文芸家  遠浜 々の紹介

 2003年7月に、処女作「星にとどけ、ベルカント」を発刊することになりました。
 この作品は、弱視者である青年が、ある音楽学校の好意で、初めて健常者と並んで声楽や合唱指揮を勉強し、歌唱指導の「初舞台」を踏むまでの過程をを描いた青春小説です。
 盲学校の同級生の励ましのもと、盲人が故の艱難に遭いながらも、講師や同僚の励ましで、社会的視野を広げ、今までの何倍も心の成長を遂げる主人公。読めばきっと人生が楽しくなる作品です。

 題名 星にとどけベルカント
 著者 遠浜 々(とおはま・のま)
 出版社 東洋出版
 発売日 2003年7月2日
 低下 1200円
 体裁 四六判 246ページ

 

      あまい  しんきゅういん
静岡県相良町・天井鍼灸院       

 磯キリンのガーデニング道楽

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     た          らわ

ターメリック  タイム  チャイヴズ  ディル

     ターメリック

    ショウガ科ウコン属
    Curcuma domestica   (Zingiberaceae)  
   和名 ウコン(鬱金) 英名 turmeric
    フランス名 curcuma(キュルキュマ)、Safran d'Inde(サフラン・ダンド)
 東南アジアからインドの西の方までの熱帯・亜熱帯地方に分布する多年生の 球根植物。草丈120cmくらいになり、生薑(しょうが)によく似た手のひら状 の球根から、カンナのような大きな葉を出し、夏に大きな穂状の花を咲かせる。 花序はパイナップルの形に似て、一輪の花は黄色で小さいが、てっぺんにある苞 パイナップルの葉っぱの部分)がピンクに着色して美しい。カレーのあの色と風 味は、正式にはサフランが使われるが、非常に高価なために、一般にはこのター メリックで代用されている。属名はアラビア語で「黄色」の意味。種名は「家に ある」の意味。ターメリックを含めて全部で40以上の種があり、観賞用に栽培 されているものもいくつかある。
  
 ドメスティカ Curcuma domestica これが一般にスパイスとして栽培されている系統である。 最近健康食品とされ、球根がホームセンターなどで販売されている。
 ロンガ Curcuma longa 上記のドメスティカと同様、乾燥した球根には芳香があり、ま た球根の収量が多いことから、同じ目的で広く栽培されている。花は淡黄色。性質が丈夫で栽培し安いため、観賞用にも栽培され、球根もよく売られている。
 ペティオラータ Curcuma petiolata 草丈50cm、葉の長さ40cmくらいでやや小型の植物。花序は15センチくら いの長さになり、鮮やかなピンクまたは藤色で非常に美しいので、かなり以前か ら観賞用に栽培されており、切り花にもなる。
  栽培 
 4月に畑を深く耕して十分肥料を入れた後、球根を10cmの深さ、株間25cm にに植え付ける。日当たりと水はけのよい土地を好む。熱帯産だけに高温多湿 にも強く、栽培は容易である。霜が降りて葉が黄変してきたら球根を彫り上げ、 ビートかバー三キュライトなどの中に入れて乾きすぎないようにし、凍らない日 陰の適当な場所に保存しておく。
  利用法
@ 球根を乾燥したものがターメリックで、カレーなどの色・香味付けに使われて いる。
A最近肝臓の薬になるといわれ、根の粉末を発酵させて作る鬱金茶が注目を集 めている。古くから琉球地方で栽培され、明治維新の時に薩摩軍がめっぽう強か ったのは鬱金茶のおかげだという説まである。
B球根から捕れる黄色い液は、媒染剤なしに鮮やかな黄色に染め上げることが できるため、草木染めに利用される。ただし、この汁は、カレー粉も含め、一度 衣服に付いてしまうと、いかなる漂白剤や染み抜きを使っても取ることができな いので注意すること。
Cロンガとペティオラータは、花壇・切り花用に栽培される。    

  ダイコン 

   アブラナ科ダイコン属
     
Raphanus sativus   Cruciferae
  英名 radish
 ダイコンと言えば、ハーブと言うよりは、もっとも用途の多い野菜と言うべきだが、貝割れ大根や大根おろしなど、ハーブとしての利用法もあり、欧米の園芸書には、ハーブとして掲載されているので、このデータベースにも入れることにした。
 ダイコン属の植物は、ヨーロッパからアジアにかけて8種知られているが、現在の栽培種と同じものは野生種にはない。エジプトでは4千年以上前にすでに栽培されていたと言われ、中国でも2千年以上前の前漢の頃には栽培が始まり、日本でも、奈良時代以前にはすでに知られており、春の七草の最後に入っているすずしろは、ダイコンのことだとされている。古くからそれぞれの国に分かれて栽培・改良が行われたため、西洋・中国・日本のものは、形や香味などはかなり違っている。西洋のもの、英語でラディッシュと呼ばれる種類は、日本ではかつて廿日(はつか)大根と呼ばれたように、タネをまいてから一ヶ月ほどで収穫するもので、形は球形、円錐形などがあり、色も紅・白と上半分が赤くて下が白いものなどがあるが、ふつう一本が20〜30グラム程度で非常に小さい。主にサラダなどに使われるため、味がさっぱりしている。中国のものは、日本のダイコンと同じ円柱形だが、外皮が鮮やかな赤だったり、逆に外観はふつうのダイコンで、中が真っ赤だったりと変わったものがあり、80年代にはかなりブームになったが、現在はあまり作られていないようだ。日本では練馬(東京)・守口(名古屋・聖護院(しょうごいん・京都)・桜島(鹿児島)など各地方固有の栽培品種がある。形も円錐・円柱・球などあり、1キロぐらいの小さなものから、数十キロに及ぶ大きなものまである。
 ダイコンは、寒さに強い一年草で、草丈は開花時には1b近くになる。葉はロゼット状で深い切れ込みがあり、長さ50cmくらいになる。春、総状花序を出し、白または薄紫の4弁花をたくさんつける。ただし、一般には花茎(とう)を出させると、スが入って食べられなくなる。属名は二十日ダイコンを意味するギリシャ語から。種名は「栽培される」
  品種
 最も栽培されている野菜であるだけに、各種苗会社とも多くの品種を売り出している。ラディッシュもタキイ種苗などでは数種の品種が出ている。ラディッシュは、色合いも白、赤、半分だけ赤などがあり、形も休憩のものとふつうの大根型のものがある。プランターでも栽培でき、文字通り二十日くらいで収穫できるので、家庭菜園にも無垢。日本のダイコンは、まず使い道によって、漬物用、煮物用、何にでも使える一般用がある。また、一般種は8月から9月にまき、晩秋から冬にかけて収穫するが、早春から初夏にまき、夏の間に収穫する「時無し」や「みの早生」という品種もある。現在一般用に栽培差rているダイコンでいちばんポピュラーなのは、青首總太りという、長さ30cm、重さ2〜3kgの、上の方4分の1くらいが淡緑色のものである。貝割れ大根は1997年のO-157騒ぎで人気が落ちてしまったが、本来は大阪35日早生という、日本の品種の種で作られたが、現在使われているのは、安価なアメリカ産のラディッシュの種である。大根おろし専用の、辛みの強い二年子(にねんご)と言う品種もあるが、近年見かけなくなった。ダイコンはふつう8月から9月のはじめに種まきし、晩秋から真冬にかけて収穫するが、いつでも負ける時無し、みのわせなどという品種もある。
  栽培
 
ダイコンは深く根を張るので、栽培地は50cmくらいの深さまで耕しておく必要がある。80cmくらいの幅で畝を作り、8月中旬から9月上旬に筋まきし、徐々に間引いて行き、最終的には品種によって異なるが、30〜50cmの株間にする。なお、間引いた葉は、抜き菜と言い、お浸しや浅漬けなどにして食べるのがよい。収穫は11月中旬頃から2月にかけてで、花茎が出てくると食べられなくなる。貝割れ大根を作るには、千円くらいで売っている市販の栽培セットが便利だが、いちご・きのこなどが入っていたパックを利用することもできる。セットを使う場合は使い方が書いてあるので、それを守れば良いが、パックの場合は、砂やヴァーミキュライトなどを4cmくらい敷き詰め、その上に種を重ならない程度にまき、タネが浸る程度に水を張る。2,3日で発芽するので、水を湿っている程度に少なくし、一日2回くらい見て補給して暗いところに置くと、1週間くらいで10cmくらいになるので、明るいところに半日くらいおいてから利用する。
  利用法
@ダイコンは最も利用範囲の広い野菜として知られ、生でなますや大根おろしとして利用するほか、漬け物はダイコンを原料にしたものが一番多い。焼く料理こそないが、煮物や鍋物、汁のみなどにも使われる。また、大根の葉は、青菜やレタスなどよりミネラルやビタミン類が豊富で、捨ててしまうには勿体ないほど栄養価が高い。ラディッシュは、生でサラダなどに利用されている。
A食欲を増し、消化を助ける作用があると言われている。

     ダイズ

        マメ科ダイス属    
    Glycine soja     (Leguminosae)
   マメ科ダイズ属漢字名 大豆
 現在大豆は、小麦、大麦、稲、トウモロコシと並ぶ世界の五大穀物とされている。特に日本では、縄文時代から栽培され、稲よりも古くから栽培され、最も歴史のある農作物ではないかと言われている。中国原産の一年草で、同属植物はアジア、アフリカおよびオーストラリアの温帯に40種ほど分布し、多年草または一年草で匍匐性や蔓性のものもある。ある。かつては藤やインゲンなども同じ属だったが、現在は別属になっている。ダイズは直立製の一年草で、草丈50cmくらい。全草に剛毛が生えている。花は夏咲きで、白または薄紫の蝶形花で、その後に一つのさやに1〜4個の種を入れた果実がなる。さやにも緑色または褐色の梳毛が生えている。種の色はふつうは明るい黄色だが、黒豆と呼ばれる黒いものがあり、おせち料理や薬用などには好まれている。属名は「甘い」という意味。
  品種
 大豆は元々中国の黄河流域の原産で、5000年以上前から栽培されているという。18世紀後半にヨーロッパに渡り、19世紀にはアメリカにも普及した一説には1853年に「黒船」で来日したペリーが持ち帰ったとも言われている。そのため、栽培地や用途に応じて、数千の品種がある。枝豆に適したもの、納豆用の小粒のもの、油脂を採集するためのものなどがあり、また、石化(せきか)大豆という、茎がでこぼこになる切り花用の品種などもある。また、アメリカでは問題のGMO(遺伝子組み換え品種)もある。
  栽培
 煮豆用などに乾物屋やスーパーで売っている豆は、古いものが多く、初がしない。農村地帯で、身近に大豆を作っている人があったら、豆を分けてもらうのがいいが、そうでなければ種苗店から種を購入してまく。畑に80cm幅の畝を作り、種を一カ所に二粒ずつ20cm間隔に点蒔きにし、2cmくらい覆土する。発芽したらそれぞれの点に1株に間引く。この植物は窒素肥料が多すぎると、徒長してかえって実がならなくなるので注意する。実がふくらんできたときに収穫するといわゆる枝豆になり、完全に熟してから収穫するとダイズになるが、それぞれ適する品種があるので、枝豆は枝豆用の品種を選ぶ。枝豆は、うまさが鮮度に比例すると言われ、是非、家庭菜園で栽培してみたい食品の一つである。ダイズもやしは、市販のもやし栽培器で栽培できる。
  利用法
@家庭でダイズを利用して作る料理と言えば、ふつうは煮豆ぐらいだろう。これも、時間がかかるために、コンヴィニエンス・ストアなどの出来合いの総菜を利用する人が多いのは残念である。
A漢方薬の薬味として用いられるのは、豆豉(ずし・とうし)である。香豉(こうし)ともいい、大豆を蒸して発行させた後乾燥させてものである。東海道線浜松駅(静岡県浜松市)のおみやげとして名高い浜納豆は、これに醤油や唐辛子で味を付けたもので、かつて禅寺などで用いられていたものという。漢方では、発熱性の病気、頭痛、不眠などに用いられる。
B世界経済に最も重要な作物の一つである。色腰兪の原料として重要であり、また、豆腐、納豆、みそ、醤油、黄粉などの加工食品の原料として、日本人の生活には欠かせないものである。なお、アメリカなどでは、GMO(遺伝子組み換え作物)が多く、煮豆などの総菜やみそ、豆腐などにはその点を明記しなければならないことになっているが、油脂の場合は、

