キョウチクトウ科アデニウム属
Adenium obosum (Apocynaceae)
英名 desert rose
別名 砂漠の紅バラ
西アジアとアフリカ南部の砂漠地帯に15種分布している常緑低木。上記の種は、地上に露出した大きな塊根から枝を出して花を咲かせる姿が珍しく、多肉植物愛好家にはよく知られていた植物だが、かつては挿し木をしても売り物の根が立派な個体が得られず、あまり普及していなかった。現在では成長転売用により、すぐに花の見られる苗が千円ほどで供給されるようになり、鉢植えや苗木がかなりポピュラーなものになっている。本来は樹高1メートル以上になる常緑樹だが、もっぱら鉢植えで作られているため、せいぜい高さは30cmくらいである。お椀を伏せたような大きな淡緑色の塊根が露出している。葉は枝の先に数枚付き、へら型で光沢が留。花は5月頃咲くが、鉢植えの物ではかなり長い間咲く物がある。茎の先に2,3里、または散房花序をなし、直径3cmくらいで、花冠は5裂し、紅色の物が基本だが、白花種や、白に紅の覆輪の物などがある。属名はイエメンの都市アデンからで、アラビア半島で庭園樹などに多く用いられていたことによる。
栽培
売られているタネはかなり高価で、5粒で数百円くらいする。長いインゲン豆のような果実にはたくさんのタネができるが、成熟したタネができにくい多米である。発芽はあまり良くなく、生育して開花するのに数年かかる。発芽適温が高いので、種まきは6月頃にするのがよい。苗を買って栽培する場合には、川砂と赤玉土に腐葉土を少し加えた物を使うか、市販のサボテン培養土を用い、5寸蜂に植え付ける。日当たりの良い窓辺や温室におき、灌水は控えめにする。冬はほとんど水をやらないようにしておけば、7,8℃くらいで越冬できる。
利用法
C鉢植えにし、窓辺や温室などで観賞用に育てる。
キョウチクトウ科ストロファントゥス属
Strophanthus speciosus (Apocynaceae)
<注意!> 有毒植物
アフリカ中南部と熱帯アジアに会わせて30種ほど分布している。常緑の灌木または小喬木で、蔓性のものが多いが、直立性のものもある。葉は対生し、羽状に葉脈が浮き出ている。花は白・黄色・オレンジ・赤または紫色で、色彩が鮮やかで美しいものが多い。花冠は5裂していて、瓜の花やクチナシの花のようなオーソドックスな形のものもあるが、花冠の裂片が長く、補足1bほどに伸びて垂れ下がり、黄色いスパゲティを何本も木に引っかけたようなおもしろい花形のものもある。属名も「ねじれたひもの花」という意味で、この変わった花の形に由来する。
セリ科ウマノミツバ属
Sanicula europaea (Umbelliferae)
英名 sanicle
北半球のかなり広い範囲に分布している多年草で、日本でもウマノミツバ(S.
chinensis)が全国の山野にある。ウマノミツバはかつてはどこに出もある雑草で、葉が三つ葉に似ているが、まずくて食用にはならない。しかし馬草ぐらいにはなるだろうと言う意味でこの和名であるという。馬にとっては“屈辱的”な名前ではあるが、馬を始め、牛・犬・猫・猿・狐など、動物の名前を冠する植物名に、ろくなものがないのは事実である。上記の学名の種は、草丈30〜60cmくらいになる寒さに強い多年草で、葉は大きく3裂しているが、両脇の小葉がさらに浅く2裂している。花は夏咲きで、散房花序に白い小さな5弁花を多数つける。属名は「健康」からで、かつて薬草として用いられていたことによるが、現在は欧米の薬用植物事典にも出ておらず、また、園芸書にも載っていないが、タネが発売されているので、ここに掲載した。
栽培
4月頃に栽培地に直接播種し、種が見え隠れする程度に覆土しておく。発芽後間引いて株間を20cmくらいにしてやる。寒さには強い。
利用法
Cはっきり言って、ほとんど何の役にも立たない植物である。
ツゲ科サルココッカ属
Sarcococca
sp. (Buxaceae)
英名 Christmas box
同属植物は、東アジアからインドの温帯および熱帯地方に架けて6種類ほど分布している。ほとんどの種は、目立たないが非常に香りのよい花を咲かせるところから、園芸植物として栽培されている。寒さに強いものと弱いものがある。常緑灌木で、葉は互生し、平滑、無毛である。日本でも栽培されているフッキソウ属Pachysandraとは、葉の鋸歯の有無によって区別されている。花は雌雄同株で、同じ花序に雌花と雄花がある。花弁はなく、蕚片とおしべが4〜6ある。多くの種では、花に芳香がある。属名は「肉質の果実」の意味だが、果実は直径1cmくらいの卵形で、果肉が多い。有毒ではないが、食用にはならないようだ。暖かい地方なら栽培は容易で、日陰にも強いので、香りのよい花を楽しむためにもっと利用したい植物である。
種
コンフーザ Sarcococca confusa 英名 Christmas box
樹高2m近くになる常緑灌木。中国原産ではないかとみられている。葉は長さ5cmくらいの長円形で、光沢があり、表面は濃緑色だが、裏は色が薄い。当時の頃からしろまたは悟空水黄色の小さな花を開き、強い芳香がある。つぼみが開き架けた頃切り花に指定sつないに飾ると、香りを楽しむことができる。
フミリス Sarcococca humilis 樹高50cmほどの升灌木で寒さに強い。花は前種よりやや早くから咲き始め、白花で蜂蜜のような甘い香りがある。種名は「矮性の」の意味。
ルスキフォリア Sarcococca ruscifolia 中国原産の樹高70cmくらいの常緑灌木。葉は長さ4cmくらいの楕円形で、小さいが厚みがあり、光沢がある。花は12月末唐咲、乳白色で芳香がある。種名は「ナギイカダ属Ruscus(ユリ科の常緑小灌木)に似た」の意味。
栽培
タネはふつう取り播きにする。外国からタネを取り寄せてまく場合は、1月中にタネを入手できるようにし、届いたらなるべく早く播種する。種は星武道場の果実のまま売られているが、そのままでも種を取りだしてもかまわない。蜂か地面にまき、5ミリくらい覆土しておく。株分けや挿し木でも葉色できる。初釜で乾かさないようにしておく。本場が開いたら一度仮植えし、1メートルくらいの間隔で抵触する。定職地はヤツデやジンチョウゲが育つ程度の日陰地でもかまわないが、適度の水はけがあり、あまりやせていない土地を選ぶ。
利用法
C香りのよい花が咲くので、庭木として利用する。灌木としては小型の方なので、鉢植えにしてもよい。
サルスベリ
ミソハギ科サルスベリ属
Lagerstroemia indica
(Lythraceae)
別名 ヒャクジッコウ(百日紅)
中国南部に分布する寒さに強い落葉低木または高木で、樹高3〜10bになる。同属の植物は、インドから東南アジア、ニューギニア、オーストラリアにかけて60種ほどあり、常緑の木本類が多いが、日本ではサルスベリ以外はほとんど栽培されていない。サルスベリは幹が平滑で、そのため木登りが得意な猿でも滑って落ちるだろうと言う意味だが、あまりいい名前ではないので、園芸上は、開花期間が長く百日に及ぶことから、百日紅(ひゃくじっこう)と呼ばれることが多い。葉は枝に互生し、楕円形で柄がない。花は円錐花序に咲き、花径4cmくらい、花弁は6枚で、萼も六つに裂けている。雄しべはたくさんあるが、そのうち6本が長い。花色には紅・赤紫・ピンク・藤色・白などがあり、ピンクに白い縁取りのあるものがある。また、葉が斑入りになるものもある。属名はリンネが友人だったLagerstroem(1691
- 1759_にちなんでつけたもの。
品種
タネとして発売されているのは、タキイ種苗の「一才さるすべり・あすか」だけである。一才とは、種まきや挿し木、接ぎ木から1年以内に開花・結実するという意味で、この品種も春まきでその年の秋には、たとえ高さが10cmくらいでも花が咲く。矮性種で樹高1bほどなので、鉢植えや花壇の背景などに植えて愉しむことができる。
栽培
種まきは4月下旬から5月上旬我欲、浅鉢に水はけの良い土を入れて蒔き、2mmくらい覆土うぃておくと、十日くらいで発芽する。一度仮植えしたあと、花壇や鉢に定植する。鉢植えの場合は、5寸か6寸の素焼き鉢でよいが、花壇に植えるときは、その年は高さが15〜25cmくらいで開花するものの、翌年には70〜80smくらいの立派な木になるので、考えて植える必要がある。百日紅は適地に植えるとよく生育するがうどん粉病に弱い。日当たりと排水の良いところを好む。
利用法
C一才物は主に鉢植えにして愉しむが、花壇の背景にすることもできる。普通の百日紅は庭木として植えられる。
ナス科サルメンバナ属
Salpiglossis sinuata
(Solanaceae)
和名 サルメンバナ
南米のチリに分布している一年草、二年草または短命な多年草。同属植物はサルメンバナとホソバサルメンバナS.
