモ科ヤマノイモ属
Dioscorea sp.
Dioscoreaceae)
英名 yam
漢字名 薯蕷(しょよ)
アジア・アフリカ・ヨーロッパと中南米の熱帯から温帯にかけて分布し、500〜600種あると言われている。日本にも古くから貴重な食品として利用されているヤマノイモ(ジネンジョ)のほか、トコロ、カエデドコロなどかなりの野生種がある。蔓性の多年草で、日本産のものは、冬に地上部が枯れるものが多い。塊根が大きく、、長いものでは2メートルを超えるものもある。塊根の形は円柱形が多いが、先がへら型のものや握り拳状のものなどがある。茎は他の植物などに左巻きに巻き付いてのびる。葉の対生し、ハート形が多いが、形は種類によってかなり変化がある。夏に穂状花序を出して、白または黄緑色の花を多数つけるが、観賞価値はない。雌雄異株。果実も小さい。中国では、最も古い医学書とされる神農本草経(しんのうほんぞうきょう)に出ているほど古くから薬として利用されている。国内では貴重な食材として有史以前から利用されていたと言われ、芥川龍之介(1892
- 1927)の「芋粥」は、元慶の末か仁和(にんな)の始めとなっているので、西暦880年代の話であり、このころ貴族の間でヤマノイモが大変尊ばれていたことがわかる。古典文学でもう一つ有名なのが、十返舎一九の「東海道中膝栗毛」であるが、この作者は府中(静岡市)の出身なので、安倍川対岸のこのあたりのことに詳しかったのだろう。なお、この作品に出てくる“丁字(ちょうじ)屋”は、現在も当時と同じところ(住所は安倍郡長田村鞠子から静岡市丸子=まりこに変わったが)、営業しており、近くにある駿河匠(するがたくみ)の館とセットになって、日本平・東照宮・登呂遺跡と並ぶ静岡市の観光名所になっている。属名は、西暦一世紀頃に希臘(ぎりしゃ)で活躍していた医学者のディオスコルデスにちなんだもの。”
種と品種
ヤマノイモ Dioscorea japonica 一般にジネンジョ(自然薯)と呼ばれている。なお、漢字の“薯”はヤマノイモの類を表す字で、“芋”は里芋である。16世紀頃にジャガイモとサツマイモが南米からもたらされ、藷の字を使うようになった。「やまのいも」は、人家の近くに植えられる里芋に対し、山にあるいもの意味。ジネンジョは本州・四国・九州の山地や原野などに自生していて、長いものは2bほどになる。粘りが非常に強く、とろろにするには最適だが、自生品は少なく、また掘るのが大変なため、大変な貴重品である。栽培は非常に難しく、栽培されているのはほとんどが後述の、中国原産の長いもの仲間である。
ナガイモ Dioscorea batatas 中国原産の植物。古い渡来種のため、帰化しているものもある。栽培種には大きく分けてもナガイモ、イチョウイモ、ツクネイモの3種があるが、ふつうは3種ともこの学名で呼ばれている。ナガイモは円柱状で、栽培もしやすいため、比較的安価だが、粘りがあまりなく、千切りにしたりすり下ろして総菜として利用される。青森産が良品とされている。イチョウイモは、先がへら型になっているもので、浅い裂け目がある。手のひらの形に似ているので、手芋と呼ぶところもある。比較的安価で、手軽に料理に使える。ツクネイモは、近畿地方で多く作られ、三重県産の伊勢芋や奈良県産の大和芋はよく知られている。栽培されるヤマノイモの中では、粘りが最も強い。つくねは漢字で「捏」と書き、こねて丸める意味。なお、自生品をヤマノイモといい、栽培品を「大和芋」と言うこともある。
栽培
営利的には、大規模にチューブを使ったり、巻き付け用の支柱を立てたりと、園芸作物の中ではかなり資本のかかるものの一つで、家庭での栽培には一番むかない作物である。暑さや寒さには比較的強い。繁殖はムカゴを蒔いて行う。
利用法
@ナガイモや手芋は、おろしたり千切りにしたものに、醤油や鰹節、あるいは二杯酢などをかけて、総菜・おつまみとして用いられる。とろろ飯または芋粥と称するものは、粘りの強いジネンジョやツクネイモなどをすり下ろした後、みそ汁を徐々に加えながらすり鉢で丁寧に混ぜ合わせたもので、薬味のネギとともにご飯にかけて食べる。飯は現在のコシヒカリに代表される粘りの強い白米は不向きで、麦飯がよいとされている。晩秋に葉腋に生じるムカゴは、ふかして塩を振って食べたり、煮たり汁の実にして食べる。