    タイム

    シソ科ジャコウソウ属
    Thymus vulgaris   (Labiatae)
   和名 キダチジャコウソウ  別名 ヒャクリコウ  英名 thyme
  フランス名 thym(タン)
 ヨーロッパ、特にフランスからスペインの地中海沿岸の乾燥地帯原産の、寒 さには強いが暑さにやや弱い樹高15cmほどの常緑小低木。根本からよく分枝し 、地面にふれた枝から発根して匍匐する性質がある。魚料理の味付けなどに最も ポピュラーなハーブの一つである。枝は細いが硬く、葉はやや厚みがあるが細か い。全草に強い香りがある。5月から6月にかけて、薄紫の小さな唇形花をたく さん咲かせる。属名はラテン語から。種名は「一般的な」。
  品種
 普通種の他に、次の種が欧米のタネのカタログに出ている。
 カピタートゥス Thymus capitatus 英名 Persian hyssop. ポルトガルからパレスチナまでの地中海沿岸の乾燥地帯に分布する樹高10〜25cmの小灌木。枝は細く、葉とともに非常に堅く刺状である。7〜9月に小さな赤紫の花が咲く。種名は「頭状の」。古くは薬草として用いられ、現在もキッチンハーブとして使われている。
 キトリオドルス Thymus ×citriodorus 草丈30cmほどの常緑多年草。オレンジタイムとも呼ばれる。非常に強いかんきつ類の香りがあるが、個体差があるため、幼苗の打ちに気に入った物を選んで間引く必要がある。花は淡いピンク。
 ロンギフロルス Thymus longiflorus スペイン南部の日当たりの良い斜面に限定して生える樹高15〜30cmの小灌木。全体に灰色みを帯びている。バラの花のような甘い香りがある。花は藤色。種名は「花茎が長い」
 マスティキナ Thymus mastichina イベリア半島と北アフリカに分布する。樹高20〜40cmで、全体に繊毛に覆われ、茎や葉は灰色みを帯びている。花は白くふわふわした感じである。種名は“入校のような香りがする”の意味。
 プレギオイデス Thymus pulegioides ヨーロッパの広い範囲に野草として分布している亜灌木。変化の多い種で、葉の形も楕円形から線形まであり、香りもタイプの違ったものがあるが、はっかに似ていて概して強い。種名も「はっかに似た」。
 イブキジャコウソウ Thymus quinquecostatus これは日本の山野の下草に生える高さ3〜`0cmの匍匐性の木本で、山野草を扱う園芸店で苗として販売されている。花は淡紅色。種名は「中肋がいつつある」
  セルピルム Thymus serpyllum 英名 Creeping thyme ヨーロッパの広い範囲に分布している樹高わずか3〜6cmの小灌木。枝は匍匐してマット状になる。全草に強い香りがある。花は夏に咲き、淡い藤色。芝生の代わりに敷き詰めるのに適している。種名はタイムを表す古いギリシャ語から。
 ジギス Thymus zygis スペイン・ポルトガル南部原産の草丈10〜30cmくらいの亜灌木。葉は細く針状で、全草にスパイシーな強い香りがある。英語ではsauce thymeといい、料理の香味付けに利用される。
  栽培
 種まきは春と秋にできるが、暖地では小苗が梅雨時などに枯れることがあるの で、秋まきした方がよい。種子は非常に細かいので、浅鉢などに播いて発芽まで は明るい日陰に置いて、下から吸水させるようにする。また、春と秋に株分けで 簡単に増やすことができ、斑入り葉種などはこれで増やす。苗がある程度大きく なったら、20cm間隔で植え広げる。このとき個体によって香りに差があるので 、気に入った香りの物だけを植えるようにした方がよい。日当たりと水はけがよ く、少しやせた土地の方が香りのよい物ができる。梅雨時には込み合った枝を間 引いて、風通しをよくして遣るとよい。
  利用法
@ 
枝から新鮮な葉をしごきとって、スープや魚料理の味付けなどに使う。そのほ かポプリや入浴剤にも使われている。常緑樹なので、いつでも収穫できるが、開 花期の前後が香りが一番いいと言われている。

     ダト ゥラ

   ナス科チョウセンアサガオ属
     Datura sp.   (Solanaceae)  
   注意 毒ハーブ
 主に中南米の熱帯地方に、一部がインドに原産する一年草または寒さに弱い 多年草及び低木。日本には薬草として中世に朝鮮半島を経て渡来したとされ、渡 来品という意味で、「朝鮮」が付いており、またロート形の花が咲くことからア サガオの名前が付いているが、ヒルガオ科のアサガオとは全く別の、ナス科の植 物である。原産地からも分類上からも正しくない和名である。外国では喘息の特 効薬として、また日本では19世紀はじめに、紀州の村医者だった華岡青洲(は なおか・せいしゅう、1760 - 1835)がトリカブトとチョウセンアサガオを主原料 として麻弗散(まふつさん)という麻酔薬を作り、乳がんの摘出手術(乳房切断 術)に成功した。しかし毒性が強いため、進んで実験台になった婦人が毒のため に失明してしまった話は、有吉佐和子作「華岡青洲の妻」でよく知られている。 飲食に使ったり、汁を皮膚や粘膜につけないように注意すること。なお、近年こ の属の種の一部が独立してブルグマンシア属Brugmansiaになっている。
 草丈は草本のもので1m前後、木本では温室で3mくらいになる。葉は20cmくら いの長さの掌上に切れ込みが入った楕円形で、ざらざらしており、いびつな形の ものが多い。花は長いロート状で、長さ20cmくらい、花径も15cmくらいになる見 事なものが多い。花色は白、薄紫と淡黄色で八重咲きのものがある。その後イボ がたくさんある丸い果実ができ、中に種子がたくさんはいている。
  種
 チョウセンアサガオ Datura metel インド原産の一年草で、曼荼羅華(ま んだらげ)、キチガイナスビともいう。華岡青洲が使ったのはこの草と思われる 。薬草としてよりも、果実の形がおもしろいので、生け花材料などに栽培されて いる。
 ヨウシュチョウセンアサガオ Datura stramonium 英名 thorn apple, simson weed, devil's apple 種名は「麦藁色の」。ユーラシア大陸の温帯地方にかな り広く分布し、日本でも暖地の道ばたなどに帰化している。花は白色で香りがあ る。
 キダチチョウセナサガオ Datura arborea 英名 angel's trumpet ペルー 原産の寒さに弱い低木で、3mくらいになる。鼻は大きく白色で香りがあり、鉢花 として人気がある。
  セラティコーラ Datura seraticaula 寒さにやや弱い樹高40cm医くらいの低木。花径10cmくらいの、白で薄い青 紫のぼかしの入った花を、上向きに咲かせる。
  栽培
 連作を嫌うので、3年くらいナス科の植物を栽培していない、排水のよい日 向か半日陰の所に植えるる。発芽適温が高いので、4月末から5月に花壇などに 播き、5mmくらい覆土する。発芽には半月くらいかかるのでその間乾かさないよ うにする。大きくなってくると倒れやすいので、適宜支柱を立ててやる。病害虫 は少なく比較的栽培しやすい。
  利用法
A鎮痙剤、麻酔薬、特に喘息の薬として知られているが、毒性が強いので決し て素人は使ってはいけない。
C花が大きく、また夜になると強い香りを発散するので、花壇の背景などに植 えるとよい。また、ほとんどの種はおもしろい形の実が成るので、生け花に使う ことができる。

    タマリンド

    マメ科タマリンド属
     Tamarindus indica   (Leguminosae)
  英名 Indian date
 原産地は北アフリカではないかと言われているが、古くからインドで栽培さ れ、種名が「インド産」になっている。また、現在では熱帯のかなり広い範囲で栽培されている。1属1種の植物。樹高25b以上、枝張りも同じくらいになる熱帯性の常緑大喬 木。幹は堅く、濃いネズミ色の樹皮に覆われている。葉は大きな羽状複葉で、明るい緑色をしている。夏に黄色の蝶形花を開き、そのあと空豆に似た鞘に入ったまめがなる。タネは白い綿毛に包まれていて、この綿毛がナツメヤシのそれに似ていることから英語ではIndian date(インドのナツメヤシ)と言うが、属名は同じ意味のアラビア語に由来する。
    栽培
 大喬木になる上、最低15〜18℃くらいの遠渡 が必要であるため、大型温室がないと日本では栽培できない。繁殖はタネで行うが、発芽には21〜25℃が必要である。
  利用法
@種子の周りの果肉は、糖分と酸画幅まれ、甘酸っぱくて香りがよい。そのままジュースとして利用されたり、菓子の材料に使われる。
A種は、解熱剤、横断、赤痢、喘息などの薬として利用され、ヨーロッパ、カリブ海地域、中米では薬草として重要なものであった。
B樹皮、木材、葉、タネなどが、様々に加工され、利用されている。
C熱帯地方では、夏に美しい花が咲き、大きな木陰を提供してくれるので、講演などに観賞植物としても植栽されている。

     タラ ゴン

    キク科ヨモギ属
    Artemisia dracunculus   (Compositae)
   英名 French taragon
 フランス料理ではエストラゴンといい、よく使われるハーブなので、英語で はフレンチといっているが、原産地は旧ソ連の中央アジアとロシア南部。世界に 千種近くあるヨモギの仲間で、日本のヨモギ・カワラヨモギ・クソニンジンなど と同属の植物。高さ70pくらいの寒さにやや弱い多年草で、茎は直立して枝分 かれし、葉は対生し濃い黄緑色で光沢があり、長くて先がとがっている。花は滅 多に咲かず、咲いても実が成らない。
 タネが売られているロシアンタラゴンArtemisia. dracuncukoidesは、アメ リカ原産 の多年草。ロシア原産の方はフレンチタラゴンなので紛らわしい。草 姿は非常によく似ているが、香味はほとんどなく、フレンチの代用品にはならな い。夏に管状花だけからなる黄色い坊主状の花を咲かせる。
   栽培
 
不稔性の植物なので、4月頃に株分けか挿し木で増やした苗を入手して、日当 たりと排水のよい土地に30p間隔で植え付ける。乾燥したやややせた土地を好 み、水はけの悪い土壌ではよく育たず、また窒素肥料が多すぎると葉はよく茂る が、香りが悪くなる。宿根性の多年草で、冬は地上部が枯れるので、寒い地方で は藁や腐葉土などを上にかぶせて保温してやる。関東以西の暖地ではそのまま越 冬する。
  利用法
@ 
フランス料理では、タルタルソースの香味付けなど、ソース用のハーブとして は最も重要なものの一つ。乾燥すると干し草のようなにおいになってしまうので 、必ず生のまま利用する。お茶にして飲んだり、浴用剤にして楽しむことが出来 、食欲増進や健胃作用があるとされている。ロシアンタラゴンは、香味は遙かに 劣る似て非なるものなので、料理への使用は不可。

     タンジ

    キク科ヨモギギク属
     Tanacetum vulgare   (Compositae)
  英名 bachelor's button. tansy
 ヨーロッパに広く分布する常緑の多年草。草丈は1b近くまで伸びる。茎は 直立して下部は木質化し、葉は黄緑色でシダの葉のような美しい形の羽状複葉で 、全草に線香のような独特の香りがある。6月から9月頃にかけて、花茎を伸ば し、花径2pほどの鮮黄色の管状花だけからなる球形の頭状花を多数つける。少 し扁平なこの花は英語で「ちょんがあのぼたん」というおもしろい名前が付いて いる。
   栽培
 