linearisの二種だが、現在栽培されているのは、すべて前者の改良種である。ペチュニアとごく近縁の草花で、性質や形状などはよく似ており、花色も白、黄色から赤や紫まであるが、やや性質が弱く、特に高温多湿に弱いため、日本ではあまり普及していない。やや寒さに弱く、草丈30〜60cmくらいになり、葉は互生し、単葉で、獣毛に覆われ、やや粘っこい。葉の縁にしわがあるものや、羽状に裂け目のあるものもある。花は本来夏咲きだが、温室で栽培されたものは春先から開花し、花径4〜6cmくらい。花冠はロ−ト状で、先端が浅く五裂している。花は白・黄色・樺色・えび茶・オレンジ色とピンク・青紫などがあり、ややくすんだ色合いのものが多く、中に黄色褐色・青などの脈状の模様が入っている。日本ではこの形がサルの顔に似ているという意味で、猿面花(さるめんばな)と呼ばれているが、属名は“管”と“舌”の合成語で、やはり花の形に由来する。種名は「シアン色(浅葱色)」で、原種の花色が、緑色を帯びた藍色だったことから。
品種
欧米のタネのカタログには、2,3種が掲載されているものがあるが、ほとんどは混合である。日本ではタキイのカタログに載っているが、混合色一種だけである。
栽培
タネはふつう秋の彼岸頃に行う。タネが非常に細かいので、取り扱いに注意する(細かいタネ参照)。本場が2枚ほど出てきたら、大きめの箱に仮植えし、最終的に5寸鉢に植えるか、花壇に20cmくらいの株間で抵触する。寒さには弱く、霜に当てると枯れることが多いので、伊豆半島や紀伊半島の南部のようなほとんど霜の降りないところ以外では、温室かフレ−ムで栽培した方がよい。日当たりがよく、やや乾燥気味の水はけのよい土を好む。
利用法
C寒さに弱いので、ふつうは鉢植えにして観賞用に利用する。
キク科サンヴィタリア属
Sanvitalia procumbens (Compositae)
和名 ジャノメギク
メキシコに4種ほど分布している小型の植物で、寒さに比較的強い短命な多年草だが、春播きの一年草として扱われている。草丈10〜20cmで、匍匐しながら広がり、種名は「匍匐性の」の意味である。葉は対生し、小さな楕円形で縁は平滑である。花は7月ころから10月まで咲き、花径2cmほどで、舌状花は明るい黄色または淡い黄色、管状花は黒に近い紫色で、コントラストが美しい。舌状花が2,3重弁になった八重咲きのものもある。属名はパルマのサンヴィタリ一族にちなんだもの。
栽培
直根性で大きな苗の植え替えを嫌うので、直播きにするか浅鉢に播いて本葉2〜4枚くらいの時に丁寧に植え替えるようにする。播き時は4月中旬ころで、タネが細かいので、厚すぎないように播き、タネが見え隠れする程度に覆土する。発芽後25cm間隔に植広げるか間引くかする。比較的乾燥した砂質壌土を好み、肥料をやりすぎると返って花が咲かなくなる。日当たりと排水の良いところなら生育はよく、花時も長い。
利用法
C夏から秋にかけての花壇用に栽培されるほか、つり鉢に植えるのも良い。
サクラソウ科シクラメン属
Cyclamen persicum (Primulaceae)
和名 ブタノマンジュウ 別名 カガリビバナ
クリスマス・お正月から早春までの家庭の窓辺を飾る高級鉢物用として、最
も親しまれている草花の一つ。ヨーロッパに原産する多年草の改良種で、地際に
ある扁平な根茎で夏を越すが、暑さ・寒さともに弱いので、一般には晩秋から暮
れにかけて鉢物を購入し、春になって花が終わるとそのまま捨てられてしまうこ
とが多い。もったいないような気がするが、家庭では夏越しが大変なのでやむを
得ないだろう。しかし実際に種からの栽培は、秋に播き、温室で冬越し下あと春
や梅雨時の雨に当てないように管理し、夏も涼しくしてやってやっとタネから1
年後に開花する手の掛かる草花である。葉はハート形で濃い緑色をしていて、葉
柄は赤い。草丈は20pくらいで、花は普通11月から4月頃に咲き、茎が反転
して逆さまに咲く。英語のsow-bread(雌ぶたのパン)を明治時代に和訳して、
ブタノマンジュウ(パンを饅頭と訳すのがいかにも明治ですねえ)と言う和名が
与えられているが、あまりに品がないので、今は使われていない。シチリアなど
では実際に野生のイノシシなどが根茎を掘って食べたりしているようだ。属名は
回転するの意味で、花茎が回転して花が下向きに咲くことから。20年ほど前に
「シクラメンのかをり」という歌が流行したことがあったが、残念ながら園芸種
のシクラメンには香りはないか、あってもほこり臭いようなあまりよくないにお
いである。
園芸種のほかに、原種と呼ばれる、ほぼ野生状態のままの種類が栽培されている。原種のほとんどは草丈10cm前後で、全体に小柄で、花も花茎2cmくらい、花付きはあまりよくない。バーバンク系のような豪華さはないが、非常に愛らしく、また、甘い香りを持ったものがある。園芸種と同じく、暑さには弱いが、寒さには強い。花は秋咲きのものが多い。
品種
園芸種はpersicumと呼ばれる。オランダのバーバンクという種苗会社が改良し
た品種が中心になっている。花色は赤・白・ピンク・藤色とそれらの中間色、さ
らにピコティという縁の部分の色が濃くなった品種などもある。また、普通はシ
クラメンというと7寸くらいの鉢に植わった豪華なものが好まれているが、ミニ
という4寸くらいの鉢で栽培する小輪矮性のものもで回っている。
以下は厳守である。
バレアリクム Cyclamen balearicum 種名は地中海にあるスペイン・バレアリス諸島産の意味。歯は濃緑色で白い反転があり、裏側は赤紫色である。花は白く、ピンクの目があり、香りがよい。
キリキウム Cyclamen cilicium
種名は「キリキア産の」の意味で、キリキアはかつてトルコにあった国名である。草丈10cmくらい。は蓮ぺーでがたで、縁は波を打っている。花は秋咲きで、花弁が細く、花色はピンクだが、淡いものからかなり濃い色のものまである。花色の白い変種もある。
コウム Cyclamen coum 原種シクラメンの中では最も鑑賞価値の高いものの一つ。葉は比較的大きめで、ハート形をしており、緑のものと、白い模様のあるものがある。花は早春に開花し、濃淡のピンク、くすんだ赤紫、藤色のものなどがある。変種が多く、白花種や、コーカシカムcaucasicumと呼ばれる、イランの山岳地帯三件産で、花に濃色の目があるものなどがある。種名はギリシャのコス島原産の意味。
クレティクム Cyclamen creticum 草丈4cmくらいの小刀種。葉はハート形で鋸歯がある。花は春咲きで、白くて花弁が細い。種名はギリシャのクレタ島産の意味。寒さにやや弱い。
キプリウム CYclamen cyprium 種名は「キプロス産の」の意味。寒さにやや弱い草丈10cmくらいの植物で、葉は緑色の灰色のマークがある。花は明るいピンクまたは白で、非常に香りが強い。
グラエクム Cyclamen graecum 種名は「ギリシャ産の」の意味。神藏型のはハヤや大きく、ビロード状の手触りで、緑に白いマークがある。花は夏の終わりから秋に咲き、濃いピンクで、基部は色が濃い。
ヘデリフォリウム Cyclamen hederifolium 一般には古い名前のネアポリナタムCyclamen
neapolinatumで知られている。フランスからギリシャにかけてのpひろいはんいに分布しており、性質が強いので、英国などにも帰化している。草丈15cmくらいで、原種の中では最も大きい。花は7月から9月に咲き、ピンクで、付け根が濃色である。種名は「ツタの葉の」
プセウド・イベリクム Cyclamen pseud-ibericum 種名は「偽物のibericum」だが、ibericumは現在はvernumになってしまった。ヨーロッパ東南部の厳談。葉は深緑でいろ違反店がある。花は紫色だが、シクラメンの中では最も香りが強い。
レタンドゥム Cyclamen repandum フランスからギリシャのクレタ島まで分布する植物で、寒さに強い。花は原種の中では一番鮮やかな亜科である。変種が多く改良種もある。種名は「葉に波を打っている」の意味。
トロコプテラントゥム Cyclamen trochopteranthum 英名 propeller
cyclamen
トルコ西部原産。花弁が風車のように98度ほどねじれ、プロペラのように見える。花色はピンクで、喃願の幅がある。種名がずいぶん長いが、車輪・翼・花の合成語である。
栽培
タネは秋の彼岸頃にまかれ、温室で冬越しし、雨に当てないように管理された
あと、夏場は中部地方の山岳地帯などに移されて涼しく夏越しする。岐阜県の恵
那や中津川などの東濃地方に業者が多い。鉢物を入手するときは、葉柄が徒長し
ていない、つまりモヤシ状になっていない葉の色の生き生きとした、つぼみの沢
山出ているものを買うこと。また葉などに病気の斑点などがないこともよく確か
める。買ってきたら明るい窓辺に起き、乾いたら暖かい日の午前中にたっぷりと
水をやる。水やりには水差しなどを使い、葉・花・根茎などに水がかからないよ
うに注意すること。
利用法
C冬から春への室内装飾用として使われる。
キク科キオン属
Senecio ×hybridus (Comositae)
和名 フウキギク(富貴菊)、別名 サイネリア
カナリア諸島原産の植物を中心に複雑に交配された改良種。寒さにやや弱い多年草で、ヨーロッパでは家庭の庭に植えられることもあるが、高温多湿に極端に弱いため、日本では春先に室内用の高級鉢物として出荷され、家庭用にタネは販売されていない。草丈15〜30cmくらいで、葉は本来互生だが、ほとんど混生のように見え、長さ20cmくらいの幅広のハート形または三角形である。花時は本来は初夏であるが、花付きの鉢物としては1月から3月に出荷されている。花は花径2cmくらいの小輪と、5cmくらいの大輪があるが、半休形に株一面を覆うように、百輪以上の花が咲く、小輪種の方が人気がある。花色には紅・ピンク・紫・青紫、藤色・白などがあり、管状花に近い部分が白くなる蛇の目崎のものがある。管状花は紺色である。普通シネラリアと呼ばれているが、贈り物、得意病気見舞いなどには、「死ね」が好ましくないので、サイネリアと呼ばれている。
栽培
発芽適温が低く、彼岸過ぎに播けば栽培しやすいのだが、それだと花数が少なく、本来の長所を発揮できないで終わってしまうため、8月に播いて栽培する。早めにタネを入手し、冷蔵庫で1ヶ月ほど保存した後、十分に消毒した土を用いて鉢に播き、覆土はしないで、明るい涼しい日陰においておくと1週間くらいで発芽する。夏のうちは日当たりが朝の2時間くらい、雨の当たらない室内で管理する。涼しくなってきたら徐々に日に当てるようにして、小さなポットに仮植えし、その後5寸kらいの素焼きの鉢に定植する。10月からは十分に日に当てるようにしてやると、家庭でも春になって花を咲かせることができる。高冷地や寒地で、温室の設備のある人は挑戦してみてほしい。
利用法
C室内用の鉢花として栽培されている。
ムラサキ科オオルリソウ属
Cynoglossum nervosum
(Boraginaceae)
和名 シナワスレナグサ(支那勿忘草)
この属の植物は、極地を除く世界のほとんどの地域に分布し、50種以上が
あり、日本の中部異性の荒れ地などに生えているオオルリソウもこの仲間である
。園芸種として栽培されているのは、中国からヒマラヤにかけて分布する種の交
配種で、草丈60cmくらい。秋まきの一年草として扱われ、根生葉はへら形、枝に
付く葉は長い楕円形だが、粗い毛が生えていてざらざらしている。属名は「犬の
舌」の意味で、形と触った感じがそれに似ているから。花は5月頃から咲き始め
、花径6mmくらいの小さな空色の花を多数散状に着ける。ピンクや白花もあり、
色別に発売されている。
栽培
花が雑草のような分だけ性質は丈夫で、寒さにもかなり強い。10月上・中
旬に、花壇に直播きにし、5mmくらい覆土しておく。発芽したら間引いて、株間
を20cmくらいにする。やや乾燥した日当たりと排水のよい土地を好み、酸性の強