A漢方では薯蕷(しょよ)または山薬という。本来は薯蕷であるが、唐の2代皇帝だった大宗の諱(いみな、中国人の戸籍上の本名で、特に目下の人から名を呼ぶときに使うのは大変失礼とされている)が預だったため、薯薬になり、また、宋の英宗の諱が曙だったため、山薬に代わったという。しかし現在の日本の漢方は古方派が多いので、薯蕷と呼ばれることが多い。薯蕷は健胃・健脾剤として用いられ、胃弱や虚弱体質による下痢などに用いられる他、口渇、頻尿などの症状にも用いられている。
ヤマゴボウ科ヤマゴボウ属
Phytolacca sp. (Phytolaccaceae)
英名 pokeweed
漢名 商陸〔しょうりく〕
<注意>毒ハーブ
一つの単語が一般的な使用法と学術上の定義とが違っている例はよくあり、紛らわしいが、実はこの「ヤマゴボウ」も、山や湖や高原の観光地でみそ漬けなどにして売られている「やまごぼう」はこれとは全く関係のない「もりあざみ」というキク科の植物である。おまけに本物のヤマゴボウの方は有毒植物で、誤って根を食べると下痢や嘔吐、場合によっては呼吸困難を起こして命に関わることもある。やまごぼうのなかまはアジア・アフリカ・アメリカ大陸の比較的暖かい地方に25種ほど分布しており、大形の多年草が多いが、木本類もある。また、蔓性のものもある。葉は互生し葉柄のある者とないものがあるが、平滑で托葉がある。花は総状花序または密錐花序で、花被は緑色のものが多いが、白やピンクのものがある。果実は濃い紫色で、属名の「湖の植物」というのも、果実が濃い藍色をしていることに由来する。日本では本来の自生種で薬用などに栽培もされているヤマゴボウのほか、米国産の洋種ヤマゴボウが帰化植物となってほぼ日本全国に見られる。ここには観賞章句物としてタネが売られているヨウシュヤマゴボウと薬用のヤマゴボウをに解説した。
種
ヨウシュヤマゴボウ(アメリカヤマゴボウ)Phytolacca
americana アメリカ合衆国南東部に分布し、丈夫なために日本やヨーロッパなどに帰化している草丈1〜3bになる大形の多年草。太くて有毒な地下茎がある。葉が秋に紅葉し、5月から降霜期まで大きな白い穂状花序を咲かせるため、花壇の背景用などとして観賞用にタネが売られているが、あまり栽培しない方がいいだろう。果実は黒く熟し、つぶすと真っ赤なジュースが出てくるが、これも有毒である。
ヤマゴボウ Phytolacca esculantus 東アジアに分布している多年草。種名は「食べることができる」の意味。嫩葉が食用になることからだが、蓚酸などが含まれており、あまり食べない方がよい。
栽培
有毒植物なので、家庭では栽培しない方が無難である。
利用法
A漢方ではヤマゴボウの塊根を商陸と言い、強力な利尿剤、駆瘀血剤として、むくみ・腹水・肝硬変などの治療に用いられていたが、毒性が強いために、素人の使用は危険である。
B果汁は草木染めに用いられる。英語の別名をred ink plantともいい、発色の悪い赤ワインの色づけに用いたことがあったそうだが、こちらも有毒なので今は用いられていない。
ヤマモモ科ヤマモモ属
Myrica rubra (Myricaceae)
漢字名 揚梅
ヤマモモ科は2属40種ほどの小さな科だが、北半球及び南半球の亜熱帯から温帯にかけてかなり広い範囲に分布しており、中国から日本の山地などに分布しているヤマモモももちろんその仲間である。寒さにやや弱い物と比較的強い物があり、常緑または落葉の低木または高木で、樹高10b以上になる物もある。幹は直立し、上方でよく分枝する。葉は互生で、葉に油点を持っている物が多く、それらの種は、木質部と葉に芳香があり、ハーブや薬草として使われてきた。雌雄同株または雌雄異株で、花には花弁や萼片がない。その後に丸い小さな果実がなり、食べられる物と、ろうそくなどに加工されるための物がある。属名はタマリスクと呼ばれる灌木を表すギリシャ語から。
種
ヤマモモ Myrica rubra