播き時は4月か秋の彼岸ことがよい。 タネが非常に細かいので、 浅鉢を使って気をつけて播く。発芽したら一度ポットなどに仮植えし、花壇 に35pくらいの間隔で植え広げる。日当たりのよいやや乾燥した土地を好む。 病虫害はあまりない丈夫なハーブである。
   利用法
@ 
かつてはこの植物は、とても重要なキッチン・ハーブでプディン・ケーキ・オ ムレツ・サラダ・シチューなどの香り付けと、黄色い色を付けるためによく使わ れていた。しかし現在では人によって腹をこわす危険性があるため、食卓に形の 美しい葉を付け合わせ、料理の飾りに使うだけで食べない方がいいとされている 。
B花と葉は草木染めの黄色い染料として使うこともできる。乾燥したものをい ぶすと虫除けの効果があり、また打ち身や捻挫の湿布薬としても使われていた。 またこの植物は雑草がはびこるのを防ぐ働きがあるといい、花壇の中心などに植 えておけば黄色の花も咲くのでいいと言われている。

     ダンデ ィライオン

    キク科タンポポ属
    Taraxacum officinale   (Compositae)
   和名 セイヨウタンポポ  英名 dandelion
 タンポポといえば路傍の草花の代表選手で、子供の頃花のあとの綿坊主を吹 いてタネを飛ばして遊んだ経験は誰も持っていると思う。昔から関東以西の路傍 に生えていたのはタンポポT. platycarpaだが、戦後都市部を中心にコンクリー トの建物などが増え、道ばたの土壌がアルカリ性になってきたため、野生品に帰 化植物のセイヨウタンポポの方が目立つようになった。ヨーロッパ原産で、気象 条件の悪いイギリスでも雑草として増えて、特にゴルフ場の芝生の敵として始末 するのに困るほどの丈夫な性質で、世界のほとんどの地域に帰化している。多年 草で普段は草丈10pくらい、葉は根生で、大根の葉のような形で、深い切れ込 みがある。3月頃に茎を伸ばして30pくらいになり、黄色の花径4pくらいの 黄色の舌状花だけの 頭状花 をつける。属名はペルシャ語の「苦い草」に由来するといわれているがよく わかっていない。種名は「薬用の」
  栽培
 
どこに出もある雑草だが、野生品はかすっぽくて食用には向かないので、種苗 店で栽培用の種を買ってきて播く。4月か9月に鉢蒔きし、タネが見え隠れする 程度に覆土する。一度仮植えしたあと20p間隔で定植する。日当たりと排水の よいところを好むが、性質は非常に強い植物である。
  利用法
@ 
適時生の葉をつみ取り、お浸し・油炒めなどにして食べることが出来る。また 軟白した ものをサラダにする。A欧米では肝臓を強くし、利尿剤、緩下剤として使わ れていた。日本では民間薬として、乳のでをよくするkすりとされてきたが、こ れは茎から乳のような汁が出ることからのれん草だろう。

    チコ リ 

   キク科ニガナ属
     Cichorium sp.   (Compositae)
  英名 chicory, endive
  和名 キクニガナ
 日本で雑草として知られているニガナの仲間で、同属の植物は8種ほど知ら れているが、ハーブまたは野菜として使われるのは、ヨーロッパから北アフリカ に原産するこの種だけである。しかしバラエティーに富んでいて、葉を使うほか に、軟白した球形の株を使ったり、根を食べたり、さらに根の乾燥したものをコ ーヒーの代用にするなど利用価値が高い。草丈は開花期には1.5mくらいになり、 普段はタンポポに似たロゼット状の根生葉を持っている。葉は大きくて、裏には 毛が生えており、葉柄が赤紫の品種もある。花は6月から8月に開花し、葉腋に 小さな藤色のアザミ形の頭状花を咲かせる。属名はエジプトの言葉で、古代文明 の頃からこの植物が野菜として利用されていたことを表している。種名もこの植 物をさすアラビア語で、英語のendiveの語源になっている。
  品種
 日本ではまだそれほどポピュラーになっていないので、あまり多くの品種を 集めることはできない。植物学上はCichorium intybusと、Cichorium endiveaの 2種がある。葉がタンポポのように広がるものと、サラダ菜のようなもの、そ れにレタスのように丸い形になるものがある。レッドデヴィルという品種は、直 径20cm くらいのキャベツ状の赤紫色の玉になる品種で、この中では一番優れた ものとされているが、日本では出回っていない。
  栽培
 根がゴボウのような直根で長く伸びるため、栽培地はあらかじめ深く耕し、 酸性土壌は中和しておく。よく肥えた日当たりと排水のよい土地を好む。若葉を とって収穫するなら、真冬と真夏を除いていつでも蒔けるが、普通は秋の彼岸頃 に種まきする。畑に30cm間隔で筋をつけ、筋の上にタネをばらまきし、タネが見 え隠れする程度に覆土しておく。肥料を多く与えた方がよい。
  利用法
@ 葉を適当に摘み取り、生のまま食べるか、煮物や汁の実に使う。掻き取り 用の品種は冬の青いものが少ない時の貴重な野菜として利用されてきた。ゴボウ 状の根も料理に使うことができる。また主にフランスでは乾燥させタネを炒って コーヒーの代用として使っている。


     チャ 

   ツバキ科 ツバキ属
      Camellia sp.   (
Theaceae)
 チャはかつて独立した属Theaチャ属)に入っていたが、現在はツバキ属の植 物と言うことになっている。ツバキの仲間は東アジアから東南アジアの熱帯、亜 熱帯にかけて百種あまり分布しており、常緑の低木または高木である。樹高3〜8bくらい、幹は直立するがよく分枝する。葉は互生し、短い柄があり、長楕円 形か紡錘形で、鋸歯があり、やや厚くて光沢がある。「つばき」の語源は厚葉木 または艶葉木が訛ったものではないかとされている。日本にはツバキとサザンカ が自生していて、かなり古くから観賞用に栽培され、江戸時代には庭木としての 改良が進み、様々な品種が作出された。また、地方によっても独自の品種があり 、ツバキ(ヤブツバキ)の変種で北陸に分布する雪椿系の園芸種(新潟県)や 、一重咲きで芯の部分が大きく、雄しべの部分が梅の花のように見える肥後椿(熊本県) などはよく知られ、60年代に古典植物ブームがあったときには、全国に普及し て愛好家も増えた。一方チャは、中国の南部が原産で、本来は樹高2〜6bになる灌木だが、普通は収穫しやすいように、高さ1bくらいに刈り込んである。樹勢が衰えるので、花を咲かせることは滅多にないが、それでも秋に乾燥すると、11月ころに、花径3cmほどの5弁の、白い花を咲かせる。花には芳香がある。3千年以上前から緑茶または紅茶として飲用に供されていたと言われるが、中国の中心部でも茶が飲まれるようになったのは、隋、唐の時代になってからである。初めは利尿剤として伝わり、かなり珍しいものだったようだ。日本では12世紀の終わりに臨済宗の開祖の榮西(ようさい)が中国からチャの木の種を持ち帰ったのが最初とされているが、異論もある。しかし彼が「喫茶養生記」を書いて鎌倉三代将軍源実朝(みなもとのさねとも、1192 -1219)に献上し、それから茶が普及するようになったのは確かで、静岡県金谷町の牧之原公園には、茶祖栄西の銅像が建てられている。安土桃山時代には「茶の湯」が盛んになり、日本独自の文化を形成し、また明治時代には、緑茶の輸出が盛んになり、さらに栽培が広まった。現在お茶の生産では静岡県が日本一だが、鹿児島・埼玉・福岡などを始め、日本の暖かい地方のほとんどの県には茶の産地があるほどである。属名は、アジアを旅行し、ルソン島の植物の研究をした、モラヴァ(チャコ共和国)のイエズス会会員ゲオルク・ヨーゼフ・カメルGeorg Joseph Lamel 1661 - 1706)に因んだもの。ここには茶の他、椿とサザンカについても述べる。
  種
 ツバキ Camellia japonica 日本原産の常緑樹で、樹高8bくらいになる。太平洋側の暖かい地域に分布するツバキ(ヤブツバキ)と、北陸に多い、少し樹高の低い雪椿がある。花は品種によって冬のうちから咲くものと、春になって咲くものがある。花は一重咲きと八重咲きのものがあり、八重の中には万重(まんじゅう)咲きといって、花弁数が百枚近くある重ねの厚いもの(乙女椿など)もある。花径は4cmくらいの小輪から20cm近くになるものもある。花色は白・ピンク・赤・赤紫などで、しぼりなどの複色系のものが多い。また、紅やピンクなども様々な色合いの違いがあり、花の形も非常に変化が多い。普通ツバキとして栽培される品種は、ヤブツバキの改良種で、数百の品種が知られている。そのほかに変種の雪椿の改良種があり、やや小柄で寒さに強い。品種は20種くらいで、新潟県新津市の長尾草生園など、新潟県内のごく一部の種苗業者で販売されている。小輪の杯状の花を咲かせ、茶花として愛されている侘助(わびすけ)は不稔性で、ツバキとは別種とされることもある。観賞用に栽培される他、ヤブツバキは、タネから油を取り、髪油として利用され、天ぷらなどの食用油にもなる。なお、椿の字は、日本での当て字で、チャンチンというクスノキ科の植物のことである。ツバキそのものは日本原産だが、中国ではツバキに似た植物は、山茶と書く。
 ヤザンカ Camellia sasanqua 日本原産のツバキより少し小さい常緑樹。佐賀県の東脊振村(ひがしせふりそん)が北限とされている。樹高2bくらい。花は晩秋から冬にかけて咲くものが多いが、春に咲くものもある。花色には白から赤までと複色の花もあるが、品種は少ない。庭木とされるほか、常緑で手頃な高さなので、生け垣としてよく利用されている。サザンカの変種に濃い紅色の八重咲きの花を咲かせる、寒椿がある。
 チャ Camellia sinensis 中国南部原産。日本では江戸時代になってから庶民の間でも普及し、いろいろな飲み物が普及した今日でも、日本人にとっては一番重要な飲み物となっている。緑茶も紅茶も茶の木の新芽から作り、原料は同じ(品種はそれぞれ専用のものがあるが)で、緑茶は摘んだ葉を蒸して、手や機械でもんで針状にしたもの、紅茶は摘んだ葉を発酵させて独特の香りをつけ、乾燥させたものである。緑茶と紅茶の中間に当たるのが中国茶で、産地によってウーロン茶やプーアール茶などの名前が付いている。緑茶・紅茶とも、「赤ワインブーム」で話題になったポリフェノールを含み、酸化防止作用があるため、心臓病、がん、虫歯を予防し、老化を押さえる作用がある。また緑茶はビタミンCを大量に含み、日本人のビタミンC供給源となってきただけでなく、糖分を含まず、また糖を補給せずに飲めるため、理想的な健康飲料とされている。茶は年に4回収穫が出来るが、5月上旬に収穫される一番茶が高品質で、玉露や煎茶として売られる。二番茶以降はいわゆる番茶と呼ばれ、普段飲み用のものである。
  栽培
 ヤブツバキとサザンカは関東地方まで、雪椿は北陸や東北南部でも栽培できる。茶は、関東南部から山梨・長野・岐阜南部が北限だが、観賞用の紅花茶がたまに植木市などに出ているが、飲用のお茶の苗は市販されていない。常緑樹なので、冬でも3時間くらい日が当たることが必要だが、土質はさほど選ばない。肥後ツバキは庭木にもなるが、盆栽として多く作られていて、7,8寸の浅鉢か、それに準ずる大きさの長方形の盆栽鉢で培養する。植え付けは暖かくなった5月ころが適当だが、秋の彼岸ごろもよく、また根巻きをしてある苗ならいつ植えても大丈夫である。肥料は植えるときに堆肥などを十分に入れておけば、果樹や草花よりも少な目でよい。繁殖は、5月から6月に新しく伸びてきた枝を、赤玉土などに挿し木して増やすが、性質の弱い肥後ツバキなどは、ヤブツバキの台木に接ぎ木する。ヤブツバキは晩秋に落ちるタネを取りまきすると、春になってから生えてくる。品種ものは樹高2b以内だが、ヤブツバキは8bくらいになるので要注意。
 病害虫はあまりないが、性質が強く、葉も美しく、花にも変化があって理想的な庭木と言ってもいいこの仲間の唯一の欠点がチャドクガにやられやすいことである。
 利用法
@緑茶は適当な分量の葉を急須に入れ、お湯を注いで振り出す方法が一般的である。玉露や新茶などの良質なお茶は、お湯の温度を低め(65℃くらい)にして、振り出す時間を長めにし、安価な茶は熱湯を注いで、そのまま湯飲みに移せばよい。近年は夏場用に、ティーバッグ式の水出し煎茶もかなりで回っている。生の茶の葉は天ぷらにして食べることもできる。
Aお茶は本来利尿剤として漢方の処方に配剤されていた。カフェインも含んでいるので、神経過敏な人や胃の弱い人は、飲み過ぎないように。特に夕方や夜はあまり濃いお茶を飲まないほうがよい。
Cツバキ、サザンカは庭木、盆栽、生け垣用の木として親しまれている。