い土壌では、中和してから栽培する。
利用法
C花壇植えにしたり、切り花にして愉しむ。
ノウゼンカズラ科ジャカランダ属
Jacaranda ovalifo;ia (Bignoniaceae)
熱帯アメリカを中心に50種ほどが分布している。欧米でタネが販売されて
いるのは表記の種で、ブラジルに産し、樹高10b以上になる半常緑高木で、幹
は直立してよく分枝し、葉は長さ40cmくらいだが、二回羽状複葉で、小葉は小
さくて楕円形をしている。開花期は原産地では不定期で、鮮やかな青紫の、花径
5cmほどの釣り鐘形の花が垂れ下がるように多数咲き、開花期には見事である。
属名はブラジルの現地人の言葉から。種名は「葉が楕円形の」。
栽培
路地での栽培が可能なのは、ほとんど霜が降らない暖地であるが、大きめの
鉢に植えて栽培することもできる。繁殖は初夏に、砂とピートを混ぜたものに、
若い枝を挿し木して、明るい日陰において発根させることもできるが、タネをま
くこともできる。また、サカタのタネの通販のカタログに、苗として出ている。
タネから育てる場合は、5月中旬から6月にかけて播き、タネは一晩ぬるま湯に
つけた後、鉢などに播き、1cmほど覆土しておくと、10〜15日程度で発芽す
る。寒さにやや弱い他は、比較的性質が強く、栽培しやすい。タネから開花まで
、7,8年かかる。
利用法
C暖かい地方では、庭木として栽培できるが、関東以北などの強い霜の降りる
地方では、鉢植えで栽培する。
アブラナ科ショカツサイ属
Orychophragmus violaceus (Cruciferae)
別名 ムラサキハナナ(紫花菜) ハナダイコン オオアラセイトウ(大紫羅欄花)
漢字名 諸葛菜
中国原産の寒さに強い一年草で、江戸時代に渡来したと言われるが、丈夫な
植物なので、現在では帰化植物として野生化しているところもある。草丈30p
ほどの小柄な植物で、葉は下の方はダイコンのようなロゼットで、深い切れ込み
があるが、上部は細長くて、茎を抱いたような形で生えている。花は3月から4
月に咲き、花径2.5pほどの藤色の4弁花で、茎の先に散状に咲く。タネの袋
などには紫花菜と書いてあることが多く、他にオオアラセイトウ、ハナダイコン
などの別名があるが、油菜・アラセイトウ・ダイコンとは別の、1種限りの属に
属している。また、ハナダイコンという正式な和名を持った植物があるので紛ら
わしい。属名は隔壁に穴があるという意味。また種名は菫色の。
栽培
ほぼ日本全土で栽培でき、しかも非常に丈夫な草花なので、秋の彼岸頃に適当なと
ころに直播きし、あとで間引いて株間を20pくらいにしてやる。花のあとに8
pくらいの長い4稜のさやができ、こぼれ種でよく増える。
利用法
C主に家庭の花壇に利用されている。特に放任栽培ができるので、空き地・荒
れ地などの美化に役立つ。
ナデシコ科ムシトリナデシコ属
Silene sp. (Caryophyllaceae)
英名 catchfly
北半球の温帯地方の広い範囲と、一部が南アフリカに自生する一年草または多年草で、原種だけでも300種以上ある。花茎の一部に粘液を分泌する腺のあ
るものがあり、そこにハエなどがかかることから英語でcatchflyと呼ばれているが、いわゆる食虫植物ではない。茎は分枝し、草丈は50〜80cmくらいになる。葉は対生して細長い。下部全体に毛が生えているものが多い。花は5月から6月頃に咲き、小さい花が散房状に咲くものが多い。花色は白・ピンク・濃いバラ色などがある。属名はギリシャで古くから用いられていた古名から。70年こ
ろまでは比較的ポピュラーな草花で、タネもよく売られていたが、それほど見栄えのするものでないためか、近年あまり見かけなくなった。
しかし最近英国などで新しい品種が発売あれるようになり、Thompson & Morganのカタログなどにはかなりの種が掲載されている。これらのタネは入手しやすく、また、栽培も用意なので、原産地名などがわからないものも一応全部掲載した。また、辞典や図鑑によっては、さく果の形状からMekandriumという別の属をたててそこに別の種名で掲載してあるものもあるが、すべてここに掲載した。
種
ホワイト・キャンピオン Sulene albus(Melandrium album( 英名 white
campion ヨーロッパ原産の草丈30〜60cmの多年草または二年草。雌雄異株。花は夏に咲き、白色またはごく淡い黄色。
ムシトリナデシコ Silene armeria はえとりなでしこ、小町草(こまちそう)などともいう。ヨーロッパ南部原産
の 寒さに強い一年草で、環境への適応性が強く、イングランド南部あたりでも
野草化している。草丈60cmくらい。花は5月から6月に咲き、濃いピンク。種名は現在イソマツ科のハマカンザシ属の意味だが、本来はナデシコの仲間を指すギ
リシャ語だった。
ベリディオデス Silene bellidiodes 草丈40〜60cmくらいになる多年草。花は夏に咲き、花径3cmくらいの白色で、内側に副冠状の花弁があり八重咲きのようになっている。種名は「雛菊のような」の意味。
カロリニアーナ Silene caroliniana 北米の賀露来名原産の一年草で、草丈20cmくらい。4〜5月に花径1cmほどの明るい紅紫色の花を、下部が花で埋まるほどたくさんさ貸せる。
レッド・キャンピオン Silene dioica (Mekandrium rubrum) 英名 red
campion ヨーロッパからアジアにかけて広く分布する草丈30〜50cmの多年草。ヨーロッパなどでは畑や荒れ地に生える雑草とされている。雌雄異株。鼻は小さめで、赤紫色。
フロスジョヴィス Silene flos/jovis 英名 Jove's flower 草丈60〜75cmになる多年草。葉は線形で、銀白色を帯びている。花の色はばらのような濃いピンク。種名は「ジュピターの鼻」の意味で、草丈が高く、花も立派なので、ローマ神話で最高の神とされるジュピターの名を冠したようだ。
サクラマンテマ Silene pendula 現在は和名より、学名をそのまま書いたシレネ・ペンデュラ
のほうが通りがいいかもしれない。草丈20cmくらいで、全体に白い細かい毛
が生えている。茎は分枝して地上をはうようにして伸びる。花は夏に涼しい地方
では5月から9月頃まで咲くが、高温多湿には弱いので、暖地では7月頃までで
ある。花径3cmくらいの鮮やかなピンクの花を枝の片側に付ける。白花の品種も
ある。種名は「垂れ下がる」の意味。
ピクノスタキス Silene pycnostachys 草丈1m以上になる多年草。花は7月頃に咲き、穂状で、補の長さは50cmほどになる。花色は赤紫で、花壇の背景などに植えておくと良い。
栽培
性質は丈夫で栽培しやすい。種まきは秋の彼岸頃がよい。弱アルカリ性の土
壌を好むので、関東地方など赤土の酸性の強いところでは、1坪当たり300g
程度の苦土石灰をあらかじめ土とよく混ぜて、1週間くらい経ってから播く。タ
ネは直接花壇にバラまきし、2oくらい覆土しておき、発芽したら株間が20c
mくらいになるように間引いてやる。寒さに強く、北関東あたりでも戸外で栽培
できる。
利用法
@花壇に植えたり、切り花にして愉しむ。
ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属
Daphne sp. (Thymelaeaceae)
漢字名 瑞香
同属の植物は、ユーラシア大陸の温帯からかなり寒い地方にかけて35種ほど分布し、日本にはオニシバリやコショウノキが自生し、またジンチョウゲとフジモドキが観賞用に栽培されている。ほとんどが樹高1bくらいの小灌木で、落葉のものと常緑のものがあるが、寒さには比較的強い。。枝は一カ所から3本分枝するものが多く、樹皮は非常に丈夫な繊維質で、和紙などの材料として重要なものがある。葉は枝の先に互生し、ふつうは単葉である。花は雌雄異株で、花弁がなく、代わりに四つに裂けた萼が黄色や紫、白などに着色する。花に香りのあるものが多い。日本にあるジンチョウゲはほとんどが雄の木なので、果実を見る機会は滅多にないが、直径1cmくらいの赤い果実を結び、中にタネが一つ入っている。属名は本来月桂樹の意味のギリシャ語で、葉の形や花の香りから連想してつけられたものである。ここには英国などの種苗会社からタネが入手可能なものについて解説した。
首都品種
ジンチョウゲ Daphne odora 英名 winter Daphne
中国原産の樹高1bくらいの常緑樹。沈香(白檀、サンダルウッド)と丁字(クローヴ)を会わせたにおいがすると言うことから、沈丁花と呼ばれており、「ちんちょうげ」と読むのは誤りである。中国では瑞香という。日本には室町時代に渡来したと言われ、日陰でもよく育つことから、庭木や道ばたの植栽用に用いられている。樹高は大きなものでも1.5mくらい、前年に挿し木した一枝だけの苗でもよく開花する。葉は倒被針形で、長さ10cmくらいあり、光沢がある。葉に白い縁取りがある覆輪沈丁花もある。花は3月に咲き、明るい赤紫だが、白花種もあり、白花種は半月ほどふつうのものより開花期が遅い。日本では実が生ることはきわめてまれだが、英国にはタネを売っているところがある。種名は「香りの好い」
アルピナ Daphne alpina スペインからバルカン半島までの高原及び高山地帯に分布している樹高10〜45cmくらいの落葉小灌木。枝は細くもつれる。歯は被針形で、長さ3〜5cmくらい。花は葉が出た後4月から5月にかけて咲き、4〜10個頭状に集まり、白くて香りがある。種名は「アルプスの」
ギラルディー Daphne giraldii 中国北西部、特に甘粛(かんすう)省に多く分布する樹高60cmくらいになる落葉樹。5月頃に、黄色の香りの好い花を10輪ほどまとまった頭状に咲かせ、その後に真っ赤な果実をつける。
ヨウシュジンチョウゲ Daphne mezereum 英名
Mezereon
別名せいようおにしばり。ヨーロッパの広い範囲に分布する樹高60〜150cmくらいの落葉灌木で、庭木としても栽培されている。樹形は自然に球状になり、葉は花が咲いた後に出て短い柄がある。花は早春に咲き、ジンチョウゲに似ていて明るい藤色から赤紫まで幅があり、白花の品種もある。「この種の偽物」を意味するDaphne
pseudo-mezereumという学名がついたオニシバリは、日本の中部以西の山に自生し、「鬼を縛り付けることができる」ほど繊維が丈夫で、製紙材料に使われるが花に香りがなく、また、夏の間に落葉する変わった性質を持っているので、「夏坊主」という別名がある。
レトゥーサ Daphne retusa 草丈90cmくらいの株立ちの常緑灌木、中国西部の原産で、成長は遅いが、ジンチョウゲと並び、この属では日陰に強い。葉は長さ5〜7cm、幅2cmくらいの長円形で、先端に裂け目があり、種名もその意味である。花は5月頃に先、頭状花序は直径7cmくらいになり、赤紫。
ストリアータ Daphne striata アルプスなどヨーロッパの高山地帯に分布する樹高0〜30cmくらいの匍匐性の常緑灌木で性質がやや弱い。葉は細くて光沢がある。鼻は6月から7月にかけ手先、ピンクだが、白花種もある。
栽培
この属の植物、特にジンチョウゲは日陰に強く、夏の間2,3時間日が当たれば、冬はほとんど日が当たらない明るい日陰程度でもよく育つ。そのため庭の隅や家の裏などに植えられ、季節になるとどこにあるのかと思うところから、沈丁花の香りがしてその存在に気づくことも多い。水はけがよいところなら、よく曽於だつ。大きな苗の移植はできないので、5月から6月にかけて元気のいいえ兌を鋭利なナイフで切り取り、栽培地に直接挿し木するか、小さなポットに赤玉土かピーと出挿し木したものを翌年暖かくなってから植え付ける。ジンチョウゲは東北南部より南野へ一で越冬するが、落葉生のものはもっと北の方でも栽培できる。種は比較的大粒だが、種皮が非常に堅いので、播く前に水につけ、毎日水を取り替えて3日ほどおき、膨らんだものはそのまま、膨らまなかったものはヤスリなどでわずかに傷を付けて鉢に播き、1cmほどふくどして、室内において凍らないようにすると、初夏になってから発芽する。まいた種を外においておくと、カラスなどがほじくるので要注意。翌春樹高に応じて30〜80cmくらいの株間に定植する。種をまいて絡まる二年くらいで開花下部になる。