日本の静岡以西の暖地の山野の日当たりのよい斜面に分布し、中国にも分布する。また民家の庭や寺院などに植えられていることもある。樹高15bになる常緑高木で、幹は直立して上方でよく分枝する。葉は互生し長さ5cmくらい。雌雄異株で、花は春先に咲き、雄花は黄色、雌花は赤いが花弁はない。6月ころに丸い直径2cmくらいの果実が赤紫色に熟す。果実は光沢があり、いちごに似ていて生で食べられる。以前は摘んで食べる人がいたが、酸味が強く、現在では老人以外は食べない。樹皮を染色に使う。植木市などに、徳島県産で果実が大きく、実の色が赤紫色の瑞光(ずいこう)と、酸味が柔らかで甘みがあり、食味のいい森口(もりぐち)という二つの品種がよく出回っている。
ヤチヤナギ Myrica cerifera 英名 wax myrtle,
bayberry 種名は「ワックスを生産する」という意味で、香りがよく煙のでない高級ろうそくを作るために栽培されている。アフリカ北東部が原産の樹高10bあまりになる常緑高木で、葉は黄緑色で長さ9cmくらいの紡錘形で光沢がある。核果は灰色で、香りのよい樹脂に包まれている。
ゲイル Myrica gale 英名 sweet gale
アジアからヨーロッパのかなり広い範囲に分布している樹高1bほどの落葉小低木。樹皮は濃い赤褐色で、植物全体に強い香りがある。雌雄異株で、初夏に黄褐色の果実がなる。
栽培
ヤマモモは暖地では植木市などで苗が売られることがある。雌の木でないと実はならない。常緑樹で、10b以上になるので、広い庭で、自分の家や近所の家の日当たりを悪くする心配のないところに植えなければならない。またよく核果を結ぶ木では、一時に大量の実がなり、今は喜んで摘んで食べる人もあまりいないので、落ちた実が地上で腐って異臭を放ったり、アリがたかるので、その点も要注意である。性質は丈夫で、気候があっていれば、放っておいても勝手に生育し、結実する植物である。大きくなったものは強く剪定してもかまわないが、結実後に行わないと、翌年実がならなくなる。
利用法
@山桃の実は、以前は食べる人がいたが、酸味が強いので今はせっかくなっても放っておかれることが多いようだ。砂糖と一緒に焼酎に漬けると、ロゼワインのような濃いピンクになり、女性用の果実酒としておいしく呑める。
Aベイベリーの樹皮と根の皮は、刺激性の辛みがあり、血液の循環をよくし、発汗作用を促す働きがあり、また殺菌作用があるので、薬用に利用されていた。
Bベイベリーは、果実にワックスが大量に含まれており、これを抽出して高級ろうそくが作られている。
キク科ノコギリソウ属
Achillea sp. (Compositae)
和名 ノコギリソウ 英名 Yarrow
北半球の広い範囲に百種類以上の自生種がある。欧米では草花として、ハー
ブとして、またロックガーデン向きの植物としても親しまれているが、西洋人に
は好まれる薄荷に樹脂を混ぜたような癖のあるにおいが、日本人には嫌われるた
めにあまり普及していない。しかし昨今のハーブブームを背景に、何種類かの種
子が入手できるようになっている。寒さに強い常緑の多年草で、草丈は80cmから1.5m
くらい、葉は冬の間はロゼット状で、花がでてくると茎にも葉がでる。細長い羽
状複葉で鋸の歯のように見えることから日本では鋸草と呼ばれている。
花は初夏に咲くだけのものもあるが、5月から秋まで咲き通すものが多く、水揚
げが非常によいので、においが苦にならなければ家庭用の切り花としては上等な
ものである。花は花径4mm位の頭状花が5cm位の花序をなして咲くもので、花色は
黄色・ピンク・カバ色・白とパステルカラーのものもあり、八重咲きの品種もあ
る。属名は「アキレス腱」で知られるギリシャのアキレスが、兵士の傷の手当に
使ったことから彼にちなんで名付けられたものである。
種
アゲラタム Achillea. ageratum
和名 ノコギリソウ 英名 Sweet Nancy ギリシャ原産。草丈80cm。日本ではもっとも古くからある種類。葉は根生で
白っぽい色をし、花は比較的大柄で白い。主に切り花に使われている。種名は「
色があせない」の意味だが、カッコウアザミ属をAgeratumということから、花が
それに似ているから名付けられたとも思われる。
カーティラギネア Achillea cartilaginea 草丈30cmくらいの多年草。葉の切れ込みが深い。花は白色。種名は「軟骨のような」の意味で、葉が堅く、ごわごわしているところから。