      ャーヴィル

    セリ科シャク属
    Anthriscus cerefolium   (Umbelliferae)  
  英名 chervil
 ロシアからヨーロッパにかけて原産する寒さに比較的強い一年草。フランス 語ではセルフィーユ(cerfeuil 正しい発音は「セルフーユ)といい、魚料理にな くてはならないハーブの一つである。草丈50pくらいになり、茎はよく分枝し 、葉はセリのような複雑に切れ込んだ複葉で、薄くて柔らかいが、濃緑色で艶が あり、種名は「葉にワックスを塗ったような」の意味である。花はちょうど梅雨 時に咲き、小さな白い星形の5弁かを傘状に多数突ける。属名はギリシャ語の古 名から。
   栽培
 
タネの発芽は遅く発芽率はあまりよくない。播き時は4月頃と秋の彼岸の頃で 、移植を嫌うので、直播きにする。あらかじめよく耕しておき、堆肥や化成肥料 をよくすき込んでおき、タネをまいたら3oほど覆土する。発芽してある程度大 きくなったら株間が30pくらいになるように間引く。小鉢に播いたものを本葉 が2枚ほど出たら丁寧にポットに取り、それを定植してもよい。日当たりと水は けのよい土地を好むが、水が切れるとしおれやすいので、こまめに水やりをする ようにする。
   利用法
@ 
チャーヴィルとパセリ・チャイヴズ・タラゴンの葉の付いた枝を凧糸などで束 ねたものはブーケ・ガルニと言って、煮込み料理の香味付けには大事なものの一 つである。若い葉はパセリなどに比べて香味が柔らかいので、サラダや肉・魚料 理のつまに使うとよい。

     チャイヴズ

    ユリ科ネギ属
    Allium schoenoprasum   (Liliaceae)
   和名 エゾネギ  英名 chives
 小アジアなどに産する寒さに強い多年草。草丈は25cmくらいで、ネギの仲 間では小柄なほうである。葉は細い円錐状で、ネギの仲間独特のにおいがある。 6月頃花茎を出し、花径2cmくらいのピンクのネギ坊主形の花を咲かせる。花に もネギ臭があるので、仏壇用には向かないが、食卓のデコレーションにはかわい らしい。属名はギリシャ語でニンニクのこと。種名はい草に似て浅葱色の意味。 浅葱色は緑がかった青色のことで、浅黄とも書くが、薄い黄色ではない。
  品種
 一般に多くで回っているのは、ミディアムという中葉の品種。葉の幅が広い物 と狭い物がある。
  栽培
 種子はやや細かいが、発芽はよい。桜が散る頃に浅鉢に播種し、適当な大きさ になったら20cm間隔に植え付ける。十分に種子がある場合は、畑に直播きし、 2ミリくらい覆土しておき、後から間引いて20cm間隔にすればよい。日当たり と排水のよい土地を好み、夏の暑さと乾燥にやや弱い。ただ、北海道などには自 生品があるほどで、寒さには非常に強い。植えっぱなしでもよく生育するが、葉 がこわくなってくるので、何年か経ったら新しくタネをまいたほうがよい。
  利用法
@ 生の葉をネギやニラと同じように使う。ネギよりネギ臭さが少なく上品な香り なので、そうめんや湯豆腐の薬味にはこちらのほうがよい。花もばらして食べる ことができる。 

 

   チューインガムノキ 

   アカテツ科チューインガムノキ属
    Achras sapota   (Sapotaceae)
  英名 marmalade plum
 西インド諸島と中米に産する1属1種の常緑高木で、樹高20b以上になる。幹は非常にがっちりしていて、枝はたくさん出て横に広がる。葉は枝の先のほうに集まり、長円形から被針形で、長さ8〜13cmくらい、中肋が堅く浮き出ている。花は花弁、蕚片、雄しべが6本あり、白色だが、ほとんど目立たない。そのあとに黄土色の薄い果皮に包まれた果実が生るが、果肉は半透明で、蜂蜜とジャスミン、スズランの香りを合わせたような芳香と、とろけるようなうまさがあるという。樹液を固めたものをチクルと言い、チューインガムの基材として利用されるため、アメリカ合衆国に大量に輸出されている。属名は野生のなしの一種を指す言葉だという。
  栽培
 大きな温室と、冬でも10度以上の暖かさが必要なため、日本の家庭では栽培はできない。
  利用法
B現地では果実が利用されているが、経済的にはチューインガムの原料として栽培され、特にアメリカ合衆国の大量に輸出されている。ガムは別名アメリカの第二の国歌と言われ、かつて外人選手が野球のプレイ中にガムをクチャクチャやっているのが問題になったことがあった。日本や欧米でもガムは売られているが、アメリカ人ほど好きではない。

    チューベローズ 

   リュウ ゼツラン科ゲッカコウ属
     Polianthes tuberosa  
 (Agavaceae) 
  和名 ゲッカコウ(月下香)
 メキシコ原産の1属1種の植物。多年草で、春植え球根として扱われている 。塊茎は大きく、直径5cm以上ある。茎は1本直立するだけで分枝はない。葉は 茎から放射状に出るものと、茎の下部から出るものがあり、被針形である。草丈 1b前後になる。花は夏から秋にかけて咲き、茎の先に総状花序を成し、花径5cm くらいのラッパ形の白い6弁花で、強い香りがある。現在球根が売り出されて いるのは、ほとんどが八重咲き種だが、香りは一重咲きの物の方が強い。属名は 「白い花」、種名は「球根性の」の意味。戦中にヒットした流行歌、夜来香(イ ェライシャン)がこの植物だとされたことがあったが、現在では別の花とされて いる。
  栽培
 球根は霜の心配がなくなった5月上旬ころに植え付ける。肥沃で日当たりが よく、特に水はけが良いところを好む。株間20cmくらい、球根が10cm程度土 をかぶるように植え付ける。植え付けて葉が出ないうちに、水を与えすぎたり、 雨がじとじと降り続くと球根が腐ることがあるので注意する。水やりは土が乾い たら与えるようにし、乾燥気味に育てる。気候や土壌がうまく合うところでない と、球根は収穫できない。
  利用法
B香水の原料として栽培されている。
C花壇に植え、切り花用に栽培する。欧米では、ボタンホールに挿したり、ブ ーケ用の花とされている。

     ツルニチニチソウ

 キョウチクトウ科ツルニチニチソウ
    Vinca sp.  (Apocynaceae)
  英名 periwincle
 ヨーロッパ・北アフリカ・西アジアなどに6種分布しており、北は英国南部まで自生がある、寒さに強い常緑亜灌木。蔓性で匍匐し、茎の節のところで根を出して増える。蔓は非常に丈夫で、属名は古いラテン語のperivinca, 「しばる’という 言葉に由来するが、これはこの蔓で花輪や花冠などを縛って作ったことに由来するという。英語のペリウィンクルもこれがなまったものだが、もう一つの英名のcut-fingerも、指の切り傷に当てた布を、この蔓で縛ったことによる。葉は対生し、幅の広い楕円形でつやがある。花は春から初夏に咲き、花径4cmくらいのプロペラ形で、濃い青紫で美しい。春播き一年草として扱われるマダガスカルなどに産する常緑高木のニチニチソウCatharanthus roseaは、通称ヴィンカと呼ばれているが、現在は別属の植物である。
  種
 ツルニチニチソウ Vinca major ヨーロッパ原産だが、繁殖力が強いため、荒れ地などに帰化している。花の付く枝は直立して高さ45cmくらいになる。白花の品種もある。
 ヒメツルニチニチソウ Vinca minor ヨーロッパからコーカサスに分布する。上記とよく似ているが、全体に名前の通り小柄で、種名も前者が「大きい」に対し、こちらは「小さい」という意味である。花は春に咲き、5弁花で、紫、ピンク、白などがあり、八重咲きの品種もあり。また葉に覆輪や斑が入るものもある。
  栽培
 非常に性質の強い植物なので、半日陰でも十分に育つが、日当たりの良いところのほうが花付きは良くなる。根の出ている枝を掘り取って株分けして増やす。適当な日当たりと水はけが良いところなら、痩せたところでも育つ。また、寒い地方では冬には慨嘆だ梨落ちたりするが、暖かくなれば新しい葉が出てくる。
 利用法
A子宮の出血や膣の炎症、動脈硬化などに用いられていた。
C花が美しいので観賞用に栽培されている。特にグランドカバーや日陰の植え込みなどに利用される。

   ツルム ラサキ

    ツルムラサキ科ツルムラサキ属
     Basella rubra   (Basellaceae) 
 インドから東南アジアに分布するつる性植物で、一年草として扱われている 。茎は赤紫色で、支柱などに絡まってのび、よく作ると3mくらい伸びる。葉は楕 円形で、長さ10cmくらいになり、厚くて表面に光沢があり、紫色を帯びた濃い緑 色をしている。花は普通秋になってから咲くが、淡い紅色で目立たない。その後 紫色のぶどうのような実がなり、中に大粒のタネが入っている。属名はマレー語 に由来し、種名は「赤色の」の意味。1属1種で、ツルムラサキ科も3属10種 あまりの小さな科である。
  品種
 本来の茎が紫色の品種のほかに、しんつるむらさきという、茎が緑の品種も 出ている。紫の品種が観賞用などに利用されるのに対し、緑の品種は野菜として 利用されている。食べてみると味などは緑も紫も全く変わらない。紫の色素は、 赤ワインと同じアントシアンという色素で、ポリフェノールの一種で健康にいい はずだが、紫の野菜というのはやはり毛嫌いする人があるからだろう。
  栽培
 発芽適温が非常に高い。暖地でも5月以降にした方が無難である。温度さえ あればタネはよく発芽し、またタネが安価なので、直播きで点巻きにし、後で株 間を30cm似間引いてもよい。日当たりと排水のよい土地を好むが、生育が早いの で、肥料、特に窒素肥料を十分にやるとよい。からみつくように支柱を立ててや るといいが、食用に栽培するなら蔓が伸びてきた端から積んで野菜に使うなら支 柱はいらないだろう。日陰やじめじめしたところに植えると病気が出ることがあ るが、普通はあまり病虫害が出ないし、また生の葉を食べる植物なので、あまり 農薬はまかない方がよい。
  利用法
@茎や葉には特有のぬめりがあり、また青臭いので、なれないと食べにくいか もしれないが、ビタミン類が豊富で、モロヘイヤとともに新しい健康野菜として 注目され、最近マーケットなどでは野菜としても売られることが多くなった。中 華風の油炒め、バター・塩・胡椒と炒めたり、なれてきたらほうれん草と同じよ うに、お浸しにして食べることができる。
Cアサガオのようにあんどん仕立てにして、夏から秋への観葉植物として楽し むことができる。もちろん垣根に植えて楽しんでもよい。