利用法
Cふつう日当たりのあまり好くないところのにわきようとして作られているが、鉢植えにして、開花したら室内に持ち込み、香りを愉しむのも好い。
キク科アンベルボア属
Amberboa moschata (Compositae)
英名 Sweet sultan
旧学名 Centaurea moscata
地中海沿岸から中近東の比較的乾燥した地帯に分布する越年性の草本で、6種ほどある。ヤグルマギク(矢車草)と同じCentaurea属の植物として扱われ、「においやぐるま」の和名があるが、近年別属の植物として扱われるようになった。園芸種のスイートサルタンは、寒さにやや弱く、高温多湿にも弱い一年草で、草丈60cmくらいになる。葉は明るい黄緑色で、細く、先端に羽状の切れ込みがある。茎は下の方から分枝し、晩春に乳白色、赤紫、ピンク、樺色で中心が白くぼかしになっているアザミに似た花径5cmくらいの花を開き、ヤグルマギクとは違った麝香のような上品な香りがあり、種名も「麝香のような」の意味である。。この仲間に花色が鮮やかな黄色のイエローサルタンという変種もあり、タネg発売されているが、性質はさらに弱い。
栽培
寒さにやや弱く、関東以北では霜よけが必要。また、高温多湿に弱く、病虫害が出やすく、一般草花よりやや栽培しにくい。種まきは秋の彼岸ころがよく、鉢か苗床に蒔き、2mmほど覆土する。定植は30cm間隔とし、特に水はけがよく、日当たりの良いところを選んでやる。関東などの酸性の強い土壌では、あらかじめ石灰で中和する必要がある。春になり、茎が伸びてきたら、支柱を立ててやるとともに、病害虫が出やすくなるので、殺虫剤、殺菌剤を散布して防除する。アブラムシが付きやすく、また、しんくい虫が花茎に侵入してつぼみを枯らすことがあるので注意する。
利用法
Cパステル調の色彩の、美しく上品な香りの鼻は茎が長く、切り花として最適である。
マメ科レンリソウ属
Lathyrus odorata (Leguminosae)
英名 Sweet pea
<注意!> 有毒植物
春の庭で、蝶々のようなかわいらしい形の花を沢山付け、、強い香りととも
に切り花用として親しまれている草花。北日本に分布するレンリソウ、ヒメレン
リソウなどと同じ属で、同属の植物は北半球の温帯から亜熱帯にかけて100種
以上が分布しているが、スイートピーとして栽培されているのは、イタリアのシ
チリア島に原産する植物の改良種である。寒さに強い秋まきの一年草で、本来の
種は茎から出る巻きヒゲによって他のものに巻き付き、蔓の長さが2b以上にな
るが、近年は支柱なしで栽培できる矮性種も多い。葉は複葉で少し灰色を帯びて
いる。花は4,5月に咲き、花径4pくらいでの蝶形花で、赤、白、青、紫、藤
色、ピンク、淡黄色、橙色など花色が豊富で、強い香りがある。属名は、エンド
ウ豆の意味のギリシャ語から。種名は「香りの良い」。かつては「じゃこうれんりそう(麝香連理草)’という和名があったが、現在は使われていない。
香りの良い花は、是非ハーブ・gひー似して飲んでみたいような感じがするが、エンドウ豆に似たタネや葉、茎とともに有毒なので、絶対に口にしてはいけない。
品種
開花期によって冬咲き、春咲き、夏咲きがあり、蔓の出る高性種と蔓のでない
矮性種がある。冬咲きは温室で栽培するための営利用の品種で、家庭用のタネと
しては出回っていない。また夏咲きも今はほとんどなくなった。切り花用の高性
種は、カスパートソン系と言う系統のものの改良種が多く、混合と色別のものが
出ている。矮性種にも鉢やプランターで作るごく矮性のものと、花壇用の少し大
柄のものとがある。日本では結実着きが梅雨時になるためいいタネが出来ず、売
られている種子はほとんどが米国産である。
栽培
直根性の植物なので、直播きか小鉢に播いて移植するが、前者の方が簡単であ
る。酸性土壌を嫌うので、栽培地はあらかじめ一坪当たり200cくらいの石灰
をすき込んでおく。早く播くと病気が出やすいので、暖地では10月中旬から1
1月始めが播き時で、20pくらいの株間になるようにして、タネ2粒を3pく
らいの間隔で播種し、1pほど覆土し、2本生えてきたところは間引いて1本に
する。高性種は蔓が伸びてくるので2bくらいの支柱を株ごとに立て、さらに1
,2段差し渡しの棒を立てるとよい。矮性種も1bくらいの支柱を立ててやった
方が、花が沢山咲く。マメ科の植物は地中のバクテリアが窒素肥料を供給してく
れるので、肥料をやりすぎると葉ばかりしげり、花がよく咲かなかったり、病虫
害が出やすくなる。窒素分の少ない燐酸、カリの多い肥料を適当に施す。農協な
どではマメ科用の肥料を売っているが、20s以上の単位で取り引きされるので
、家庭には不向きである。日当たりと排水のよい土壌を好み、また連作を嫌うの
で、3年くらいマメ科植物を栽培したことのない土地に栽培する。
利用
C 花壇・切り花用。矮性種はプランターでも栽培が出来る。また、エディブルフ
ラワーとして、サラダなどに入れて楽しむことが出来る。以前「じゃこうえんど
う」と呼ばれていたが、種を食べると腹をこわすことがあるので、絶対に食用に
してはいけない。
ヒガンバナ科スイセン属
Narcissus sp. (Amaryllidaceae)
英名 Narcissus(複数形はNarxissi), daffodil
漢字名 水仙
<注意!> 毒草
地中海沿岸の、ヨーロッパ南部、北アフリカ、中近東に50種ほど把分布している。日本では中部異性の主として海岸沿いに、日本水仙と呼ばれる房咲き種が自制しているが、これはかなり昔に中国を経てヨーロッパから帰化したものとされている。寒さに強い球根性の多年草で、日本の気候にも合い、丈夫で作りやすい草花で、秋植え球根の中では、チューリップ、百合に次いで品種数が多く、切り花・花壇・鉢植えにも無気、特に切り花では、ほかのは流す区内正月前後の厳冬期に咲くため、貴重な存在である。水仙は地下に、タマネギによく似た直径1〜10cmほどの鱗茎を持っているが、有毒で、誤って食べると腹をこわし、腹痛・下痢を起こすほか、体の弱い老人では死亡することもある。葉は線状または被針形で、特に花の後によく伸び、長さ60cmくらいになることもある。花は、速い房咲き種などでは晩秋から、普通は早春から4月頃にかけて先、6弁の花弁の内側に、副冠という釣り鐘が多またはラッパ形の花弁状の部分がある。花弁は白または黄色だが、副冠は白・黄色・代々・赤のほかに緑色を帯びたものがある。ラッパ水仙やカップ水仙と呼ばれるものは直径15cmくらいにもなる大輪で単生だが、房咲き系は一つの茎に3から十数輪咲き、直径は2〜4cmくらいである。この属名は、ギリシャ神話に出てくる美少年ナルシッソスに由来する。彼は池の水に映った自分の姿に見とれてしまい、そのままそこで死んでしまったが、その後に生えてきたのが水仙の花だという。自己愛のことをナルシズムと言うのはこれに由来している。英国の王立園芸協会(The
Royal Horticultural Society)では、スイセンを次の12のグループに分類している。
スイセンの系統
@ラッパ咲き trumpet Narcissi
1茎1花の大輪で、副冠と花弁が同じ長坂、副冠の方が長いもの。さらにこれを
(a), 花弁・副冠とも有色で、副冠の方が濃色のもの
(b), 花弁が代、副冠が有色のもの
(c), 花弁・副冠とも代だが、副冠の方が色が濃いもの
(d), その他
に分類する。
A大カップ水仙 large-cupped Narcissi 1茎1花で、副冠の長さが花弁のそれの3分の1以上だが、花弁より短いもの。ラッパ水仙と同じように4つに分類する。
B小カップ水仙 small-cupped Narcissi
副冠の長さが、花弁の長さの3分の1以下のもの。1茎1花。ラッパ水仙と同じく4種に分類する。
C八重咲き系 double Narcissi
花が八重咲きになる系統。鉢植えにして室内に飾ると豪華だが、花持ちは良くなく、花壇や切り花にはあまり向かない。
Dトリアンドルス triandrus
スペイン・ポルトガルに原産する原種とその改良種。小柄では葉2〜4枚。花弁は細く、花は黄色か白で、2〜7輪作。
Eシクラミネウス cyclamineus
シクラメン咲き水仙とも言う。ポルトガル原産の種とその改良種。花は下向きに咲くが、花弁が大きく反転し、シクラメンの花のように見える。
F ジョンキラ jo;quilla
達磨地亜・アルジェリアなどに原産する原種とその改良種。球根は直径2cmくらい、葉も細い。花は4月咲きで黄色く、房咲き水仙とは違った上品な香りがある。
G房咲き系 tazetta
地中海沿岸地方に広く分布し、古い時代に中国や日本に帰化している。球根が比較的大きい。花は速いものでは11月から、種によっては4月まで先、1茎に4〜12花咲く。強い香りがあるが、人によって「小便くさい」という人もあり、また、アレルギー反応を起こす人もいる。花色は白と黄色がある。
H口紅水仙 poeticus
フランスからギリシャに原産している原種とその改良種で、これから多くの品種が作出されている。やや小柄であるが1茎1花で、花弁は白、副冠は緑色を帯びた黄色でオレンジ色の縁取りがある。「夢見心地の」という種名がおもしろい。
I野生種とその交配種 spicies and wild form
園芸種の交配親としてはほとんど使われない野生種。
Jスプリットコロナ sprit corona Narcissi
副冠が3分の2以上裂けているもの
なお、タネが入手しやすいのは次の2種である。
プセウド・ナルキッスス Narcissus pseudo-narcissus 英名
wild daffodil
多くの園芸品種、特にラッパ水仙やカップ水仙の原種とされている種。西南ヨーロッパに広く分布し、草丈は20〜35dmくらい、1茎1花で4月頃井崎、花の直径は5cmくらい、花弁も副冠も緑色を帯びた鮮やかな黄色で、芳香がある。種名はなぜか「偽物の水仙」の意味。
セロティヌス Narcissus serotinus 地中海沿岸地方原産の、草丈15〜25cmくらいの小型の水仙。葉は非常に細い。種名は「遅咲きの」という意味であるが、水仙では珍しく、9月から12月頃にかけて、直径3cmほどの小さい花を一輪、まれに2,3輪開く。花弁は白いが副冠はオレンジ色で香りがある。ロックガーデンなどに植えられている。
栽培
タネから栽培するには、秋か翌春に鉢や浅箱にまいて2mmくらい覆土し、乾燥させないようにしておく。しかし、花が咲くまでには数年かかり、また、球根からの栽培のように美しい花が咲くとは限らない。球根から栽培する場合は、9月になると店頭に出回るので、比較的大きく病斑のないものを選び、早咲きは秋の彼岸頃に、春咲きは十月の下旬頃に植え付ける。適当に水はけが良く、冬も半日以上日が当たるところなら、それほど土質は選ばないが、根が深く張るためによく耕し、ジョン着るなどの小さな球根で3cm、大きな球根の水仙なら10cmほど覆土する。関東以西なら、北陸も含めてトウキの傍観の必要はない。花が終わったら、花殻は丁寧につみ取り、追い肥を与える。葉が半分以上黄色くなってきたら、球根を彫り上げて風通しの良い日陰に保存しておく。植えっぱなしでも普通は大丈夫である。鉢やプランターに植えるときは、6寸以上の素焼き鉢を選び、球根の上部が少し土の上に出るくらいに植え付ける。ただ、この場合翌春の開花株を得ることは難しい。
利用法
C花壇に植えて楽しみ、また、切り花用に利用する。切り花に利用するには、房咲きスイセンが最も適しているが、最近この花の香りをかいで皮膚炎などのアレルギー症状を起こす人があることが解ってきた。
スイレン科スイレン属
Nymphaea sp.