クラヴェナエ Achillea clavenae ヨーロッパアルプス東部に分布する草丈15cmほどの小型の植物。葉は2回羽状複葉でやや堅い。花は6月から10月に咲き、比較的大きい。種名はイタリアの薬学者キアヴェナNiccolo
Chiavena( _ 1617)にちなんだもの。
キバナノコゴリソウ Achillea. filipendula
同属ではもっとも大きく、高さ1.5m になる。コー
カサス原産で、葉も大きく粗い毛が生えている。6月から9月に黄色の大柄の頭
状花の花序を咲かせる。種名は「糸がぶら下がる」の意味だが、繊維質の根が丈
夫なことから名付けられたと思われる。
ミレフォリウム Achillea millefolium
ヨーロッパの広い範囲に雑草として分布するが、この仲間
ではもっともポピュラーで改良種が多い。野生種は白花だが、園芸種には薄紅色
や黄色、くすんだ葡萄茶色などがある。園芸種は花時が長く、またハーブのタネ
として売られているプロアは野生に近い品種で、白花で樹脂状の香りが非常に強
い。種名は「千枚の葉」。
ナナ Achillea nana イタリアの高山地帯に分布している草丈15cmくらいの多年草。茎や葉のにおいが強い。葉は柔毛に覆われ、かなり白く見える。花は6月から8月に咲き、白い。種名は「矮性の」。ロックガーデン向き。
プターミカ Achillea ptarmica
全体に大柄で、花は白で八重咲きの品種もある。「パール」と
「スノーボール」が有名。後者はフランス系の品種で、元の名前はBoule
de Neige である。
ヒメノコギリソウ Achillea tomentosa
ヨーロッパからアジアの比較的寒い乾燥
した地域に生える多年草で、日本の暖地では栽培しにくい。草丈30cm前後。花は
黄色。種名は「毛深い」。
栽培
タネは細かいが発芽はよい。4月末頃に 浅鉢に播き、
下から吸水するようにして明るい日陰におくと、1週間くらいで発芽する。
一度仮植えし、十分大きくなったら、25cm位の間隔で定植する。種類によって暑
さや湿気に弱いものもあるが、概して丈夫で病虫害も少ない。植えっ
ぱなしでもよく生育するが、3年に一度くらい株分けするか、新しく種をまいて
株を更新するとよい。
利用法
@欧米ではキッチンハーブとしても使われているが、香りが強すぎるので日
本人にはあまり勧められない。
A昔傷の手当に使われたのは有名だが、熱のある病気、特に風邪やはしかなど
に効果があるとされていた。また、鼻血や痔の出血、目の充血などにも効果があ
るとされている。
B傷を治し、皮膚のトラブルを解消する作用があることから、化粧石鹸やのど飴などの香味付けに使われている。
C花が美しく、花時も長く、花持ちがよいために家庭の花壇や切り花ように
重宝する。
ウリ科ユ ウガオ属
Lagenaria leucantha
(Cucurbitaceae)
原産地は熱帯アジア地方とされているつる性の一年草。1属1種の植物だが
、変種が多く、日本ではユウガオ・フクベ・ヒョウタンの三つの変種が栽培され
ている。おそらく奈良時代には日本で栽培されていたと見られ、11世紀の初め
に完成したとされる紫式部の源氏物語のなかに「夕顔の巻」があるのはよく知
られている。蔓は伸びると3bくらいになり、全草に粗い毛が生えていて、葉は
腎臓形で、葉腋に巻きひげがあって他のものにからみつきながら伸びて行く。雌
雄同株で、花は夏に咲き、花冠はロート形あるいは丸みのある星形で白くて大き
い。その後に果実がなるが、変種によって果実の形などが違っている。属名は「
フラスコ」の意味で、果実が瓶の形に似ていることから。また種名は「白花の」
の意味。Lagenaria vulgarisと書かれることもある。
変種
ユウガオ Lagenaria leucantha var clavata
変種名は「棍棒のような」の
意味。果実はバットのようで、数十cmになることもある。かんぴょうを採るため
に栽培され、特に栃木県の壬生町(みぶまち)が特産地になっている。緑陰用に
家庭に植えられることもあるが、タネは野菜専門のかなり大きな種苗店でないと
手には入らない。園芸店に花のタネとして売られている「夕顔」はヒルガオ科のヨルガオである。