    ティートゥリー

   フトモモ科メラ レウカ
     Melaleuca alternifklia   (Myrtaceae)  
  英名 tea tree  和名 コウチャノキ
 ほとんどがオーストラリア原産の寒さにやや弱い常緑の高木または低木。同属の植物は 全部で150種以上あるといわれていて、観賞用として栽培されているものもた くさんある。 一部はニューギニアの熱帯雨林に分布し、日本では大きな温室がないと栽培できない。樹高は2〜7bくらいのものが多いが、50b近くになるものもある。幹は直立するが、樹高の割には華奢で、風の強いところではしっかりした支柱を立ててやらないと、倒れることがある。葉は対生のものと互生のものがあるが、細長く、長さ2〜5cmくらい、葉の表面に油点があり、良い香りのするものが多い。特に表記のティートゥリーは、名前のように紅茶のような芳香があり、葉から抽出したエッセンシャルオイルは、アロマテラピーにおいて重要なものの一つになっている。花は雄しべだけの小さな花が球茎またはブラシ状に集まって咲き、直径2cmkらいか、長さ5〜10cmくらい。花の色は黄緑色の余り目立たないものと、赤やピンクの比較的美しいものがある。属名は「黒」と「白」の意味で、幹が黒っぽいのに枝は白っぽいことによる。ここには、アロマテラピー用のハーブとして重要なティートゥリーと、花木としてタネが販売されている樹種について解説した。
  種
 ティートゥリー Melaleuca alternifolia 英名 medicinal tea tree オーストラリア北東部の湿り気の多い地方に産する樹高5〜7bくらいになる低木。強い霜の降りない地方なら露地で越冬する。幹は黒く、枝は明るい灰色である。葉は互生し、長さ5cmくらい。種名も「葉が互生する」という意味である。花は綿毛のような小さな5弁花が円柱状に長さ5cmくらいに集まったものである。葉をもむとレモンティーのような香りがあり、神経をリラックスさせる作用があるといわれ、現在大量に栽培され、香油が採集されているが、オイルは瓶に密封されていても、劣化が進みやすいと言う。
 アルミラリス Mekakeuca armillaris オーストラリア原産の樹高7〜10bになる高木。幹は直立し、丸い樹形になる。幹や枝は灰色みを帯びている。葉は互生し、非常に細かい。花は6月ころに咲き、直径2.5cm、長さ10cmほどのブラシ状で、乳白色だが、まれに赤花のものもある。種名は「ブレスレットのような」
 フルゲンス Mekakeuca fulgens 西オーストラリア原産の樹高2b前後の低木。葉は対生し、針状で非常に細かい。花は6月ころに咲き、ブラシ状で、長さ6cmくらいになり、鮮やかな赤で美しく、種名も「科がyく」野意味。この仲間では最も観賞価値の高い植物である。
 レウカデンドロン Mekakeuca leucadendron 英名 weeping tea tree オーストラリア東南部に産する樹高15〜40mr−とるくらいになる高木。幹は直立するが樹高の割に華奢で細い。種名は「白い高木」の意味だが、これは幹が白っぽい色をしていることによる。樹皮ははがれやすい。枝の先は枝垂れる。葉は互生し、長さ10〜15cmになり、幅もこの仲間では広い方で1cm以上ある。葉には強いしょうのうのような直りがある。花は夏から秋にかけて咲き、長さ10cmくらいのブラシ状で、淡い黄緑色のものが多いが、淡い藤色やピンクのものもある。
  栽培
 タネは細かいが、発芽は木本類のタネの中ではかなり良い方である。5月から6月に浅鉢などに播き、タネが見え隠れする程度に覆土してしたから吸水させると、半月くらいで発芽してくる。適当な大きさになったら仮植えしておき、翌年の5月ころに1b以上の株間を取って植え付ける。日当たりと排水の良く、強い風が当たらないところを選んで植える。強い霜がおり内談地では屋外で栽培できるが、海岸地帯など強い風がよく吹くところでは、幹が折れたり倒れたりしやすいので注意する。
Aティートゥリーは、オイルがアロマテラピー用に利用され、精神をリラックスさせる働きがあるとされ、マッサージオイルなどに配合され柄炒る。
C暖地の庭木用に。特にフルゲンスは、美しい赤い花が咲き、高さも2bくらいとコンパクトなため、最適である。

 

     ィル 

   セリ科イノンド属
    Anethum graveolens   (Umbelliferae)  
   和名 イノンド  英名 dill
 ヨーロッパ西南部の乾燥地帯に原産する寒さにやや弱い一年草。秋まきの場 合は越年して二年草になる。茎は中空で直立し、草丈1b近くになり、葉は細か く別れた羽状複葉で黄色っぽい緑色をしている。5月から6月にかけて、傘状の 花序を作り、黄色の花を多数咲かせ、小さな楕円形で扁平なタネが実る。ハーブ としてだけでなく、切り花などにも使える植物である。属名は古いギリシャ語か ら。また種名は「香りがよい」
  品種
 国内ではハーブのディルが一種類出ているだけだが、欧米では何種類か出てい て、その一部が輸入商社から発売されている。フィアリングは茎が強くて水揚げ がよい切り花用の品種。また92年にオール・アメリカ・セレクションで入賞し たファーンリーヴドは、矮性種で、鉢植えや花壇用の品種である。
  栽培
 直根性なので、畑に直接播くか、ポットで育苗する。日当たりのよい、よく肥 えた土地を好むので、植える場所はあらかじめよく耕し、堆肥や腐葉土と化成肥 料などをよくすき込んでおく。乾燥するとしおれやすいので、真夏などは葉がし おれてきたら水やりを怠らないようにする。茎が高くなるので、開花期には支柱 を立ててやるか、土寄せをして茎が倒れないようにしてやる。
  利用法
@ 生の葉をピクルスや魚の料理などの薬味として使うほか、花やタネもスパイス になる。
Aまたタネは古くから喘息の薬としても使われていた。
C品種によっては切り花としてもなかなかよいものである。

    ドイツカリン

    バラ科ドイツ カリン属
     Mespilus germanica   (Rosaceae)
  英名 medlar
 ヨーロッパから中近東にかけて分布している寒さに強い落陽低木または高木 で、樹高8bくらいになる。一属一種の植物で、一般には西洋カリンと呼ばれて いるが、マルメロを西洋カリンということがあるので、学名のgermanicaに合わ せてドイツカリンとしておいた。枝にはしばしば刺がある。葉には柄がなく楕円 形で長さ8cmくらいである。花は5月に咲き、花径3cmくらいの白い5弁花で、 そのあとに直径3cmくらいのリンゴに似た形の果実がなり、緑から褐色に熟す。 属名は古いラテン語から。
  品種
 タネが売られているが、これは生け垣用または品種ものを接ぎ木するための 台木用で、日本語で「果実は食べられる」と書いてあるが、観賞価値や果実とし ての利用価値はあまりない。果樹としては果実の直径が6cmくらいの品種がヨー ロッパには何種類かあり、また庭園用に葉に黄色の斑入りのものがある。「マル メロ」の方は果樹や盆栽用などにいくつかの品種が国内で入手できるが、ドイツ カリンの品種ものは入手は難しいだろう。
  栽培
 やや暑さに弱いが寒さには強く、リンゴのできるところなら栽培できる。普 通は品種ものの前年よく伸びた枝を、4月頃に実生のドイツカリン、台木用の西 洋なし、サンザシなどの台木に割接ぎして繁殖する。割接ぎは、台木の地上部を 地上5cmくらいのところで水平に切り落とし、樹皮から木質部に入ったところを 切り口から垂直に2cmくらい切れ目を入れる。接ぎ穂の方は、一方を台木の切れ 目にちょうど合わさるように垂直に、他方は鋭角に斜めに切り、台木と接ぎ穂の 形成層(樹皮と木質部の境目にある、植物の木質部の成長を司る部分)をぴった りと合わせて粘着テープで固定する。7月に芽接ぎで増やすこともできる。土の 排水が悪かったり、多湿だと病気が出たり枯れることがあるが、半日陰でもよく 育つ。
  利用法
@果実は10月末から11月上旬に熟するが、収穫したときは硬くて、酸味と えぐみが強く食べられない。雨が当たらない風通しのよい乾いた日陰で半月くら い後熟させると、身が柔らかくなり甘みが出てくる。生で食べることができるが 、砂糖漬けや、ジャム・ゼリーに加工する。紀ノ国屋などの輸入食材を扱うスー パーや、高級食品店で、フランス製の「西洋カリン」のジャムが売られているが 、このドイツカリンかマルメロか不明である。、

 

    トウガン

    ウ リ科トウガン属
     Benincasa hispida  (Cucurbitaceae) 
  英名 wax gourd
 熱帯アジア原産の一年草。7世紀のころ薬草として中国に伝わり、その後日本に入り、薬草または野菜として栽培されるようになった。漢字では冬瓜と書くが、これは厚いロウ質の果皮に覆われているため、夏に収穫したものが、冬いっぱい貯蔵できるという意味である。茎はつる性で、巻きひげがあり、非常に生育が早くて、インドなどでは1時間に1インチ(2.5cm)伸びるとも言われている。葉は長い柄があり腎臓形で、浅く掌状の切れ込みがある。花は雌雄同株で、雄花は長さ15cmになることもあり、雌花はそれより小さいが、黄色の漏斗形で美しい。果実は濃緑色の俵形で、ロウ質で粉が吹いていて、大きな物は長さ30cm以上、重さ10`以上になることもある。属名は1596年に死去したイタリアの植物学者のベニンカサ侯爵に因んだもの。種名は「粗い毛が生えている」。1属1種の植物。
  栽培
 タネは十分に暖かくなった5月上旬ころに播くのがよい。播いたら1cmくらい覆土しておくと10日くらいで発芽する。株間50cmくらいに間引き、キュウリのような棚を作ってつるを誘導してやる。日当たりと排水の良いところを好み、暑さに強く、病気もほとんどない植物だが、果実が大きいので、よほどしっかりした棚を作ってやらないと、実を支えられないかもしれない。
  利用法
@果実が大きいのと、だいぶごみが出るので、都会ではあまり見かけないが、未熟果の果肉は多少の青臭みはあるものの、ほとんど味がないため、汁の実や、あんかけ料理などに利用されている。またゆでたものをサラダなどの材料にしても良い。インドではカレー料理の実やピクルスにされる。また熟したタネは、炒って食用にすることが出来る。
A鎮咳・去痰剤として用いられていた。カロリーがほとんどなく、食物繊維が豊富なため、ダイエットや胃がん、大腸がんの予防になるとされている。
B熟したか実の果皮からワックスが取れる。

 