(Nympheaceae)
英名 water lily
漢字名 睡蓮
世界中の熱帯から温帯に40種ほど分布している水生植物。見事な花を咲かせるものが多く、家庭よりも観光用の施設などで多く栽培されている。温帯さんのものは比較的小型で、簡単な水槽があれば屋外で栽培が可能だが、熱帯産のものには、葉の直径が1身性になるものもあり、また、最低温度が15度異常ないと生育できないので、家庭での栽培は難しい。大きな地下茎があり、螺旋状に長い葉柄をを持つ葉が配列され、葉は水面に浮かんでいる。葉は非常に大きく、また丈夫なものがあり、子供が葉の上に乗っているところを写真に写したものなどがある。花はほとんどが大輪で単生し、学が花弁かしているので、多くの花弁があるように見える。属名は言うまでもなく、水の妖精ニンフから。
種
ほとんどの種はタネができるが、現在種が売られているのは、耐寒性のN.
cape;sisだけなので、これについて述べる。本種は、アフリカ南部・東部およびマダガスカルなどに分布している比較的寒さに強い植物で、葉は丸く、十分に育てば葉の直径が30〜45cmにもなる。花は夏咲きで、花弁は20〜40枚くらいあり、明るい青色で香りがよい。
栽培
タネは取り播きにするのが理想的だが、ふつうは通信販売などで購入すると思うので、信頼できるところから買い、入手したらすぐにまくようにする。発芽には20度以上の温度
が必要である。発芽させるまでは、ふつうの素焼きの植木鉢にして、乾燥させないように管理する。発芽後の仮植えには、荒木田などの水持ちの酔い土を使い、土の表面が水面すれすれくらいのところに入れておく。十分大きくなったら、池の下の方に粘土質の土を入れて抵触するか、1尺くらいの鉢のそこをふさぎ、思い土を使って抵触し、水が土の面より上に来るように管理する。
利用法。
C観賞よ8ウニ池や水槽などに植えて楽しむが、家庭で種から栽培するのはなかなか難しいようだ。
アブラナ科アラセイトウ属
Matthiola sp. (Cruciferae)
和名 あらせいとう(紫羅欄花))
英名 stock
ヨーロッパ南部・西部および西アジアに分布しており、一・二年草が多いが、多年草または亜灌木のものがある。同属植物は30種ほどあり、日本で栽培されているのは、ストックと呼ばれるincana種だけだが、欧米では他の種の栽培も行われている。ストックは寒さにやや弱い越年生の一年草で、草丈は従来1bくらいになるものが多かったが、近年花壇やプランター植えなどのために、30cmくらいの矮性種が出ている。葉は10cmくらいある長蛇円形または被針形で、全縁または縁に波状のしわがある。花は本来4弁で紫色が多かったことから「紫羅欄花」と書かれたことがあるが、これは当て字である。なお、羅欄とは大根のこと。大根の千切りを線羅欄(せんろっぽん)と言うのに使われている。現在は白・紅・ピンクやその中間色のパステル・カラーが多く、花弁の多い八重咲きのものが好まれている。香りが非常に強い。属名はイタリアの医者で植物学にも造詣が深かったピエランドレア・マティオーリPierandorea
Mattioli 1500 - 1577にちなんだもの。
種と品種
アルボレッセンス Matthiola arborescens 西ヨーロッパ原産の草丈70cmくらいの亜灌木。葉は白っぽい。花は夏に円錐花序に咲き、白くて香りが強い。種名は「灌木状の」
bビコルニス Matthiola bicornis 英名 night scented stock
欧米では大変丈夫な草花で、匍匐してよく分枝した枝がはびこるほどだが、夏の多湿に弱いため、日本ではほとんど栽培されていない。春播きの一年草で、草丈30cmくらいになる。花は夏に咲き、本来の花は藤色だが、ピンクやあんず色など、パステル調の様々な色の花が咲き、特に夕方から夜にかけて香りが強い。種名は「2本の角がある」
ストック Matthiola incana 英名 stock
和名 アラセイトウ 我が国では明治時代から切り花用の栽培が始まり、現在は周年出荷され、菊・カーネーション・キンギョソウ・ユーストマなどとともに、最も多く栽培されている切り花用花卉である。切り花用には一本立ち種と分枝する系統があり、一本立ちのものには花房が30cm以上になる見事なものがある。種名は「灰色の」の意味。和名のアラセイトウについては、外来語がなまったとの説もあるが、はっきりしない。在来種は、一定の期間寒さに遭わないと開花しない性質があったが、現在のものは季節に関わりなく、種まき語100日前後で開花する。
栽培
ストック以外の種は、欧米で春播きの一年草または多年草とされているが、夏の多湿に弱いため、日本では栽培されていない。ここではストックについて記述する。家庭での栽培では、秋の彼岸頃に蒔くのが無難で、浅鉢に蒔き、2mm程度覆土する。園芸種はほとんどが八重咲き種だが、発芽した苗には一重と八重がほぼ半々ずつ混じっているので、双葉が大きく、幅があるものをより分ける。2対目の本場が出始めたら、仮植えするか花壇などに定植する。値が割合貧弱で、分根が少ないため、大きくなってから植え替えると植え痛みすることがある。株間は、一本立ち種で12〜15cm、分枝性種で20cmくらいにする。強い霜が降りる地方では霜よけが必要である。
利用法
C高性種は代表的な切り花用草花である。矮性種は花壇・鉢植え・プランター植えに用いる。ただ、切り花・鉢植えで室内に飾るとき、密閉した狭い部屋では香りが強すぎることがあるので注意する。
キツネノマゴ科イセハナビ属
Strobilanthus atropurpurea
(Acanthaceae)
東アジアから東南アジア、インドにかけての温帯から熱帯に多く分布するが、アフリカの一部にもある。全部で400種ほどある大きな属である。日本には九州南部にイセハナビ(S.
japonica)が自生し、戦前の“牧野植物図鑑”には園芸種として掲載されているが、現在では植物園などでは見かけるものの、園芸書には載っていない。すべて多年草または亜灌木で、草丈60cmから2bになる。熱帯産のものは寒さに弱いが、関東付近まで路地で栽培できる種もある。直立性だが、根元から数本束生することもある。茎は角張り、翼のある種が多い。葉は対生し、柄があり、比較的大きく、倒卵形または被針形である。花は青・藤色・紫などで、ロート形または唇形で3〜4cmあり、総状または円錐花序をなし、鑑賞価値が高い。属名は「円錐の花」の意味で、花序の形から。
タネが発売されているatropurpurea種は、ヒマラヤ山麓の原産で、比較的寒さに強い草丈60〜120cmの多年草である。葉は倒卵形で、紫色を帯びている。7月から8月に、花径1cmあまりの赤紫のロート形の花を、穂状に咲かせる。さく果はホウセンカのように、熟すとはじけてタネをとばす。種名は「赤紫の」
栽培
4月にタネをまき、2ミリほど覆土しておく。一度仮植えし、適当な大きさになったら、30cmの株間に植え付けてやる。かなり寒い地方でも、屋外で越冬する。
利用法
Aヨーロッパではこの仲間を生理不順の薬として用いていた。
C花壇に植えて楽しむ草花である。
スミレ
科スミレ属
Viola sp. (Violaceae)
スミレの仲間は、種だけでも500以上あるといわれ、さらに変種や亜種が
多い。世界の温帯のほとんどの地域に分布し、日本にも数十の野生種がある。一
部亜灌木のものがあるが、多年草のものが多く、パンジーのグループだけは一年
草である。茎がなく、根から直接葉や花柄が出るものが多いので、草丈は一般に
低く、10cmくらいのものが多い。葉の形はバラエティーに富んでいて、スペー
ド形のものが多いが、被針形のものや、複雑な切れ込みのあるものなどがある。
花弁と雄しべは五つだが、いわゆる星形になるものと、花弁が丸みを帯びた
り、弁によって大小や形が違って、様々な形のものがある。花の色は「すみれ色
」といえば青紫だが、白・黄色・茶色・紫・赤に近い色(完全な赤はない)など
があり、複色になっているものや、パンジーのような黒い目があるもの、ひげの
ようなすじがはいるもの、水玉模様の出るものなどがある。洋の東西を問わず、
可憐なスミレの花は多くの人たちに愛され、詩や歌にもよく歌われている。もっ
とも、日本の民謡や演歌などではさすがに歌われないが、これらの暗い感じの
節回しには、明るく可憐なスミレが合わないからなのだろう。パンジーViola
×wittrockiana とその仲間のヴィオラViola cornutaは パンジー
の項に、また、ニオイスミレViola odorataは ヴァイオレット
の項に書いてあるので、ここではそれ以外のスミレの仲間について解説する。
スミレ属は種が非常に多いため、いくつかの節に分けられているが、英国王立園芸協会の辞典に載っている節の番号を、学名のあとに表記しておく。
属名は「すみれ」の意味。
種
コルシカ Viola corsica (4B) 4Bはパンジーと同じ節で、性質はよく似ている。イタリ
アのコルシカ島と、サルディニア島に産する。花は5cmくらいになり、青紫で、
下の花弁だけが離れており、黄色いひげがある。
デクリナータ Viola declinata (5B)
東欧原産の一年草または短命な多年草。葉が小さい。
花は初夏から7月ころにかけて咲き、花径2.5cmくらいで、紫でのどは黄色。種
名は「下に向かって曲がっている」。
ニグラ Viola nigra (4B) 園芸種。草丈20cmくらい。一年草で、寒地では春から
秋にかけて咲く。花は黒に近い紺色で、のどが黄色い。
サンショクスミレ Viola tricolor (4B)
西アジアからヨーロッパの広い範囲に分布する。ワイル
ド・パンジーと呼ばれ、パンジーの原種とされている。一年草で花は春に咲き
、黄色・白・藤色の三色からなっている。
ククラータ Viola cucullata
合衆国東北部に産する多年草で、草丈は7cmくらいである
。4月から6月に根から直接花柄を出し、花径2cmほどの、藤色に濃い色のひげ
の入った花を咲かせる。
エラティオール Viola elatior (1B)
ヨーロッパ東部から西アジアのやや湿ったところに生育する多年草。「のっぽの」という種名の通り、草丈は開花期には30cmくらいになる。葉は長いハート形を先端で切り落としたような形である。5月に咲く花は野生のスミレの中では比較的大きく、明るい青。
フレッティー Viola flettii (3D)
アメリカ・ワシントン州の砂礫地帯に分布する珍しい種。草丈10cmあまり。葉は心臓形で幅が5cmほどある。花は初夏に咲き、明るい青紫で濃い色の筋が走り、のどは黄色。、
グラキリス Viola gracilis