フクベ Lagenaria leucantha var depressa変種名は「押さえられた」の意味。毛が柔らかく、葉の色は青みを帯びていて
ユウガオより女性的な感じがする。果実は球形で、ユウガオの代用品にする。
ヒョウタン Lagenaria
leucantha var gourda
種名は「瓢箪」の意味。またウリ科の食
用にならない実のことを指す言葉である。実はいわゆるヒョウタン形で薄い緑色
のものが多いが、くびれのない楕円形や、鶴首と呼ばれる首の部分が1b以上、
全体では1.8m二もなるものもあり、また千成りと呼ばれる小さな果実がたくさん
なるものもある。千成瓢箪(せんなりびょうたん)はあの豊臣秀吉が旗印に使ったことで有名で、縁起
物として加工され装飾品にされる。普通のヒョウタンはタネや果肉を出したあと乾燥させ
、ワニスなどを塗って酒などの飲料の保存用や携帯用に使われていたが、現在で
は趣味用として栽培され、大きさや出来の良さなどを競うコンテストや趣味の会
などがいくつもある。
栽培
普通はぶどうや藤を栽培するように棚を作り、蔓を絡ませた上に実を支え
るのに使われているが、家庭ではフェンスなどに絡ませてもよいし、また地面か
ら屋根に何本かの竹を埋め込み、横に竹を渡して桟にする。タ
ネの発芽温度が高いので、ソメイヨシノが散り果てたころに種まきする。タネは
安価なので、栽培地に直接巻く方があとの生育がよい。タネが大きいので、覆土は5oくらいする。蔓が伸びてきたら誘導してやり、実を桟に固定して
風で落とされたり地面について腐らないように注意する。夏の暑さに強く、日当たりがよければ丈夫で作りやすい。
利用法
Bユウガオとフクベの実は、果肉を薄く桂むきのようにして乾燥させ、かんぴょうを作るが、家庭ではあまり上手にできないようだ。かんぴょうはしょうゆ・酒・砂糖などで甘辛に煮込み、海苔巻きの芯としてよく使われている。瓢箪はいったん水につけて果肉を腐らせ、タネと果肉を抜いたあと乾燥させ、磨いたり塗装したりして器や工芸品に加工される。
C葉が茂って夏の強い日差しを遮ってくれるので、お茶の間やベランダの南側に棚を作り、緑陰として愉しむこともできる。また、夕方には白い大きな花がぽっかりと咲くので、夕涼みの演出にもなる。
フトモモ科ユ ーカリノキ属
Eucalyptus sp. (Myrtaceae)
オセアニア大陸に500種以上が知られている大きな属で、ほとんど全てが
常緑高木で、中には100mになったものもあるという。生育が早く、一年で1bくらい大きくなるものもあるが、樹高の割には幹が細いので
、風などで倒れやすい。寒さに弱いものと比較的強いものがある。一般
に幹や枝は平滑で、葉に油点があり、多くの種類は葉に独特の香りがある精油を
含んでいる。また、葉の形状が、若い木と生育した木では違うものもある。薬用・観賞用のほかに、生育が早く、木全体に油分が多くて燃えや
すいので、燃料用に栽培され、また精油で石油に代わる燃料を作る研究なども行
われている。「コアラが葉っぱを食べる木」として有名になったこともある。
種
ギンヨウユーカリ(銀葉ユーカリ)Eucalyptus cinerea
オーストラリア原産。樹高は10mを越えることがあるが、幹も枝も非常に細い。葉は小さくて丸く、明るい銀灰色をしている。切り花用としてポピュラーな品種で、国内でもタネが売られている。種名は「灰色の」
レモンユーカリ Eucalyptus citriodora 英名 lemon
scented eucalyptus 樹 高60m位になる常緑大喬木。生育が早く、大量かつ安価にレモンの芳香成分で
あるシトリオールを採集できることから、雑貨品・化粧品・食品などの香りづけ
用に大量に栽培されている。葉は少し厚みがあり、被針形でざらざらしていて
、強い香りがある。この属の植物の中ではもっとも寒さに弱く、霜に当たると枯
れることがある。
ユーカリノキ Eucalyptus globulus 英名 blue gum,
Tasmanian blue gum 樹高70m
位になる常緑樹。若い葉は幅の広い被針形で、銀色を帯びた青緑色だ
が、生育した葉は鎌のような形をしていて、長さ30cm位になる。精油には防腐・
防かびの効果があり、風邪やのどの薬、やけどの外用薬としても使われている。こ