   トウモロコシ

    イネ科トウ モロコシ属
     Zea mays   (Gramineae)  
 毛唐がアメリカ大陸に侵入を始めた頃、すでに現地の人たちの間で5千年の 栽培暦があったとされ、カナダからチリまでの広い範囲で栽培されていたという 。同属の植物は3,4種あるが、現在のトウモロコシの先祖と思われる植物は見 つかっていないという。普通は草丈1.5〜2mになる春巻きの一年草で、茎は直立 して普通は分枝しない。葉は互生し大きな紡錘形をしていて、長さ1bくらいに なるものもある。緑色だが、観賞用に改良された、黄色・ピンク・白と緑の縞模 様になるものもある。種まき後3ヶ月くらいで花が咲き、雄花と雌花は別々に咲 く。実がなったあと茶色の髪の毛のような物が垂れ下がっているが、あれが雌花 で、南蛮人(スペイン人とポルトガル人)の髪の毛に似ているところから南蛮毛 (なんばんげ)と呼ばれ、民間薬として使われたこともある。果実は円柱状また は紡錘形のまわりにびっしりタネが付いていて、食用、工業用及び家畜の餌とし て使われている。属名はギリシャ語で穀物を刺した言葉とされている。種名は原 住民の言葉からで、これから英国語のmaizeが生まれた。合衆国ではcornという 。
  品種
 トウモロコシは大きく分けると、@デント・コーンdent corn. Aフリント ・コーンflint corn, Bポップ・コーンPop cprn. Cスイート・コーンsweet corn. Dワクシー・コーンwaxy cornの五つに分けられ、そのほかに観賞用の品種が ある。デント・コーンとフリント・コーンは非常に堅いが、サラダオイルあるい は天ぷら油などとして、安価で癖の少ないオイルを採るため、またシリアルと呼 ばれる一種のお粥に、また、家畜の飼料によく使われている。ポップ・コーンは ご存じお菓子のポップコーンを作る原料で、塩を入れて炒るとタネが破裂して、 あの軽くてちょっとしょっぱいスナック菓子になる。スイート・コーンは我々に 最も身近なもので、完熟しない内に採取し、しょうゆの付け焼きや塩ゆでにして おやつとして食べるほか、缶詰や冷凍食品として出回っており、スープにしたり 、他の野菜と一緒に炒めたりゆでたりして使う。ワクシー・コーンはでんぷん、 いわゆるコーン・スターチ採取用のものだが、アメリカでバーボンなどのウィス キー原料や、朝鮮半島ではこれを炒ったものを煎じてお茶として飲まれ、麦茶よ りも香ばしく、夏に冷やして飲むとなかなかいいものである。上野の朝鮮横町な どで手にはいる。これらと別に、観賞用には斑入りや縞模様になったものや、い ちごもろこし(strawberry corn)という大きさが3cmほどのいちごそくりの実 を付ける品種があり、切り花やドライフラワーなどに使われている。米・大麦・ 小麦・大豆と並ぶ5大穀物の一つだが、でんぷん質を最も効率よく生産できるの はトウモロコシだとされ、栽培量は世界で最も多い。
  栽培
 工業用あるいは飼料用としてのトウモロコシは、アメリカなどで大規模に栽 培され、普通一戸の作付面積が数百ヘクタールというものなので、日本では栽培 されていない。栽培はスイートコーンに限られ、現在はピーターと呼ばれる、白 いタネと黄色いタネが不規則に混じる品種が甘みが強く好まれている。ゆでたり 焼いたりして食べるトウモロコシは、鮮度がいいと非常にうまいので、家庭で是 非栽培してみる価値がある。4月に50cm幅の畝を作り、20cm間隔でタネを 一カ所に二つか三つまき、1cmほど覆土してやると1週間ほどで発芽するので、 少し大きくなったら一カ所一本に間引いてやる。肥料は畝を作るときに、十分に たい肥と化成肥料をすきこんでおく。生育に従って適当に化成肥料を与えればよ い。日当たりと排水のよいところなら、丈夫で非常によくできる。
  利用法
 個々の品種の解説のところで、利用法について述べておいたが、このほかト ウモロコシには、精神を安定させたり、血糖値を下げるはたらきがあるとされて いる。

    ドク ダミ

    ドクダミ科ドクダミ属
     Houttuynia cordata   (Saururaceae)  
 ヒマラヤから中国・朝鮮半島と日本の原産する多年草。山野や人家の半日陰 または日陰の少しじめじめしたところに好んで生え、ごくありふれた雑草である 。葉は心臓形で、花は6月頃から咲き、黄色のごく小さな花が1pほどの穂状に 集まった花序を作る。花序の基部には4枚の白い花弁状の部分があるが、これは 総苞と呼ばれる部分である。全草に強い臭気があるが乾燥させるとなくなる。十 種類の病気に効くというので十薬(じゅうやく)と呼ばれ、民間薬として最もポ ピュラーなものの一つ。属名は18世紀のオランダの植物愛好家のマーチン・ヒ ューチュンに因んだもの。1属1種で、種名は「ハート形の」の意味で、葉の形 から。
  栽培
 ひどく乾燥しない土地なら、日当でも日陰でもよく生えるが、庭植えすると今 度は根絶するのに大変になるので、野生のものを見つけてくるのが無難。
  利用法
A開花しているときに野生品を見つけ、全草を抜き取る。以前は皮膚病、特に老 人の白雲やその他のおできに生の葉をすりつぶして貼っておくといいと言われた が、植物には雑菌が付着しているので、そのまま使うのは危険である。採集した ものをきれいに洗って陰干しにし、鳩麦・はぶ茶・ヨモギ・柿の葉などの他の薬 草やハーブと一緒に急須で入れてお茶にして飲むのがいい。排膿・解毒・整腸な どの作用がある。なお、煎じた液は作用が強すぎて、かえって腹痛などを起こす ことがあるので、お茶のように振り出して飲んだほうがよい。

    トケイソウ

   トケイソウ科 トケイソウ属
    Pssiflora sp.  (Passifloraceae)  
  英名 passion flower, passion fruit
 日本ではあまりなじみのない植物だが、アメリカやアフリカ、東南アジア、 オセアニアの亜熱帯から熱帯地方を中心に500種以上が分布している。なお、 トケイソウ科も全部で15属600種以上ある大きな科である。ほとんどの種は 寒さに弱い常緑の多年草または灌木で、巻きひげを使って他のものに絡みながら 生育するつる性植物である。よく生育すると4bくらいのび、葉は掌状に切れ込 みがあり比較的大きい。この仲間の特徴は何と言っても花で、花弁のなかに水仙 の花と同じように襟巻き状の副冠と呼ばれる部分があり、先が雄しべのように糸 状になっているが、数本が太いひものようで、これが時計の文字盤のように見え ることから、日本ではトケイソウと言うが、西洋ではイエスが架けられた十字架 に見立てて「受難の花」といい、属名もそれによっている。栽培には普通温室の 設備が必要だが、一部暖地で露地栽培できるものもあり、またタネをまいた年に 花が咲くものは一年草として扱われる。花のあとになる果実はみずみずしく甘酸 っぱい味があり、果物として、あるいはジャムなどの加工用に利用される。日本 でよく見かける物や、種苗が入手しやすいものについて書いておく。
   種
 トケイソウ Passiflora caerulea 日本で一番よく見かける種で、この仲間では比較的寒さ に強い。アメリカ南西部の原産で、葉は互生し、掌状に5〜7の切れ込みがある 。花は夏から秋に架けて咲き、花径10cm近くになり、花弁は白またはピンクだ が、副冠は濃い青で、種名も「青」の意味である。楕円形の実はオレンジ色で、 直径3cmくらいで、甘酸っぱく、生で食べたりジャムにしたりする。この種だけ が国内では比較的ポピュラーだが、この後欧米でタネを入手しやすいものについ て書く。
 アドゥラリア Passiflora ×adularia  交配種。ごく最近1993年に紹介された種で、チルタンなど英国の一部の種苗会社でタネが売られている。蔓は最高10b以上に伸びるが、ハヤは名は比較的小さく、花は3月から11月まで咲き、サーモンピンクからオレンジ色で、親日会報は色が濃い。非常に丈夫で生育が早く、霜に当てなければ蔵そう屋静岡県以西の暖地で十分えっと8臼留。また、4寸くらいの小さな鉢でも十分開花させることができる。種名は「氷長石」。
 アラータ Pssiflora alata ペルーからブラジルにかけて分布し、霜の降らない地方では 露地栽培できる。茎は角張っていて4つの翼があり、葉は長さ10cm以上の楕円 形で先が尖っている。花は5月から8月ころに咲き、直径12cmくらいで、花弁 は朱色、副冠が白と紫の香りのよい花を開く。種名は「翼がある」。
 アメジスティナ Passiflora amethystina ブラジル原産の生育の良い植物。葉は幅が10cmくらいあり、大きく三つに裂けている。花は7〜12cmくらいで、青紫。種名は「紫水晶のような」。英国の種苗会社にAmethystという品種が出ているが、これの改良種なのか、全く別物か不明。
 アンプラケア Passiflora ampullacea エクアドルの海抜4千bのアンデス山中に分布する植物。花は淡黄色で筒状、種名も「フラスコのような」の意味である。花のあとに直径5cmほどの食用になる果実が実る。
 アンティオキエンシス Passiflora antioquiensis コロンビア原産で、蔓は5b以上伸びる。花は花 径12cm以上で濃いピンク。春から秋まで咲き、その後に黄色いバナナを小さく したような形の果実が実り、食べられる。南関東以西で露地栽培できる。
 ビフローラ Passiflora biflora 中米の熱帯地方の原産で、寒さには弱いが丈夫で生育が早い。蔓は五角形で、葉はちょうどイチョウの葉の形に似て、大きく二つに裂けている。花は6月から8月に咲き、二つずつ並んで先、種名は「花が二つの」の意味である。白花で副冠は黄色く、芳香がある。
 カプスラリス 
Passiflora capsularis 熱帯西部の産する多年草で、茎は三角から五角形。葉は幅の広い腎臓型で、二つに裂けている。花は6月に咲き、花径5cmくらい。緑を帯びた黄色で、副冠は黄色い。
 キトリナ 
Passiflora citrina 近年中米の高原地帯の松林の中で発見された植物で、全体に小柄で、夏の間、小さなレモン色の花を次々に咲かせる。種名は「シトロンのような」。まだ貴重品で、タネが少ない。
 コクキネア 
Passiflora coccinea  熱帯南アメリカ原産で、茎ハムrさきをおびえいる。葉は心臓型で、ホタテ貝の階がrのような、不規則なギザギザがある。花花津崎で、花径10cm以上になり、鮮やかな赤で、種名は「濃赤色の」の意味。副冠は真に向かってピンクまたは白くなる。果実は食用になる。
 クダモノトケイソウ 
Passiflora edulis 英名 granadilla 熱帯アメリカ原産で、果物用として世 界の広い範囲で栽培されている。茎は角張っていて、花は白または明るい不意色 。果実は直径5cmくらいで黄色く熟す。種名は「食用の」。
 ヘルベルティアーナ Passiflora herbertiana オーストラリア原産の植物で、寒さに比較的強く、暖地では屋外で越冬する。性質も強健である。葉は幅8cmくらい、三つに裂け、各裂片は三角形である。花は6月から9月頃まで咲き、茎の先に1,2輪付け、花径8cmくらいで、明るい山吹色。
 インカルナータ Passiflora incarnata 合衆国南東部原産の比較的寒さに強い植物。蔓は10 b以上に伸びる。花は6月から9月に咲き、萼片は藤色、花弁は薄い藤色または 白で、復刊は青紫色で花径約7cm、芳香がある。その後鶏卵大の黄色の果実が実 る。
 フォエティダ Passiflora foetida 南米の熱帯地方に産する、蔓が2bくらいに伸びる多年草で寒さには比較的強い。葉は10cmくらいの幅の広い楕円形で、つぶすと動物質の臭気があることから「悪臭のある」という種名が付いている。花は直径4〜5cmで、白く、副冠は青または紫。そのあと小さな果実を結ぶが、これは芳香と甘酸っぱい味があり、食べられる。
 グラキリス Passiflora gracilis 南米のベネズエラ原産。子除くでは唯一の一年草で、蔓は2bくらいの伸びる。全体に無毛で、葉には柄があるが、長さより幅の方が広い心臓形である。花走るないでは約播いたものは6月ころから、霜で枯れるまで咲き続け、花径2cmくらい、蕚片は淡緑色、花弁はなく副冠は明るい青。そのあとに真っ赤な果実を結ぶ。種名は「優雅な」
  リグラリス  Passiflora liguralis ペルー原産の長さ5bくらいになる蔓草で、霜のほと んど降りない地域では屋外で栽培できる。葉は大きなハートがtqで長さ15cm くらいになる。花は白く、副冠は薄紫。長さ7cmくらいのオレンジ色の果実が なる。この果実は世界で最もおいしい果物の一つとされている。種名は「ひも」 。
  クァドラングラリス  Passiflora quadrangularis 茎が角張っていて翼があることから、「四角形 の」という種名が付いている。花は稍下向きに咲き、花弁は藤色だが副冠は青紫 で芳香がある。果実は長さ20cm以上にもなり、果汁は紫色である。
 ルブラ Passiflora rubra 西インド諸島から南米に産する比較的寒さに強い多年草。フランス語でla pomme de liane zombie(ゾンビの\つるりんご)という変わった名前を持っている。ゾンビは現地の民俗宗教であるブードゥー教で、死体に魂を呼び戻す術またはよみがえった死体を意味し、この果実が死体をよみがえらせるほどうまいと言うことから名付けられたという。葉は黄緑色で斑が入ることもあり、花は6月から8月に咲き、明るい黄色。その後小さなピンクまたは赤の果実が生る。無加温の温室で、また暖地では路地で栽培でき、花付きがよい。種名は「赤い」
 セラティフォリア Passiflora serratifoliaメキシコなど 熱帯アメリカ原産の多年生の蔓草で、最低気温が5℃くらいまでなら越冬する。葉は長さ8〜13cm、幅5〜7cmくらいのハート型で先がとがり、粗い鋸歯があり、種名も「葉に鋸歯がある」の意味である。花が5月から10月まで開花し、直径7cmくらいの濃い青紫で芳香があり、その後に甘みの強い大きな果実をつける。
 スベローサ Passiflora suberosa 南米の熱帯地方に産する、木本状の蔓性植物。葉は楕円形で8cmくらいあり、三つに裂ける。花は花径4cmくらいで、花弁がなく、蕚片は黄緑色。果実は紫色で、直径2cmくらいの卵形で非常に甘い。種名は「コルク質の樹皮がある」
  スブペルタータ Passiflora subpeltata 中米原産。この仲間では比較的小柄で、花は4月から11月頃まで咲き、花径 5cmくらいで白っぽい色をしている。果実は非常に香りが強い。鉢植えにして室 内用の草花として観賞することもできる。
  ヴィティフォリア  Passiflora vitifolia 種名は「ぶどうの葉っぱのような」の意味。花はこの 仲間では珍しい輝くような赤で芳香がある。
  栽培
 タネは早めに入手し、2,3ヶ月冷蔵庫で保管した後、一晩水につけてから 播いた方がいいと言われているが、それでも発芽はよくなく、またばらつきがあ る。発芽に高温が必要で、5月上旬ころに播くのがよい。浅鉢に播いて2oほど 覆土しておくと、1ヶ月くらいで発芽し始める。発芽したら、そのあとの生育は 早く、蔓がどんどん伸びてくるので、支柱を立てるか垣根などに絡ませてやる。 日当たりのよい肥えた土地を好むが、窒素肥料が多すぎると、葉や蔓ばかりが茂 って花があまり咲かなくなる。病虫害などは比較的少ない。1尺くらいの大きな 鉢に植え、冬の間は霜の当たらない暖かいところにおけば、冬を越す品種が多い 。
  利用法
@果実はパッション・フルーツといい、生で食べたりジャムに加工したりする 。ただ、露地栽培では花は咲くが余りよい果実はできないようだ。
C花が大きく美しく、特に形が変わっているので、観賞用の植物としても非常 に優れている。