小アジア原産の草丈15cmくらいの多年草。葉は長円形で、くさび形の切れ込みがある。花は花径4cmくらいで、濃い青紫だが、色調に幅がある。種名は「ほっそりとした」。
ヒルタ Viola hirta (1A)
西アジアからヨーロッパのかなり広い範囲に分布している草丈8cmくらいの多年草。葉は比較的大きく、心臓形で、幅が5cmくらいある。花は3cmくらいで、普通は青紫だが、白いものもある。花にはほとんど香りがない。種名は「毛に覆われた」。
コスミレ Viola japonica
種名の通り、日本の日当たりのよい野原などに生えている多年草。葉は長い柄があってハート形で、裏側が赤紫を帯びている。花は早春に咲き、花径3cmくらいで、藤色で下の弁に濃い色のひげがある。丈夫で、以前から山草愛好家などによって栽培されているが、欧米ではタネが売られている。
ジョーイ Viola jooi (1G)
ルーマニアなどヨーロッパ東南部に産する小柄な多年草。根茎が地を這って生育する。葉は小さい心臓形。花は5月に咲くが、涼しい地域では夏中開花し、青紫で、濃色のひげがある。
コリアナ Viola koriana 英国T&M社で発売している品種。花は細弁で春に咲き、藤色。葉はハート形で、シクラメンの葉のような斑が入る。
ミラビリス Viola mirabilis (1B)
アジア北西部からヨーロッパにかけて分布する。草丈は15cmあまりだが、閉花受精により花茎が40cmくらいに伸びる。葉はハート形で大きく、春咲きの花は藤色で強い香りがある。
ピンナータ Viola pinnata (1G) 西アジアの山岳地帯とヨーロッパアルプスに分布する。草丈5〜10cm。多年草だが高温多湿に弱い。全草に少し毛があり、葉は細かく切れ込んだ複葉である。早春に咲く花は青紫で、強い香りがある。
ルペストリス Viola rupestris (1B)
アジア西部からヨーロッパを越え、アメリカ大陸にも分布する。草丈5cm足らず。花は小さく、明るい青紫。種名は「岩の上に生える」。
栽培
スミレの仲間は、暖地では秋の彼岸過ぎに、寒地では春のソメイヨシノが咲く頃に播くのが栽培しやすい。タネは寿命が短いので、信用の出来るショップから新しいものを入手し、播くまで冷蔵庫の野菜室などに保管しておくのが望ましい。タネは浅鉢に市販の消毒済みの培養土などを入れて播き、2oほど覆土する。一度仮植えした後、日当たりと、やや水も地のよいところに20cmくらいの間隔で植え付ける。一般に寒さにはかなり強いが、暑さには弱いものが多く、多年草でも高温多湿の暖地では夏越しが難しいものが多い。3年おきくらいに、花が咲いた後、株を掘り起こして株分けし、新しい場所に植え替えてやって増やす。
利用法
Cパンジーと同じように、花壇、プランターまたは鉢植えにして観賞するが、小さな可憐な花が咲く種は、ロックガーデンに植えられる。
バラ科シモツケソウ属
Filipendula ulmaria (Rosaceae)
英名 meadow sweet
ヨーロッパからアジアにかけて広く分布する寒さに強い多年草。我が国にも
シモツケソウなど3種類が自生している。我が国では観賞用などに栽培されてい
るキョウカノコ(Filipendula purpulea)の白花種のことを夏雪草と言っているが
、セイヨウナツユキソウは日本の夏雪草とは同属ながら別種である。草丈60c
m〜1.2mくらいになり、根は太く、茎は直立する。葉は3枚ないし5枚の小
葉に分かれ、小葉は長さ5〜10cmの先の尖った楕円形である。花は6月から
8月にかけて咲き、小さなクリーム色の花を傘状の花序に咲かせる。花には甘い
香りがある。属名は「ひもがぶら下がった」という意味で、根の形から。
栽培
種まきは9月の初め頃になるべく涼しくしたところで播く。遅くなって播く
と翌年花が咲かないことがある。タネが細かいので鉢や箱などに丁寧に播き、タ
ネが隠れる程度に覆土して、水を絶やさないようにする。発芽に1ヶ月近くかか
り、発芽率はあまりよくない。日当たりか半日陰くらいの、ややしめった涼しい
土地を好むが、西洋では一種の雑草なので、性質は比較的強い。
利用法
C花壇に植えたり、切り花にして観賞用に栽培する。
スギ科セコイヤ属
Sequoia sempervirens (Taxodiaceae)
英名 Californian redwood
アメリカ・カリフォルニア州に自生する常緑高木。樹高113bという記録を持つ、地上最大の生物として知られている。かつては、あまりにも大きいので、幹にトンネルをくりぬいて、自動車が走っているという話があったが、もちろんそれは眉唾であろう。以前は下記の種と1属になっていたが、現在は分離して1属1種の植物である。谷間などの、強い風が当たらない、土壌が肥沃な、極めて恵まれた環境のところに生育し、「生きた化石」の一つで、植物の寿命も長く、5千年くらい生きるのではないかと言われている。幹は直立し、根本では直径が10bを超えることもある。樹形はピラミッド形で、根本では広がり50bくらいになる。幹は赤褐色で熱い。葉は濃緑色で、円錐形。花は雌雄同株だが、比較的小さい。属名はチェロキーインディアンの言葉に由来すると言われている。種名は“常緑樹”。高温多湿で、待たし木の風が強い日本では育ちにくいと言われている。
栽培
英国で売られているタネのカタログの解説には、非常に生育が早く、冬から春にまいたタネが、一年で90cmくらいに生育すると書かれているが、日本では環境が合わないため、それほどの大木は見られない。腐植質に富んだ肥えた土地で、水はけと日当たりがよく、しかも四季を通じて強い風、特に冬の北風が当たらないところに植えなければならない。タネは年内か1月ころまでに入手し、屋外ですぐに播き、3mmほど覆土しておくと、春になってから発芽してくるので、はじめは2寸5分、次に4〜5寸の鉢に仮植えし、翌春定植する。
利用法
B木材は耐久力があり長持ちするので、建築材などに利用されているが、乱伐で絶滅が危惧されている。
C欧米では庭木や盆栽に利用されているが、日本では育ちにくい。
ヒルガオ科セイヨウヒルガオ属
Convollvulus sp. (Convolvulaceae)
別名 コンヴォルヴルス
世界の温帯から亜熱帯地方にかけて150種ほどが分布しているが、地中海沿岸地方に多い。日本でよく見られるヒルガオ、ハマヒルガオ、コヒルガオなどは、これと非常によく似ているが、蕚片を覆う総苞が長く、別のヒルガオ属Xalystegiaで、日本の他、北米、ニュージーランド、ヨーロッパなど離ればなれに10種ほどある。セイヨウヒルガオ属は、一年草、多年草、まれに亜灌木で、茎が直立するものもあるが、蔓草になるものが多い。属名も「まつわりつく」という意味で、科名にも使われている。葉は対生で、単葉で鋸歯や浅い裂け目があるものがあり、長円や被針形が多い。花は夏に咲くものが多く、漏斗状またはベル形で、一日花だが次々に開花する。直径3〜5cmくらいで、花色には紅、青、紫、空色などがあり、のどの部分の淡黄色とコントラストが美しいものが多い。
種と品種
カンタブリクス Convolvulus cantabricus スペイン北部のカンタブリア地方原産の、寒さに強い落葉性の多年草。草丈25〜30cmくらいで、全草掛けに覆われている。花は夏咲きで、明るい赤。ロックガーデン用。
サバトゥス Convolvulus sabatus ヨーロッパ南部原産の匍匐性の多年草。葉は腎臓形で濃緑色。花は明るい空色または青紫で、夏から秋に咲く。ハンギング・バスケットやコンテナに向く。
サンシキヒルガオ Convolvulus tricolor (C. minor)スペイン・ポルトガルとイタリアのシチリア島に分布している一年草。明治時代に導入されたがあまり普及しなかった。しかし最近エンサインという大輪で花色の鮮やかな種ができ、サカタのタネなどで扱うようになったので、花壇用の草花として期待されている。草丈30cmくらいだが、匍匐性で、茎や葉に白い毛が生えている。花は夏から秋にかけて咲き、花径5cmくらいのロート状で、花色は赤・白・ピンク・藍色・藤色などで、のどが黄色く、その周りが白い星状のマークがある。現在国内で入手できるのはこの種のタネである。
栽培
播き時はアサガオと同じ4月下旬から5月上旬がよい。移植を嫌うので、直播きにするか、浅鉢に播いて、双葉が展開したら2寸5分のポットに移し、本葉が4枚になったら、根を傷めないように注意して定植する。種の覆土は5mmくらいにする。発芽は十分な遠渡
があれば、5日くらいで始まり、発芽率も良い。砂の混ざった、軽い水はけの良い、日当たりの良いところを好む。株間は20cmくらいにする。花壇では、はびこって他の草花に巻き付くこともあるので注意する。鉢やハンギング・バスケットに植える場合は、5寸鉢に1本とし、プランターの場合は標準型に3〜4本植える。
利用法
C花壇、鉢植え、ハンギング・バスケットなどに利用する。
ベンケイソウ科マンネングサ属
Sedum sp. (Crassulaceae)
北半球の暖帯から冷帯までかなり広い範囲に400種以上分布する草本で、一年草、二年草もあるがほとんどが多年草である。
日本にもベンケイソウ、マンネングサ、ツメレンゲ、キリンソウなど20種以上の自生種がある。草原の砂利の多いところや、岩の間などに生えていて、水や肥料のほとんどないところでも枯れないことから、ベンケイソウ(弁慶草)やマンネングサ(万年草)などの名前が付いている。属名は「座る」という意味のラテン語に由来し、草姿がずんぐりしていて、ほとんどの植物が立っているように見えるのに対し、ゆったり座っているように見えるための名前である。普通草丈は30cmくらいまでで、地下茎や地上茎が太く、茎は無毛で、直立性の他、匍匐性や下垂性のものもある。葉は単葉、多肉質で互生または輪生のものが多く、柄はないか、あっても非常に短い。葉の色は、観賞用の種では緑色は少なく、白い粉が吹いたものや、黄色・オレンジ色・褐色などに着色したものが多く、また、様々な斑の入った物もある。花は普通茎の先に着き、集散花序か総状花序である。開花期は種によって春咲き・夏咲き・秋咲きがあり、開花期が比較的長いものもある。花色も白・ピンク・黄色・藤色など様々ある。サボテン・多肉植物を扱う専門店には100を越える種・品種をそろえてあるところもある。ここにはタネから栽培しやすい数種について述べるにとどめる。下記に紹介したのは、草花として普通にタネが売られている植物で、このほかに多肉植物を専門に扱うショップには、かなり多くのタネが売られているものと思われる。
種
アクレ Sedum acre 英名 wallpepper, stonecrop