れからとったユーカリオイルは、アロマテラピーに広く利用される。ただし作用が
強く、乳幼児には不可。花は夏に咲き、細い管状の花弁が多数集まって球形に
なった、花径2cm位の白いかわいいものである。種名は「球形の」
栽培
挿し木や株分けで増やすのが難しく、また移植を嫌う植物なので、普通タネか
ら繁殖する。タネは種によって比較的大粒で扱いやすいものと、かなり細かいも
のとがあるが、浅鉢に播き、レモンユーカリのような比較的大粒なものは2mm,小
粒のものはタネが見え隠れする程度に覆土する。種まきは4月から5月頃が最適期で、乾かさないでおけば一月くらいで発芽するが発芽率はあまりよくない。本
葉が出てきたら3寸くらいの少し大きめのポットに仮植えする。一般の
草花やハーブは本葉が6枚くらい出てきたら定植するが、樹木の場合はそのまま
一年仮植えで過ごし、翌春の5月頃に栽培地に定植するといい。定植地は日当た
りと排水のいい、あまり強い風が当たらないところがよい。寒さに対しては、レ
モンユーカリは0℃くらいまでが限界だが、ほかの種類は氷点下7℃くらいまで
は耐えられる。また樹高の高い割に幹が細く華奢なので、若い苗のうちは支柱をたて
てやり、大きくなった木はもし倒れたときに電線などを切断しないように注意し
、適当に剪定してやる必要がある。
利用法
@レモンユーカリは、さわやかなレモンの香りがあり、レモングラスやレモン
バームなど、ほかのレモンの香りのするハーブと一緒にティーにして楽しむこと
ができる。ただし、1回に葉っぱ1枚を利用するだけにし、あまり使いすぎると
よくない。
Aミントのような強い香りがあるユーカリノキの葉からとったエッセンシャル
オイルは、アロマテラピーで殺菌・消炎・去痰などの作用があるといわれている
。
キク科ヒヨドリバナ属
Eupatorium sp. (Compositae)
北米大陸を中心に北半球の温帯地方に400種あまり分布している。多年草
または灌木で、日本にも藤袴やヒヨドリバナなど数種類の野生種がある。性質は
種によってかなり差があるが、草丈は50cmから1mくらいで、葉は普通対生で細
長い楕円形である。花は普通小さい頭状花で、舌状花のないものもある。花の色
は青や紫系が多く、非常に美しいものもある。園芸用やハーブとして栽培されて
いるものには次のものがある。なお、属名はこの属の植物を毒消しとして使った
とされる、古代ギリシャのポンテュスの王様ユーパトロンの名にちなんだもので
ある。
種
フジバカマ Eupatorium stoechadosmum
種名は「ラヴェンダーに似ている
」の意味で、花の色が似ていることから。中国・朝鮮及び日本に分布する多年草
で、日本では川岸などによく生えており、観賞用の山野草として、苗がしばしば
売られている。草丈1b以上になり、葉は切れ込みがあって三つに分かれている。
花は秋に咲き、くすんだ藤色で、管状花だけからなる小さな頭状花をまばらに咲
かせる。秋の七草の一つで、茶花などに好まれる。
サラワート Eupatorium cannabinum 英名 thoroughwort
種名は「大麻に似た」の意味。そのために
英語で以前hemp agrimonyといったことがあり、日本のハーブの参考書にヘンプ
・アグリモニーとして出ているものがある。アジアからヨーロッパにかけての広
い範囲に分布する寒さに強い多年草で、草丈は1m前後。茎は赤紫を帯びている
。葉は対生して細く、三つか五つに切れている。花は真夏から初秋にかけて咲き
、藤色・ピンクまたは赤紫でフジバカマの花によく似ている。全草に香りがあり
、ポプリやティーとして使われ、また利尿剤にもなる。最近この植物の制癌作
用があることがわかり、注目されている。
ジョーパイウィード Eupatorium purpureum
英名 Joe Pye weed, gravel root, queen of the meadow. 北ア
メリカ原産の大形の多年草で、よく育ったものは草丈が2b近くになる。葉は楕
円形で鋸歯があり、つぶすとヴァニラに似た芳香がある。種名は「紫のの」
の意味だが、夏から秋にかけて赤紫の花を咲かせる。
フィーヴァーワート Eupatorium perfoliatum
英名 boneset, feverwort.