   トチノキ

          トチノキ科トチノキ属
        Aesculus sp.   (Hippocastaneaceae)
   英名 horse chesnut
 ヨーロッパ東南部・東アジアと北米に遭わせて13種分布している落葉喬木または灌木。日本では北海道から九州までほぼ全国に分布しており、有用植物として古くから利用されている。特に種子にでんぷんを多く含むことから、tぴjp−いなどの米が育ちにくい地域や、基金の時などには、タネを挽いて餅や団子にして利用し、救荒作物として多くの人の命を救ってきた。落葉の低木または高木だが、大きくなるものが多く、30b以上になるものもある。横によく広がり、葉は大きく、互生し、ふつうは5枚か7枚にさけた猩々服用である。花は大きな円錐花序で、不整形白花が多いが、赤花もあり、開花時にはなかなか見事である。
  種
 トチノキ Aesculus turbinata 日本全国に分布し、提案や公園などに植えられている。野生品は30b以上になる。5月頃に白い4弁花をつける。種名は「渦巻き型の」
 セイヨウトチノキ Aescyulus hippocastanum ギリシャからアルバニアが原産地だが、ヨーロッパでは広く公園や街路樹などに植えられ、フランスではマロニエと言って、パリの並木は有名である。日本でも明治以降に公園ジュ・街路樹として植えられている。樹高30b以上になる落葉樹。花は白く5月咲きだが、八重咲きの品種もある。果実にとげがある。種名は「馬の栗」の意味で、英語もこれを訳したもの。科名もこれによるが、属名ではなく種名画家名になっているのは、ナデシコ科とこのトチノキ科だけである。
 アカバナアメリカトチノキ Aesculus pavia 英名 red buckeye 北米原産の樹高4bくらいの灌木。花は7月に先、鮮やかな赤。あまり大きくならず、嫩いうちからよく花が咲くため、庭木などに適している。英名は「赤い牡鹿の目」の意味。buckに対し、牝鹿はdoeという。あの「ドレミの歌」の歌い出し、Doe, a dear, a fimale dear(ドゥは鹿、牝の鹿」をご存じの方は多いだろう。
  栽培
 種は一つの果実に1個入っており、非常に大きい。しかし外国のカタログなどをみても、種を売っているところはあまりないようである。種が入手できたら、なるべく取り播きにし、2cmくらい覆土をしておく。本来日本にもある樹種なので、よほど水はけが悪いところや、日当たりが悪いところでない限り、比較的栽培しやすい。
  利用法
@かつては、実をつい手持ちにして食べたり、また、果実をいわゆる果実酒(焼酎付け)にしたが、さほど味のよいものではないため、現在は用いられなくなった。
A漢方薬の処方には入っていないがk、民間薬として用いられた。日本ではトチノキの実を粉末にしたものが、消炎剤、特に外傷の痛み止めや痔の治療などに用いられていた。また、セイヨウトチノキの種子も、欧米で鎮痛剤、消炎剤として用いられていた。
B剤は堅くて堅牢なので、器具や楽器などに用いられている。
C主に街路樹や公園ジュとして用いられている。トチノキやセイヨウトチノキは樹高も多角、また横に大きく広がるので、家庭には向かないが、アカバナアメリカトチノキは庭木として楽しめる。

    トチュウ 

    トチュウ 科トチュウ属
     Eucommia ulmoides  (Eucommiaceae)
 中国の長江(揚子江)流域などに分布する、樹高20b以上になる寒さに比 較的強い落葉高木。トチュウ科はイラクサ目のニレ科とクワ科の間にあるが、こ の1種だけしかない科である。幹は直立し、樹皮は灰色で、樹皮と葉にはゴム質 を含んでいて、属名は「良いゴム」という意味である。。葉は互生して葉柄があ り、8〜20cmの先の尖った楕円形で、若い木の葉には薄く毛が生えているが、 成熟した木の葉は光沢がある。花は4月ころに咲くが、全く目立たない。雌雄異 株。果実にはタネが1個入っていて、翼があり、上の方に切れ込みがある。種名 は「ニレの木に似た」。
  栽培
 タネが売られており、関東以西の暖地なら露地で十分栽培できるが、大きく なるだけで観賞価値は全くないので、一般の家庭で栽培するのには向かない。タ ネは取り播きにするか年内に入手して半日陰くらいの所に播き、1〜2cm覆土し ておく。温暖で排水の良い、やや湿り気のあるところを好む。
  利用法
A90年代になってからの健康茶ブームで、とくに杜仲茶は糖尿病や高血圧な ど成人病の予防になると言われて、最も人気の高い健康茶の一つである。漢方で は強壮作用や、各種の傷みに対しても効果があると言われている。杜仲茶として 売られているものはほとんど中国産だが、品質にムラがあり、枯れ葉などの夾雑 物が混入しているものも見られるので、品質の良いものを選ぶこと。

    トマト 

   ナス科ト マト属
    Lycopersicon esculantus   (Solanaceae)
  英名 tomato
  漢字名 西紅柿(しーほんしー)
 もう40年近く前になるが、小生が小学生から中学生になる1960年前後 に、トマトは果物か野菜かというのがずいぶん話題になったことがある。ドレッ シングなどもなく、生野菜といえば、豚カツやコロッケに付いてくるキャベツの 千切りくらいしかなかった当時、トマトといえば買ってきたものを水洗いし、そ のままおやつの代わりに丸かじりするものだと思われていた。何かの機会に、ト マトだけでなく、スイカやメロン、イチゴなど、草本になるものは分類上は蔬菜 と呼ばれる野菜の仲間で、果物というのはあくまでも果樹、つまり大きな木にな るものだというのを教わってなるほどそういうものかと思ったことがある。しか し、トマトは野菜と言うだけでなく、ソースの材料としては最も重要なものであ り、ハーブとしての働きも持っているので、ここに載せることにした。
 トマトは、南米のペルーなどに分布している植物の改良種で、同属植物は7 種ほどある。草丈1b以上になり、全草に独特の青臭いようなにおいがある。全 体に柔らかな感じで、茎は直立し、葉は互生して羽状複葉である。露地栽培では 夏から秋にかけて、黄色い花径3cmほどの花を開き、その後に球形の果実が実る 。70年代まで、八百屋で売られているトマトは、淡緑色で「おへそ」の周りが ピンクに色づいているいわゆるピンクトマトが多かった。これは、畑で真っ赤に なるまでおくと、輸送中に傷んで商品にならなかったためだが、80年代になっ ておへその部分が尖っているファーストという系統が誕生し、真っ赤で甘みがあ るおいしいトマトがスーパーで買えるようになった。現在はさらにその改良種の 「桃太郎」という品種が主流になっているが、一口サイズのミニトマトも人気が ある。遺伝子組み替え植物の実験用によく使われて話題になり、70年前後には 地上部に実がなり、地下に芋が出来る「ポマト」なる植物が出来話題になったが 、地上部も地下部も小さくて味はまずく、全く実用性はなかったようだ。90年 代に入って本格的な遺伝子組み替え作物の実用化から、アメリカでは室温で1ヶ 月以上おいても、傷みもしなびもしないトマトが作り出されているそうだ。属名 は「おおかみの桃」の意味、種名は「食用の」。以前は「あかなす」という和名 があったが、ナスの仲間の接ぎ木の台に使う植物に通称「赤ナス」があり、今更 古い和名を使う人もいないだろう。
  品種
 現在主流になっているのは、桃太郎という以前のトマトに比べるとやや小さ めの、甘い真っ赤な実のなる系統である。実がオレンジ色や黄色の品種もあるが 、あまり一般化していない。他に直径が2〜4cmのミニトマトの系統があり、赤 ・黄色・オレンジなどの色別があるほか、楕円形や瓢箪形の実がなるものもある 。また、ジュース用やソース用の品種などもあるが、タネは市販されていない。
  栽培
 スーパーなどでは温室やビニールハウスで栽培したものが、一年中出回って いるが、寒さに弱いので、家庭菜園で栽培するには霜の心配がなくなった5月か ら始めるのがよい。ミニトマトは素人がタネからやっても比較的よく生育するが 、桃太郎などは苗を買ってきて植え付けた方がよいだろう。売られている苗には 、実生苗と接ぎ木苗があり、後者は3倍くらいの値が付いているが、接ぎ木苗の 方が丈夫で実つきがよく、また、連作障害も出にくいので、必ず接ぎ木苗を求め た方がよい。植える場所は、日当たりと水はけがよいところを選び、2,3年以 内になすやトマト、ピーマン、ジャガイモなどを栽培していないところを選び、 植え付ける前によく耕して堆肥を十分入れ、化成肥料なども入れておく。茎が軟 らかくて折れやすいので、しっかりした支柱を立ててやる必要がある。タネから 栽培する場合は、4月下旬ころに種まきし、3oくらい覆土しておくと十日くら いで発芽してくる。株間は普通のトマトで70cm、ミニでも50cmくらい必要で ある。
  利用法
@市販されているトマトや家庭菜園でとれたものは、生食専用である。ミート ソースやシチューなどを作るときは、缶詰のホール・トマトやトマト・ピューレ などを使うようにする。
Bミートソースだけでなく、宇スターや豚カツソースでも、トマトは一番重要 な原料になっている。ソースメーカー最大手の「カゴメ」は戦前は「愛知トマト 」という名前だった。