西アジアからヨーロッパ・北アフリカに広く分布しており、北はノルウェイまで自生している。匍匐してマット状になる寒さに強い常緑多年草。多肉植物と言うより、ワイルド・フラワーとして栽培されている。草丈3〜5cmくらいで、葉は長さ5mmくらいで密生し、刺激性の味がある。花は夏咲きで、多数咲き、黄色。
キリンソウ Sedum kamtschaticum ロシアのシベリアから極東地域、中国北部、朝鮮半島および日本に分布する草丈10〜30cmくらいの常緑多年草。太い根茎から茎を数本出す。葉は互生して柄がなく紡錘形である。夏から秋にかけて、花径1cmにも満たない小さな黄色の花を多数咲かせる。種名は「カムチャッカ産の」の意味。斑入り葉の園芸種がある。
プルケルム Sedum pulchellum 英名 lime stonecrop
亜米利加合衆国南東部さんの草丈10cm足らずの常緑多年草。多肉質のははあ軽い緑色で密生する。夏から秋にかけて、赤紫の花を多数つける。種名は「かわいらしい」
ロゼウム Sedum roseum 英名 rose root, midsummer man
北半球のかなりサムイ地方に分布している多年草。かなり大きな根茎がある。草丈30cmくらいになり、根茎から数本枝が出るが、分枝はない。葉は無毛で多肉質である。5月頃に小さな黄色い花を多数咲かせる。根はバラの香りがあり食用になるとされ、グリーンランドなどでは食用に用いられたこともあるという。また、夏至の日の晩midsummer
eveに、この植物を使い、少女たちが、恋人が本当に自分を愛しているか、神様に伺いを立てる風習があり、そこからこの英名ができたという。種名は「ピンクの」
スパトリフォリウム Sedum spathulifolium 北米大陸西部に分布している草丈10〜15cmくらいの常緑多年草。茂み状に密生する。葉の縁が赤くなることが多い。6月から9月にかけて、黄金色の星形の花を無数につける。種名は「葉がへらのような形をしている」
スペクタビレ Sedum spectabile 中国原産の多年草で、草丈40〜45cmくらいになる。葉は多肉質で、一つの節から対生するか、3枚が輪生する。鼻は9月から10月にかけて咲き、ピンク・藤色・赤紫などの花が、15cmくらいの円錐花序になって咲く。種名は「美しい」という意味だが、この仲間では最も観賞価値のあるものの一つで、蝶やミツバチなどが集まってくる。
スプリウム Sedum spurium ペルシャ北部からロシア領コーカサスに分布している常緑多年草。茎は匍匐してよく分枝し、マット状になる。茎は赤みを帯びており、葉は対生して2cmくらいの楕円形で多肉質である。7月から8月にかけて、赤い花を総状花序に咲かせる。白花の品種もある。種名は「私生児」の意味。
栽培
種まきは春の4月頃に行うのがよい。タネは非常に細かいので、浅鉢に蒔き、下から吸水させるようにする。発芽までは乾かさないように管理しなければならないが、あまりしめらせるのも良くないので、一日に一回1時間くらい鉢を受け皿につけるくらいがよい。本場が出てきたら一度仮植えし、その後定植する。種によって、花壇に定植して楽しめるものもあるが、対外は小さな多肉植物なので、3寸くらいの素焼き鉢に、サボテン・多肉植物専用の用度を使って植え付けた方がよい。水やりは夏で二日に一度、冬は一週間に一度くらいで十分である。日向または半日陰のところを好み、大半は冬の寒さにも比較的強い。
利用法
C小柄な多肉植物が多いので、小鉢に植えて観賞することが多いが、庭植えできるものもある。
ナデシコ科ミミナグサ属
Cerastium tomentosum (Caryophyllaceae)
英名 Snow in summer 和名 セイヨウミミナグサ(ナツユキソウは誤り
)
旧大陸の温帯地方に雑草として広く分布し、百種以上があるとされ、日本で
もミミナグサの他にタガソデソウ(誰が袖草)というロマンチックな名前の植物
がある。タガソデソウは、山野に生える、見かけ上はただの白い小さな花の咲く
雑草だが、やさしい気高い香りがあり、誰が袖に振れたのかと言うことで名付け
られたという。セイヨウミミナグサはヨーロッパ南部及び東部に産する、寒さ・
暑さに比較的強い多年草で、草丈5cmくらい、強い地下茎が網のように張り、そ
こから短い茎を出して被針形のビロードのような白い毛に覆われた葉をつける。
花は5月から6月に咲き、花径2cmくらい、白い5弁花だが、花弁に深い切れ込
みがあるので10弁花のように見える。葉は白い細かい毛に覆われているので、
英語でsnow-in-summerといい、そのためにタネの袋などにナツユキソウと書かれ
ていることがあるが、植物学上のナツユキソウは、上に書いたバラ科の植物であ
る。属名は「角」の意味からで、子房のかたちが角に似ていることから。種名は
「ビロード状の毛が生えている」。
栽培
痩せ地でも結構よく育つ丈夫な植物だが、密生すると中から腐ってくること
があるので、日当たりと通風のよい水はけのよい土地で栽培する。タネは普通秋
の彼岸前後にまき、やや細かいタネなので、浅鉢などに播いてタネが見え隠れす
る程度に覆土しておくと、十日くらいで発芽する。一度仮植えしたあと、花壇に
50センチくらいの株間に定植するか、プランターや吊り鉢に植えるとよい。
利用法
C花壇の縁取りや、下草として植えるとマット状に広がる。花時に白い花で覆
われるだけでなく、ビロード状の白っぽい葉が夏の間もあるので、美しい。
フウロソウ科テンジクアオイ属
Pelargonium zonale
(Geraniaceae)
和名 テンジクアオイ 英名 common getanium
南アフリカ原産の寒さにやや弱く、暑さにもやや弱い常緑多年草。葉の形が
葵のように丸く、寒さに弱い南方系の植物なので、天竺葵の和名があるが、アオ
イの仲間ではなく、また原産地もインド洋の彼方のアフリカ南部の乾燥地帯であ
る。明治時代に渡来したが、当時の日本人にはいやなにおいのする草花としてあ
まり好まれなかった。しかし食物の洋風化が進んだ現代では、このにおいもあま
り苦にならなくなり、乾燥に強く、水やりなどの手間があまりいらず、また多年
草で長期間にわたって開花していることから、公園などの花壇用に、広く栽培さ
れるようになっている。草丈30cm〜1mくらい、全草に細かな毛が生えている。
茎は直立するが、よく分枝する。葉は普通円形で、波を打っているものもあり、
独特のにおいがある。葉にバラやリンゴ、ハッカなどの香りがあるものは、セン
テッド・ゼラニウムといい、ハーブとして扱われている。花は最近の品種は温度
さえあればいつでも咲いている四季咲きになり、花径1.5cm位の花が10個くら
い散状にまとまって咲く。つぼみの時は下を向いていてちょうどバナナの房のよ
うで、又果実は先がとがって鳥のくちばしのような形をしている。属名は「鶴の
くちばしのような」の意味である。以前はゲンノショウコなどと同じフウロソウ
属(Geranium)に属していたため、「ゼラニウム」と呼ばれているが、現在はテン
ジクアオイ属(Pelargonium)になっている。以前はほとんど栄養繁殖系だったが
、均質な苗を一時に大量に得られることから、近年実生系の品種がずいぶん出て
きている。
品種
タネとして発売されているほとんどが、一代交配種である。さまざまな名前の
付いた混合のものが多く、色別ではタキイの「リンゴ」シリーズが赤、ピンク、
サーモンなど5色がある。一方サカタのタネのものでは96年から珍しい花色の
ものとして、ピンクに濃い赤の目が入るラビットアイと、白地に紅の刷毛目絞り
の「きもの」、ピンクに赤の星形が入る{ラピオ」が出ているが、タネとしては
非常に高価(10粒で630円!)だが、7,8割は発芽し、花が見事である。
。
栽培
ゼラニウムの種は寿命が短く、普通の店では扱っていないので、タキイ種苗か
サカタのタネのカタログを取り寄せ、通信販売で入手する。早めに入手し、播く
まで冷蔵庫で保管する。温室を持っていればいつでも播けるが、加温設備がない
場合は4月下旬から5月までと9月がまき時になる。浅鉢に消毒ずみの土を入れ
、丁寧に播いて2ミリくらい覆土しておくと1週間くらいで発芽する。2寸半の
ポットpに一度仮植えし、本葉が4枚くらい出たら4寸または5寸の植木鉢に一
本か、普通のサイズのプランターに3本植え付ける。日当たりのよいところを好
み、砂の多い水はけのよい土に植える。冬は霜に当てなければそのまま咲き続け
るので、南伊豆や遠州灘沿岸以西の暖地では路地で越冬できるが、それ以外のと
ころでは冬は温室かフレームに入れてやる。数日水やりを忘れても大丈夫なほど
感想には強いが、高温多湿には弱いので、特に土の水はけには注意する。
利用法
暖地では花壇植えもできるが。普通鉢植えやプランターに植えて観賞する。
センダン科センダン属
Melia azedarach
(Meliaceae)
英名 bead tree, Persian
lilac
日本の四国・九州から中国南部、東南アジアから柱頭、さらにオーストラリアに分布している寒さにやや弱い落葉または斑状力の高木で、高さ10〜15bになる。同属の植物は5種あるが、分布域が広いのはこの種である。「栴檀は双葉より芳し」ということわざは、これとは別のビャクダン科の白檀(びゃくだん)、サンダルウッドのことで、それに比べると植物学上のセンダンは、やや見劣りする感じがしないでもないが、スマートな羽状複葉の鳩、甘い香りがする星形の花をたくさんつけるので、街路樹や庭木として多くの所に植栽されている。樹皮は楯に裂けやすく、葉は大きくて、複葉全体では70cmにもなる。花は初夏に咲き、藤色だが白花の品種もあり、一切モノと呼ばれる矮性の品種もある。属名は「灰」の意味。
栽培
比較的おキクなる樹種だが、比較的広い庭で、芝生などのあるところでは、南側に植えておくと、初夏には香りの良い花形の締め、真夏には緑陰で読書や昼寝などもできるので、植えてみたい植物である。寒さにはあまり強くなく、北関東あたりが栽培の限度である。挿し木が搗きにくく、根が直根性で異色に弱いため、未詳による増殖が一番簡単である。この植物は英語で「ビーズの木」という暗い、タネは比較的大きくて堅く、女の子がネックレスなどにして遊んだところからこの名前が付いたと言うが、秋に取り播きにするか、翌春彼岸頃にまき、5mmほど覆土しておくと発芽するので、小苗の打ちに定植する。
利用法
A樹皮を條虫(さなだむし)の驅蟲剤として用いられていた。
C公園の力印綬や大きな庭園での花木として用いられている。
ヒユ科センニチコウ属
Gomphrena spp
(Amaranthaceae) .