種名は「貫穿葉の」の意味で、茎が 葉の中央部を突き抜けているような形をしていることから。北米産の多年草で寒
さに強い苦、草丈1.5mくらいになる。花はこの仲間では市場の尾効く、城茅や紫
実を帯びた色である。原住民の間で熱冷ましの薬として使ったことからこの名前
がある。
ヒヨドリバナ Eupatorium japonicum
日本から朝鮮・中国・シベリアなど
に分布する多年草。日本では乾いた山地などに生える大型の草本で、草丈1.5m
くらいになる。茎には毛が生えていて、紫の斑点がある。葉は大きな紡錘形で鋸歯止がある。花は白または薄紫の頭状花だがあまり目立たない小さな管状花だけ
からなる花である。ヒヨドリが鳴く頃に咲くというのでこの名前がある。19世
紀の終わりに欧米に渡り、気管支炎やせきりに効く薬草として使われた。漢方で
はこの仲間を蘭草といい、熱を冷まし、水毒を取る薬として知られている。
栽培
タネで増やすものと株分けや挿し木で増やすものがある。タネがよく売られ
ているのはジョーパイウィードである。まき時は秋の彼岸頃で、タネが細かいの
で、浅い鉢などに播いて覆土はせず、下から吸水させたほうがよい。寒さにはかなり強く、平
坦地なら東北地方まで屋外で栽培できる。日当たりから半日陰くらいの排水の良
い土地を選んで定植する。草丈が高くなる種類は、株間を十分に70cm暗い取って
やらなければならない。
利用法
@ほとんどの草花は全草に芳香があり、ティーなどにして愉しむことができる
。
A洋の東西を問わず、薬草としてずいぶん使われてきた植物群である。薬草と
しての使い方は、それぞれの植物の所に簡単に述べて有る。
B全草が香りがよいものが多く、ポプリに使ったり、またハーバルバスに入れ
て使う。
C可憐な花を咲かせるものが多いので、花壇やロックガーデンなどに植えると
、花時には楽しめる。。
ユキノシタ科ユキノシタ属
Saxifraga stolonifera (Saxifragaceae)
日本の本州・四国・九州と中国などに原産する常緑の多年草で、庭の植え込
みの下草としてもよく植えられている。ユキノシタ属は世界ではオーストラリア
と南アフリカを除くほとんどの地域に原産し、16節300種以上に及び、園芸
上も重要なグループで、数十に及ぶ種簡交配種が作出されている。日本にもじん
じそう・はるゆきのした・だいもんじそなど10種ほどが原産している。匍匐枝
は赤紫色で、そこから柄のある耳たぶのような形の葉がている。葉は直径7p
くらいで、濃い緑色で葉脈に沿って白い斑があり、荒い毛が生えている。花は5
月から7月頃に咲き、茎を30pくらい伸ばし、円錐花序に白い5弁の花を咲か
せる。2枚の花弁が大きく、下にたれていて、花の中心は黄色で20本の雄しべ
がたっていて独特に形をしている。属名は「岩を砕く」。種名は「匍匐枝のあ
る」。
栽培
ややじめじめした半日陰からほとんど日の当たらないところに生えている草で、
元々雑草なので土地にあっていれば手間いらずだが、合わない場合は根付きにくい
。大きな木の下草や、垣根や併の北側などに植えておくとよい。梅雨時などにど
こかから株をもらってきて植えるとよくつく。
利用法
@若い葉は癖が少なく、天ぷらなどにして食べるとおいしい。
A身近な薬用植物としてよく知られ、別名虎耳草(こじそう)といい、葉を
絞った汁は中耳炎や耳垂れなどの治療に用いられた。また葉をはり付けると火傷
に効果があるといわれ、また子供の引きつけの特効薬とも言われ、小さな子供の
いる家庭ではこの草を絶やすなと言われていた。
ユズリハ科ユズリハ属
Daphniphyllum macropodum (Daphniphyllaceae)
漢字名 交譲木
福島県以南の日本の暖地と朝鮮半島南部、台湾、中国などの山地に分布する常緑高木。新しい葉が出ると古い葉が脱落するので、譲り葉と呼ばれ、親から子、子から孫へと絶えることなく家督が相続されて行くのにたとえ、おめでたい木とされ、松竹梅や裏白、橙などとともに正月用の飾りにも使われている。また、庭木としても植えられ、民間薬として用いられる。枝はまばらに分枝し、葉は枝の先端のほうに集まって互生し、長さ20cmくらいの楕円形で、熱く革質で、光沢がある。葉は普通濃緑色で、裏は白っぽいが、淡黄色の覆輪や絞りのある園芸種もある。雌雄異株で、花は雄花、雌花とも萼や花弁がないので、ほとんど目立たない。果実は秋に藍色に熟し、直径8_くらいの核果で、タネが一つ入っている。属名は「歯がジンチョウゲの仲間に似た」の意味。また種名は「大きな腕」
品種
変種に、寒さに強く、東北から北海道にかけて分布する、矮性のエゾユズリハがある。
栽培