    トマトノキ 

   ナス 科キダチトマト属
     Cyphomandra betacea   (Solanaceae)
英名 tree tomato 和名 キダチトマト
 ブラジル南部原産の常緑低木。同属植物は約30種知られているが、栽培さ れるのはこの種だけである。本来のトマトも南米原産で、同じナス科に属してい るが、こちらは植物学上はトマトよりナスに近い植物とされている。寒さにやや 弱く、幹は直立して上方で分枝し、樹高は3m以上になり、葉は大きな卵形で厚 みがあり、粗い毛が生えている。開花期は不定で、花は長く垂れ下がった枝に多 数咲き、つぼみのうちは紫色だが、開花するとくすんだサーモンピンクになり、 花弁の裏側に濃い色の筋が入る。花は4cmくらいのラッパ形で、よい香りがする 。花のあとに、長さ6cmくらいの先の尖った球形の果実がなる。果実は朱色か赤 紫で、トマトによく似た香りと、強い酸味があり、果物として食べたりサラダな どに利用することができる。属名は「がんにかかった人」の意味で、葯の形が一 種の腫れ物に似ているからと言う。種名はビート(てんさい)に似ているという 意味で、果実の色と形が似ているところから。
  栽培
 房総半島南部と静岡以西の海岸沿いの暖地では、屋外で栽培できるが、霜除 けが必要。関東以北では温室栽培になる。タネの発芽には高温が必要で、6月こ ろに播くのがよい。鉢に播き、2mmくらい覆土する。小苗のうちはナメクヂに やられないように注意する。一度仮植えし、適当な大きさになったら、1bくら いの株間に、冬の間日当たりのよい暖かいところに植えてやる。深くまで耕され た、有機質の多い肥えた土地を好む。また、夏には葉の裏側によく葉ダニが付く ので、ダニ用の殺虫剤を散布して防除する。上手に育てれば、種をまいた翌年か ら果実を愉しむことができる。
  利用法
@果実を生で食べることができる。

    ドラゴ ンヘッド

    シソ科ムシャリンドウ属
    Dracocephalum sp.   (Labiatae)
  英名 dragon's head
 ユーラシア大陸の温帯地方に産する一年草または多年草。我が国にも日当た りの良い草原などに、ムシャリンドウD. argunenseとシロバナムシャリンドウD. japonicumが自生している。草丈60cmくらいになり、葉は普通対生で、槍形の ものが多い。花は初夏から夏にかけて咲き、シソのような唇形花で、花序は穂状 で長く、花色は青紫のものと白いものがある。属名は英名と同じで「竜の頭」の 意味である。ホザキムシャリンドウは、全草が薄荷のようなさわやかな香りを持 っていて、中国で山薄荷といって頭痛の薬やポプリなどに利用されているが、欧 米ではむしろ草花として花壇などに植えて愉しまれている。
  種
 ホザキムシャリンドウ Dracocephalum moldavicum 種名はモルドヴァ(ロ シアの南西に接する共和国)産の意味だが、ヨーロッパから中国までの広い範囲 に分布する。一年草。唯一タネが売られている種類である。花は6月から7月に 咲き、藤色。
 シロバナムシャリンドウ Dracocephalum japonicum 日本原産の多年草。白 花の品種で、英国などでは草花として栽培されている。
 ムシャリンドウ Dracocephalum argunense 日本を含む東アジアの涼しい地 方に分布する。多年草で花は紫色。
  栽培
 多年草の品種は春先に株分けするか、5月頃に伸びてきた若い芽を挿し木し て増やすことができるが、一年草のものは春の彼岸の頃にタネをまいて増やす。 花壇などに播き、タネが見え隠れする程度に覆土しておくと発芽する。半日陰く らいの、少ししめった土地の方が良くできる。
  利用法
A煎じて頭痛の薬として用いられていた。
C花が美しいので、花壇や切り花用によい。

    トリカブト 

   キンポ ウゲ科トリカブト属
    Aconitum sp   (Ranunculaceae)  
  英名 monk's hood
   <注意> 毒ハーブ
 植物に含まれる化学成分としてはもっとも毒性が強いアコニチンを含むこと から、狩猟民族の間では毒矢を作るための草として古くから利用されてきた。1 885年に神谷力死刑囚が、妻を次々に生命保険にかけて、トリカブトの根を混 入させた飲食物を与えて殺した「トリカブト殺人事件」はよく知られている。ユ ーラシアと北米の温帯から寒帯にかけて広く分布し、日本にも何種類かの野生種 がある。草丈40cmから1.5mくらいの多年草で、普通は大きな地下茎を持っている 。葉には掌状の切れ込みがあり、初夏から夏にかけて、5個の萼片と、2枚の花 弁とからなる青紫、まれに白やピンクの花を開く。花の形はくちばしを突きだし た小鳥の頭部に似ているところから、日本ではトリカブトと呼ばれているが、西 洋ではお坊さんがかぶる帽子に見立てて、monkshoodと呼んでいる。属名はギリ シャ語で「有毒植物」という意味で、この属の植物は全て根茎にアコニチンとい うアルカロイドが含まれていることから。一方、根茎には大事な薬用成分が含ま れ、漢方では根茎の「おや」の方を烏頭(うず)、子供の方を附子(ぶし)とい い、虚証の人に使う薬として、多くの処方に配合されている。ただし、場合によ っては重大な副作用が起き、死亡する危険性もあるので、一般の人はこれが入っ た処方を勝手に飲んではいけない。もちろんこんな物を栽培して「眞須美」のま ねなどは絶対にしないこと。なお、器量のあまりよくないご婦人をからかって「 ぶす」ということがあるが、これはトリカブトの毒に当たると、顔の表情を司る 神経系が麻痺し、非常に醜い顔になることからだといわれるが、「醜子」からと もいう。
  種
 この属の植物は、分類が難しいため、書物によって一つの種に違った種名が 与えられていることもあるが、比較的新しいアメリカ板のハーブ図鑑によって書 くことにする。
 トリカブト Aconitum chinense 二千年以上前から中国で薬草として使われている植物。草 丈1.5b以上になる大柄な多年草で、中国原産だが、古くから日本で薬草とし て栽培されている。茎は直立するがよく分枝し、紫色を帯びている。葉は三つに 分かれている。花は夏から秋に咲き、大輪の明るい青紫で、初夏に咲き、薬用だ けでなく観賞用の草花としても人気がある。アメリカの薬草の本に、中国では無 毒化のために、根茎を砂糖と塩で煮てから使うと書いてあるが、これは何かの間 違えで、普通は片製(乾燥させて薄く輪切りにした物)を炒って使っている。ま た、サンワロンという商品名で無毒化した附子も製造されている。種名は「中国 産の」。
 ヤマトリカブト Aconitum japonicum 日本の山野に分布する多年草で、根茎は紡錘形で茶色味 を帯びて長い。草丈1bくらいで茎は直立して分枝は少ない。葉には長い葉柄が ある。秋に藤色の花を咲かせる。
 レイジンソウ Aconitum roszyanum 日本の深山に生える草丈40cmくらいの小柄な多年草。花も小さく まばらで、まず鑑賞価値のない植物だが、50年代に{麗人草の歌」というのが はやって有名になった。有毒。同じ仲間に「ぶす」と「麗人草」があるのがおも しろい。
 カーミチェリー Aconitum carmichaelii 書物によってフィッシェリAconitum fisceriと書 かれている物もある。カムチャッカの原産で草丈80cmくらいになる。根生葉は 心臓形で切れ込みがある。花は水色。タネが市販されている。種名は多くの植物 をヨーロッパに紹介したドナルド・カーマイケルDonald Carmichael 1722 - 1827 に因んだもの。
 ナペルス Aconitum napellus アジアからヨーロッパの広い範囲に分布しており、ヨーロ ッパでは最もポピュラーで、園芸種も多い。草丈1bくらい。葉に椰子の葉のよ うな切れ込みがある。花は夏に咲き、赤紫・青紫・藤色・白などの色があり、ま た矮性の種類もある。
  栽培
 タネが売られているが発芽が悪く、またタネから開花まで5年ほどかかるの で、よほどの人以外は開花している鉢植えなどを買うことをおすすめする。タネ を扱っている奈良県天理市の平和園によると、タネは新しい物を年内に入手し、 コールドソウイングといって、二晩ほどタネを水につけてふやかしたら、乾かさ ないように湿ったバーミキュライトなどの上に乗せて冷蔵庫の凍らない程度の所 に保管し、発芽してきたら、すぐにピンセットなどで丁寧にポットに仮植えして 光に当てるようにし、さらに大きくなったら定植するといいそうだ。寒さには一 般に非常に強いが、夏の高温多湿には弱い。日当たりまたは半日陰の、水はけは よいがややしめった土地を好む。
  利用法
A漢方では根茎を炒って炮附子(ほうぶし)として使っている。虚証の人の水 毒(体内に余分な水が滞ることによって起こる不具合)を治すとされ、悪寒・腹 痛・体の冷え・筋肉や関節の痛みや麻痺、下痢や便秘、小便がうまく出ないなど の症状に効くとされている。また、強精作用もあるとされる。しかし誤用による 死亡例も数多くあり、よほどの経験のある漢方医以外は、絶対に使用してはなら ない。
C花の形がおもしろく、色も美しいので、花壇やロックガーデン用の草花とし て栽培されている。

 

   トロロアオイ

  アオイ科トロロアオイ
          Abelmoschus sp.   (
Malvaceae)
 ムクゲ、フヨウ、ハイビスカスなどとともにムクゲ属Hibiscusに入っていたが、近年分離されて新しい属になった。この属はアジアとアフリカの熱帯地方に分布し、全部で15種ほどがある。原産地では灌木になるものもあるが、日本で栽培されているものはすべて一年草として扱われる。草丈は80cmから1.5bくらい。全草に剛毛があり、葉は大きい。夏から秋に大きなハイビスカスに似た花径10cm以上になる一日花を開き、花弁は螺旋状に配置され、黄色で中心部が恋赤紫である。トロロアオイは江戸時代に製紙用のノリの原料として導入され、オクラは戦後野菜として入ってきた植物だが、どちらも花が美しいために花壇用に栽培される。科名はアベリア(スイカズラ科ツクバネウツギ属)と、「麝香」の合成語。
 オクラ Abelmoschus esculantus 英名 okra 熱帯アジア原産の一年草。戦後導入された植物だが、現在生で食べられる緑黄色野菜、健康野菜として定着している。草丈1b以上になり、葉は掌状に切れ込みがあり、ごわごわした感じで大きい。夏から秋にかけ、花径10cmくらいの明るい黄色で真の部分が紅色の大きなロート状の花を開き、そのあと断面が星形の、長さ10cmほどの紡錘形の果実をつける。果実はそのままでおくと長さ25cmくらいになり、緑から褐色になるが、美しい紅色になり、生け花用の花材として使われる「赤峰」という品種もある。種名は「食べられる」
 トロロアオイ Abelmoschus manihot 熱帯アジア原産地の寒さに弱い短命な多年草だが、普 通一年草として扱われている。草丈はよく育てると2.5mくらいになる。葉は長さ 30cmくらいになり、椰子の葉のような切れ込みがある。夏から秋にかけて花径 15cm以上の大輪の黄色い花を開く。
  栽培
 オクラもトロロアオイも比較的丈夫な植物で栽培しやすい。4月末から5月にかけて栽培地に直播きし、発芽して本葉が出たら間引いて株間を30cmくらいにする。肥料はやや多めに与えた方がよいが、窒素肥料が多すぎると三月が悪くなる。日当たりと適当な排水があるところなら、夏の暑さにも強く、病気にもかかりにくい丈夫な植物である。 
  利用法
@現在オクラは健康野菜とし・/FONT>