英名 globe amaranth
同属植物は主に南米やオセアニアなどに70種ほど分布しているが、観賞用
に栽培されるのは、インド原産のglobosaとその改良種である。暑さに強い春ま
きの一年草で、草丈50cm 位になる。茎はよく分枝し、葉は細長く白みを帯びて
いて、全草に荒い毛が生えてている。夏から秋にかけて、茎の先に松かさに似た
形の花径2cm位の花を付ける。花はいくつかの花が集まってできた頭花で、美し
く見える部分は萼が変化したものである。花色には白、紅、濃い紫とピンクで上
の部分が白いぼかしになるものがある。また、キバナセンニチコウというカバ色
の花の咲く種類もある。属名の由来ははっきりしない。
種と品種
センニチコウ G. globosa 普通センニチコウとして栽培されている種類であ
る。種名は「球形の」。99年にサカタのタネから発売された「ローズ・ネオン
」は葉が銅葉で花は紫色の高性種で、従来品より高温多湿にさらに強い。
キバナセンニチコウ G. haageana 前種より大柄で、草丈70cm位になる。花
色は本来あまり美しくないカバ色だったが、十年ほど前からストロベリー・フィ
ールドという、鮮やかな朱色の品種が出回り、人気がある。99年にサカタのタ
ネから、この姉妹品のラズベリー・フィールド(花は濃いカトレア色)と、オレ
ンジ・フィールド(花は朱色を帯びたオレンジ色)の2種が追加された。種名は
オランダの育種家ハーゲJ. F. Haage(1826 - 1878)にちなんだもの。
栽培
センニチコウは花が咲いた後、萼の根本にタネができ、萼が羽になって風に乗
って遠くにとばされる仕組みになっていて、次に播くときに扱いにくい。現在市
販品はほとんどがクリーンシードといって、種だけ取りだしたものになっている
ので、播きやすい。発芽適温が高いので、ゴールデンウィークの頃に、浅鉢に播
き、2mmほど覆土し得発芽させる。適当な大きさになったら、花壇に25cm間隔で
定植する。稍乾燥した土地を好み、酸性土壌を嫌う。夏の暑さに強く、夏から1
0月頃まで開花する。
利用法
ドライフラワーとして有名な草花で、満開になる少し前に花を摘み取り陰干し
にすると、千日は赤い色が保たれるというのでこの和名がある。ほかに切り花や
プランター植えとして楽しむことができる。
ソテツ科ソテツ属
Cycas sp. (Cycadaceae)
英名 cycad
ソテツの仲間は、日本ではソテツ一種しか見られないが、熱帯から亜熱帯にかけて9属80種ほどが分布している。ソテツ属も全部で8種ほどあり、静岡県以西の日本の暖地と、中国南部、東南アジア、オセアニアに分布している。シダ植物から種子植物へ進化する途上の植物群とされ、古生代から中生代にかけてが最盛期だった、“生きた化石”の一種である。ソテツの仲間は、幹は円柱形または紡錘形で、高さ1〜5bに、熱帯の自生品では10bになるものもあり、葉の脱落したあとが鱗状になっている。この幹に古釘などを打ち込んでやると元気になると言われ、そこから蘇鉄の名が出たという。常緑低木(英国などでは常緑多年草と書かれている本が多い)で、葉は幹の最上部から叢生し、長さは2bにもなるものがある。小葉は線形で、長さ5〜20cmくらいで、光沢があり非常に堅い。花は雌雄異株で、夏に咲き、雄花は黄緑色で、鳥の羽のような形をしていて、大きなものでは長さ70cmにもなり、表に鱗状の雄しべ、裏側には葯室がある。雌花も緑色の球形で、でこぼこがある。雌花にタネが数個付き、タネの大きなものは鶏卵大に達するのもあり、熱帯では食料としても利用されてきたが、近年は環境の変化などで個体数が激減して絶滅の危機に瀕している種も多い。ここには日本の蘇鉄の他、ソテツ属のうちで、外国でタネが売られていて、タネの入手が可能な者について解説する。
種
ソテツ Cycas revoluta 静岡県から紀伊半島・四国・九州・南西諸島と中国南部、東南アジアなどに分布している。また、公園や街路に植えられたり、室内や窓辺二観葉植物として植えられることもある。暖地の屋外では高さ7bくらいになるものもあるが、鉢植えでも育てることができる。種名は「外巻きの」
キルキナリス Cycas circinalis インドから東南アジアにかけて分布している常緑高木で、成長が遅いが大きなものでは樹高12bに達することもある。ほとんど霜がおりない地方では屋外で越冬する。
メディア Cycas media オーストラリアの亜熱帯地方に分布している樹高3〜5b、自生品では10b近いものもある寒さに弱い常緑樹。幹は円柱形で、まれに最上部で分枝することもある。葉は長さ1.5,エー取るにもなり、若いうちは赤褐色の柔毛で覆われている。
ペクティナタ Cycas pectinata 東南アジア原産の寒さに弱い常緑樹。葉は黒みを帯び、横からしたにアーチが谷のビル。種名は「くしのような」
栽培
ソテツは普通早寝を落とした固まり城間田は混紡状のものが売られており、これを4月から5月頃に入手して水はけの良い土に植え付けておけば、屁の方から葉が出てくる。種まきは気候が十分に暖かくなってから、植木鉢に十分に消毒した水はけの良い土を入れ、種をまき、2cmくらいふくどしておくと、速いものでは投下くらいで発芽する。日当たりがよく、冬はなるべく霜に当てないようにしておけば、成長は遅いが、観葉植物として課程でも愉しむことができる。
利用法
@ソテツの種にはでんぷん質が多く、かつては救荒作物として食用にされていたが、種皮を除去しないと有毒物質や発ガン物質が多く含まれるため、現在では利用されていない。
A漢方では鉄樹子(てつじゅし)といい、鎮咳剤に利用されていたが、有毒なので、現在は使われていない。
C暖地では大きな公園やお寺の庭などに栽植され、トロピカルなムードを演出するのに役に立っているが、葉が大きく横に広がるので、家庭での栽培には向かない。家庭では適当な鉢に植え付け、盆栽風に育てられている。
ナス科ナス属
Solanum sp. (Solanaceae)
世界の温帯から熱帯にかけて1400種あまりが分布しており、植物界ではもっとも大きな属の一つである。日本にもヤマホロシ、イヌホウズキ、ヒヨドリジョウゴなどの自生種がある。一年草、多年草が多いが、常緑の高木になるものもある。この属では、ナスとジャガイモは、農業用作物として大変重要である。ナスは本来は“なすび”といい、原産地はインドだが、奈良時代には日本に渡来しており、漬け物を始め、煮物、炒め物、汁の実からナスの丸焼きまで、様々な料理で親しまれている。「瓜の蔓に茄子(なすび)はならぬ」、「親の小言となすびの花は、千に一つの無駄もない」など、格言にもよく登場している。もっとも、最近は親の小言はあまり威力がなくなってきたが、“なすびの花”もほかの作物に比べると実止まりがいいのは確かだが、かなりの無駄花がある。一方ジャガイモは、“猿”が死んだ1598年にオランダ人が当時植民地にしていたジャヴァからもちこんだために、じゃがたらいもと呼ばれ、それがなまってジャガイモになったが、本来は南米の原産で、インカやアステカの人たちの野菜であった。現在では世界中で栽培され、五大穀物に近い量が生産されている。
観賞用植物としては、琉球柳や玉珊瑚が、以前から栽培されているが、近年ヨーロッパ産の改良種や、さらにそれを日本で改良したものなどが、鉢植え用や生け花材料として栽培されるようになってきた。ここにはインターネットで入手できる外国産の改良種のいくつかを掲載した。
種と品種
バーバンキー Solanum ×burbankii
オランダの種苗会社バーバンクが開発した交配種。草丈60cmくらいの一年草で、白い花が咲いた後、紺色の小さな実が鈴なりになる。実は甘くて生で食べられるだけでなく、ジャムなどにしてもおいしい。
ヘンダーソニー Solanum hendersonii 温室で栽培すると樹高1bあまりの灌木になるが、一年草としても栽培される。秋から初冬にかけて、唐辛子に似た朱色の比較的大きな果実をつける。鉢植えや花材に使える。
ラチニアートゥム Solanum laciniatum オーストラリア及びニュージーランドに分布する、樹高1.8bくらいになる常緑樹。葉に光沢があり、被針形で切れ込みがあり、種名も「切れ込みのある」という意味である。夏から秋にかけて直径5cmほどのロート形の紫色の花を咲かせた後、小さなオレンジ色の果実を付ける。果実はジャムなどにして食べることができる。強い霜がおりない地方では屋外で越冬する。
キトエンセ Solanum quitoense
種名はキト(エクアドルの首都)にちなんでもので、アンデスの高原地帯に分布している草丈1.5,エー取るくらいの亜灌木。葉が非常に長く、紫を帯びた白い毛で覆われている。あきにオレンジを小さくしたような果実が生り、現地ではナランヒリャNaranjillaと呼ばれ、オレンジ、パイナップルとトマトを合わせたような香味があり、ジュースにしたり、シャーベット、ゼリー、お菓子などの材料に使えるという。
ウポロ Solanam uporo フィジーやタヒチなどに分布している寒さに弱い多年草。かつて英名ではCannibal
tomato(人喰いトマト)と呼ばれ、学名もSolanum anthropophagorum(人間を食べる)だった。土人が人を殺して食べるとき、この果実からソースを作ったからだという。花は白く総状花序に咲き、果実は赤くトマトに似ている。食べることができるが、愛知県の誰かの馬鹿息子みたいに、「これの本当の味を試してみたかった」などと言って人を殺さないこと。
栽培
一年草も、多年草あるいは灌木になるものも、種の蒔き時は5月のはじめ頃が適当である。一般に発芽温度が高いので、速く播くときは温室でまき、20〜25度くらいにしておく必要がある。種はそれほど細かくないので、花壇に直接播いてもいいが、粒数の少ないものは鉢にまき、2ミリくらい覆土する。発芽後一度仮植えした後、3年くらいナスやトマト、ピーマンなどを栽培したことのない、日当たりと排水の良いところに、30cmくらいの株間で植え付ける。原産地がまちまちなため、耐寒性にはかなりの差があり、暖地ではほとんど霜よけなしでも越冬するものから、絶対に温室が必要なものまである。
利用法
C小さなものは、花壇・コンテナ・鉢植えなどにして愉しみ、背の高いものは、切り花や生け花用材料とされる。
キク科アキノキリンソウ属
Solidago sp. (Compositae)
英名 golden rod
北米を中心に150種ほどの自生種がある。我が国ではアキノキリンソウが
自生しているほか、明治時代にオオアワダチソウ、セイタカアワダチソウ、トキ
ワアワダチソウが観賞用の草花として導入されたが、現在は帰化植物として荒れ
地などにはびこり、やっかいな存在になっている。草丈は1〜2b、常緑または
宿根性の多年草で、茎は直立し、茎の下部は木質化している。葉には柄があり、
、先の尖った紡錘形で、長さ15cmくらいになる。全草に毛が生えているものが
多い。花は秋に咲き、直径2oほどの小さな頭状花が、ピラミッド状に集まり、
長さ10〜20cmの穂になっている。属名は「参加する」の意味からだといわれ
、昔薬草として用いられていたことによる。
種
セイタカアワダチソウ Solidago altissima
合衆国東北部からカナダにかけて自生し、草丈3b近くになる宿根草。茎は直立して分枝は少ない。10月ころ頂上に小さな頭状花による大きな円錐花序をつける。花は鮮やかな黄色で美しく、切り花用に導入され、英国などではタネが売られているが、性質が強く日本ではあっという間に荒れ地、休耕地、牧草地などにはびこり、現在もっともやっかいな雑草の一つになっている。うっかりタネを買わないこと。種名は「もっとも背が高い’。
カナダアワダチソウ Solidago canadensis カナダ東部原産で、英国などに
帰化している。草丈1〜1.5b。セイタカアワダチソウによく似ているが、少
し小柄で花がやさしい感じである。
トキワアワダチソウ Solidago sempervirens 北米の大西洋側に自生する多年草だが、関東や近畿地方を中心に帰化植物となっている。長さ30cmほどある根生葉は冬物こるので、「常緑の」という種名がある。草丈は80cmから2b以上になり、葉は無毛でやや厚い。花は8月から10月に咲き、枝の片側だけに咲く。原産地では塩分の多い湿地に多いが、環境への適応性が大きい。
栽培
まき時は4月ころで、タネが細かいので、鉢に播き、覆土せずにしたから吸
水させるようにして、明るい日陰などにおいておくと、半月くらいで発芽する。
密生したところを間引き、本葉が4枚くらいになったら、花壇などに30cmくら
いの株間に植え広げてやる。非常に丈夫な草花で、環境が合うと今度はよくはび
こり、始末に困るようになる可能性がある。
利用法
C依然小生の所に遊びに来た首都圏に住んでいる老婦人が、近くの捨て地に咲
いていたセイタカアワダチソウを積んできて、「こんなにきれいな花、始めてみ
たわ」と言って花瓶に挿そうとしたことがあった。本来観賞用草花として導入さ
れたものなので、花壇、切り花に悪くはないはずだが、あの旺盛な繁殖力のため
に、すっかり悪玉にされてしまったのはちょっと気の毒である。
天井鍼灸院 灸頭鍼