英国の園芸辞典には、7月ころに出てきた枝を挿し木すると付くと書いてあるが、活着しにくく、果実を取り播きにするのがよい。また、大きな苗の植え替えも付きにくい。一般の樹木と違い、日陰から半日陰のところでよく生育するので、そうした土地があいていたら、栽培してみるのもいいだろう。
利用法
@和解は歯食べることができるが、次の項にも書く様に、毒性があるので、あまり感心しない。
A日本の民間薬で、駆虫薬や消炎、去痰、利尿剤などとして用いられている。特に喘息に効くと言われ、葉や樹皮を煎じて飲むが、毒性の強いアルカロイドが含まれているので、使わない方がよい。
C青木やヤツデとなら分陰樹の代表で、日陰でもよく育つので、日陰のところの植え込みなどに利用されている。また、葉は正月の飾りとしてなじみ深い。
キク科ヨモギ属
Arthemisia vulgaris
英名 mugwort, moxa (Compositae)
日本から朝鮮半島の広い地域に分布するごく普通に見かける雑草だが、種と
してはアジアからヨーロッパの温帯地方に広く分布し、日本のヨモギはvar
indica
という変種名は付いているが、これも結構個体差がある。日本には同種の変種の
ヤマヨモギA. v. varvulgatissimaというのもあり、普通のヨモギより大柄である。こ
の仲間は非常に多く、300種以上あり、西洋料理に欠かすことの出来ないハー
ブのエストラゴン(フレンチ・タラゴン)もヨモギ属に属する。またヨモギに似
た植物も多く、かわらよもぎ・かわらにんじん・くそにんじんなど10以上の野
生種が日本にある。真夏には草丈1b以上になる多年草で、茎は群がるように生
え、しかも上部で分枝している。葉は菊に似た切れ込みがあり、表面は黄緑色だが、裏面は白い綿のような毛が生えていて、葉を乾かして臼でつき、篩に掛
けてこの白い部分を取り出したのがお灸に使う艾(もぐさ)である。この毛羽の部分の含有
量がいかに多いかによって、艾の値段にはキロ当たり400えんくらいのものから10万円を超えるものまで、数百倍の価格差がある。欧米ではヨモ
ギのことを「ハーブの母」ともいい、キリスト教以前の女神信仰においては、悪
魔や、その他の悪霊による災いを追い払うものとされていた。メンデルスゾーン
が音楽をつけたシェイクスピアの喜劇「真夏の夜の夢」は、midsummer
nightと
呼ばれる6月22日の夏至の夜に、妖精や悪霊たちが森で宴会をすると言う話が背景にな
っている。そしてこの真夏の夜に悪魔封じのおまじないに使われたのが、よく生育した蓬の葉であった。属名は神話に出てくる女神の名前から。種名は「代表的な
」の意味。
品種
欧米には、葉が細かくて白い斑入りの観賞用の品種があるが、栄養繁殖系な
ので、日本には入っていない。国内のハーブ種子専門店で、「マグワートmugwart
として売られているのは、雑草のヨモギそのものなので、間違えて手を出さない
こと。 タラゴンについては別記があるが、ほかに次のような種がある。
サザンウッド Arthemisia abrotanum 英名 southernwood 南ヨーロッパに分布する樹高1mくらいの落葉低木。枝の先は垂れ下がり、葉は3回羽状複葉
である。全草に強いにおいがある。ヨロッパで薬草として重用され、殺虫剤
や感染の予防薬。下熱剤、また喘息の発作を抑える薬、また、はげの薬と模され
、いわば西洋板「医者いらず」であった。現在はポプリ二位sたり、また浴用剤
に使われている。種名は「ソフトな」の意味で、白っぽいシダに似た葉がいかにも
柔らかそうな雰囲気をしていることによる。
栽培
非常に繁殖力の強い雑草なので、決して庭に植えてはいけない。目星をつけて
置いて必要なときに採集すべし。
利用法
@ イギリスやドイツなどでは、若葉を軽くゆでたりして料理の付け合わせ
に使い、消化不良による食欲減退などによいとされ、キッチンハーブとして使わ
れていいる。また日本では俗にもちくさともいい、草餅の色と香り付けに用いら
れている。雛祭りに欠かせない菱餅は本来、赤は紅花、黄色はクチナシの実、緑が
ヨモギで色づけしたものである。また雛祭りにでてくる餅の色づけに使われるも
のが三つとも婦人のいわゆる血の道の薬草として知られていたものであるのもお
もしろい。
A 艾に関しては説明したが、一般の人が作るのは難しい。近江の伊吹山が
艾の産地として有名で、これは百人一首にある歌に由来するが、本来この歌の伊
吹山は栃木県内にあるという説もある。また生産しているのもほとんどが北陸地
方で、富山県と新潟県が主要な生産地で、これを近江商人が集めて「伊吹の釜屋
のもぐさ」として売ったようだ。
そのほかに、ヨモギの葉は艾葉(がいよう)といい、漢方薬では止血剤や女
性の「血の道」の薬として知られており、回虫や蟯虫などに対する駆虫効果もあ
るとされている。お風呂に入れたりお茶にして飲んだりする。